三つ巴化ミッションはコンプリート
前節はホームでラツィオに完勝したフェイエノールト。アトレティコがセルティックに勝てなかったこともあり、グループFの首位に立っている。ラツィオからすればどうしても連敗は避けたいところ。なんとかグループFを三つ巴に持って行きたいという腹づもりだろう。
立ち上がりからボールを持っていたのはフェイエノールト。CBがGKで挟み、後方が3枚でビルドアップを行っていく。ラツィオはトップのインモービレはアンカーのゼルキを消すアクションに専念。WGのザッカーニやIHの鎌田が前に出ていくことでプレスの切込隊長になっていく。
ラツィオは中盤5枚の守備の連動が見事。1人が出ていくと他の選手がスライドしながらボールを一気に刈り取り、そこからショートカウンターで反撃に出ていく。
ラツィオはボール保持の側に回ると自陣の深い位置からショートパスを行っていく。フェイエノールトも高い位置からボールを刈り取りに行く。このように試合は相手のポゼッションの保持阻害を念頭に置いたものになっていく。
非保持でプレスが機能したのと同じく、保持に回ってもラツィオは優勢。右のSBとCBの間に落ちるベシーノがズレを作り、縦にボールを差し込むことで前進していく。
それでも最後のところで踏ん張っていたフェイエノールト。だが、ラツィオは前半の終盤でなんとか優位を得点に結びつける。カウンターから仕留めたのはエースのインモービレ。前半の追加タイムでついにラツィオが前に出る。
迎えた後半、リードしていることもありラツィオは受けに回る。フェイエノールトの方がボールを持つ構図は前半と同じではあるが、相手を押し込んでのプレーが増えたのは前半との違いになる。
押し込むことができた分、セットプレーの機会は多かったフェイエノールト。GK付近にCKを集めることであわやという場面を作り出すことには成功していた。その一方で、流れの中からの攻撃で崩し切ることはできず、決め手にかける保持が続く。
フェイエノールトは上田を投入して2トップに移行するが、かえって押し込むフェーズが不安定に。オープンではあるが、互いに攻め込む時間が続き、展開はフラットになってしまった感がある。
上田は最終盤に決定機を迎えたが、シュートを決めることはできず。1点のリードを守り切ったラツィオがフェイエノールトを逆転して2位浮上に成功した。
ひとこと
ラツィオ、イタリア勢らしいソリッドさでフェイエノールトを見事手玉にとって見せた。
試合結果
2023.11.7
UEFAチャンピオンズリーグ
Group E 第4節
ラツィオ 1-0 フェイエノールト
スタディオ・オリンピコ
【得点者】
LAZ:45+1‘ インモービレ
主審:シモン・マルチニャク