インモービレの2発がノックアウトラウンド進出の決め手に
グループステージ突破に向けて勝利が欲しいラツィオ。ホームで追い込まれているセルティックとの一戦に臨む。
勝利で突破が決まる可能性があるラツィオは立ち上がりから積極策を敢行。4-5-1の形からイサクセンもしくはゲンドゥージなどが一列前にスライドする形でプレスをかけていく。
セルティックからすると、きっちりサイドを埋められてしまっている分、強気に来ている中央から進撃を狙っていきたい展開。ライン間をつないで古橋の裏抜けを出口にする形を視野に入れつつパスをつないでいく。ただし、ライン間を押し下げるアクションは必要。その部分は右サイドの裏に抜けるオライリーなどがアクセントを加えていた。
セルティックは非保持に回ると、バックラインがスペースを埋める形で対応。GKをCBが挟む形となるラツィオのバックラインには無理なプレスを仕掛けない。
というわけでサイドからボールを運んでいくラツィオ。右サイドを主戦場として左サイドの裏を目がけてクロスを放り込んでいく。裏のフェリベ・アンデルソンには十分にチャンスが与えられることに。
ラツィオはこのように敵陣までボールを運んだあとはシンプルなクロスに終始。押し込むところまでは安定している反面、最終局面はややアバウトになってしまうのが気がかりな展開に。このようにラツィオが押し込むフェーズで主導権を握るが、仕上げの甘さゆえに決め切れない形で前半は推移していく。
迎えた後半、ラツィオは前半からサイドの裏を取る流れを継続。だが、ブロックの外から力で殴るようなアプローチは変わらず、なかなか肝心のところまで入り込むことができない。シュートが枠に飛ばない攻撃がラツィオは延々と続くこととなる。
セルティックは古橋がまた抜きシュートを披露するなど少ないながらもそれなりにチャンスは作っている。アンカーをフリーにするパスワークでラツィオの守備に対して広いスペースにボールを逃がす形で相手を動かしていく。
SBの裏を取るというのがセルティックのボール保持のテーマだったように思うが、ラツィオのCBの裏のカバーがさえわたっていたのが印象的。この辺りの堅さはさすがでセルティックに主導権を渡さない。
息の詰まるような一戦を決めたのはインモービレ。ブロックの外からのシュートのこぼれ球をきっちり押し込むストライカーらしい一撃で試合をようやく動かす。
するとその3分後にも再びインモービレ。スケールズをいなして追加点を奪い、あっという間に試合を決めた。
交代で入ったインモービレの活躍でラツィオはグループステージ突破が決定。劇的なプロヴェデルのゴールで始まったCLでの物語は年明けもまた続くことになる。
ひとこと
セルティックは悪くなかったが、前田の裏を取る動きがあればなと思った。
試合結果
2023.11.28
UEFAチャンピオンズリーグ
Group E 第5節
ラツィオ 2-0 セルティック
スタディオ・オリンピコ
【得点者】
LAZ:82‘ 85’ インモービレ
主審:ハリル・ウムト・メレル