ともにノックアウトラウンドへの進出は決めている両チーム。第5節にしてグループGの通過順位を決める一戦に臨む。
ライプツィヒのフォーメーションは5-4-1。しかしながら、特に撤退守備がベースになっているわけではなく、ミドルゾーンに構えながら、ボールを片側サイドに追い込むことができればプレスを仕掛けることができる状態だった。
ライプツィヒの守備陣は非常にスピードが豊か。シマカン、ルケバらがシティの降りる選手にチェックをかけることと背後へのケアを両立することが出来る。
ボールを奪ったらすぐさまカウンターに移行するライプツィヒ。1トップのオペンダめがけてファストブレイクを狙う。この狙いがアカンジの対応ミスを呼び込み、エデルソンとの1on1を制したオペンダがライプツィヒが先制ゴールを決める。
その後もコンパクトな5-4-1のライプツィヒに対してシティはチャンスを作りきれずに苦戦する。シティにとって助かったのはボールを失った後のライプツィヒのカウンターにパスミスが見られたこと。
それでも回数を重ねればライプツィヒには得点のチャンスは出てくる。シティは後方の不安定感が更なる失点につながってしまうことに。アカンジに続いてディアスに決定的なミスが出てしまい、オペンダが再び1on1を制して2点のリードを得ることとなる。
シティは引き続きトライを継続するが、ハーランドはシュートをふかし、ディアスの対応は危うい場面が続く。前半追加タイムのディアスのファウルに2枚目のカードが出なかったのは立派なホームアドバンテージと言える寛大な裁定である。
後半もコンパクトな守備を続けるライプツィヒに対してシティは苦戦が続く。ライプツィヒは前半以上にボールを持ちながら押し返す頻度が上がっており、余裕が徐々に出てくるようになる。
しかしながら、ライン間で繋ぐことをやり切ったシティにようやく追撃弾が生まれる。DF-MFのライン間を執拗に狙い続けたことが奏功し、ハーランドのゴールで1点を返す。
さらに2点目もフォーデン。ライン間でボールを受けるとスムーズにシュートまで持ち込み、試合を振り出しに戻す。
ライプツィヒとしてはこの試合の結果は勝ち以外は何もないのと一緒。逆に言えば負けたとしても特に何かを脅かされる状況にはない。よって強気な4-3-1-2へのシフトで攻撃に出ていく。
システム変更後に見られたカルバーリョの抜け出しは紙一重。少ないチャンスをうまく生かしてネットを揺らしたと思ったが、わずかにラインから前に出ていってしまった。
そして試合を決めたのはまたしてもフォーデン。左サイドからドクの大外突破をフォローに出ると、アルバレスに決勝点となるゴールの折り返しを決める。
ライン間とサイドの両面で攻撃の起点となったフォーデンの活躍でシティは2点のビハインドを跳ね返すことに成功。グループGはシティが首位、ライプツィヒが2位で決着することとなった。
ひとこと
ライプツィヒ、強いですわ。
試合結果
2023.11.28
UEFAチャンピオンズリーグ
Group G 第5節
マンチェスター・シティ 3-2 ライプツィヒ
シティ・オブ・マンチェスター・スタジアム
【得点者】
Man City:54‘ ハーランド, 70‘ フォーデン, 87‘ アルバレス
RBL:13‘ 33‘ オペンダ
主審:グレン・ニーベルグ