ハイテンポからブロック守備への移行で逃げ切る
カンプ・ノウではある程度ボールを持たせてのスタートを切っていたシャフタール。ホーム扱いの今節は強気のプレスからバルセロナのポゼッションを積極的に阻害していく。一方のバルセロナもハイプレスでこれに応戦。試合はハイテンポな中でスタート。最初にチャンスを得たのはレヴァンドフスキだったが、これを仕留め切ることはできなかった。
その後もレヴァンドフスキにはチャンスが訪れる。狭いスペースを崩しながら左サイドを突破し、再びチャンスはレヴァンドフスキ。ラインが乱れたシャフタールの隙をつくが、なかなか決め切ることができない。バルセロナは3-2-5型を強気で押し出すことでシャフタールの守備をうまく食いつかせることはできていたが、なかなかフィニッシュまで結びつかない状態で時間は経過していく。
シャフタールが保持に回ると、積極的にプレスに出てくるバルセロナの左サイドから切り崩しにかかる。このサイドの背後を取ることでシャフタールはバルセロナのラインを押し下げていく。
クリスキヴ→ズブコフのラインやマトヴィエンコの大外バックドアなど、バルセロナの背後を取り続けるアクションを続けるシャフタール。バルセロナもまたシャフタールのラインを壊すことで敵陣への侵入を続けており、ハイプレスで始まった試合はハイライン破りに行き着いた感があった。
そうした流れで先行したのはシャフタール。スダコフのサイドチェンジから生まれたクロスをシカンが仕留めて先行。マークにいけないクリステンセンのエリア内での対応が悔やまれるシーンだった。
迎えた後半、バルセロナは対角パスからスペースを作るアプローチでシャフタールを揺さぶっていく。プレスも当然強気でバルセロナが押し込む時間が増えていく。
ボックス内での守備の時間が増えるシャフタールだが、ラキツキの跳ね返しでなんとか粘る。2列目の守備も相手に対して外と中のどちらに誘導するかがはっきりしており、バルセロナに予想外の形でスモールスペースを進まれる機会は少なかったと言えるだろう。対角パスから2人称での勝負しか仕掛けられないバルセロナはクロスの手前の揺さぶりでシャフタールのボックス内を動かすことができていなかった。
終盤にはニューワートンのシュートなどわずかながらチャンスも掴めるようになったシャフタール。クロスの跳ね返しとカウンターでの攻撃で最後は前に出たシャフタールがゲームクローズに成功。ホームでリベンジを達成した。
ひとこと
前回のバルセロナ戦もそうだけどブロック守備のノウハウは意外とあるチームだなと思った。
試合結果
2023.11.7
UEFAチャンピオンズリーグ
Group H 第4節
シャフタール 1-0 バルセロナ
オリンピア・シュタディオン
【得点者】
SHA:40‘ シカン
主審:イルファン・ペリト
