10人で相手を圧倒するも・・・
グループCのフォロワーになっている両チームの一戦。ウニオン・ベルリンはすでに敗退が決まっているが、ブラガはきっちり彼らに勝利して何とかグループステージ突破の目を次節につなぎたいところだろう。
消化試合のウニオン・ベルリンはその状況を感じさせないような強烈なプレッシングをスタート。高い位置から相手を捕まえに行く。ブラガはこれに対してロングボールで対応するなど試合の序盤は非常にバタバタとした立ち上がりとなった。
ブラガがボールを持つようになってもウニオン・ベルリンのプレスは強度がそれなりに高い状態を維持。左右のスライドから相手を高い位置で止めることで敵陣でのプレーを増やしていく。
ブラガは2CB、2CHの4枚をベースにビルドアップを敢行。大外にSBを置いて中央に人を集めたがる特性はポルトガル勢の共通項であり、ブラガも例外ではない。
大外にボールを持つ形を作ることができたブラガ。しかしながら1on1での突破は難しいのでここからは斜めに差し込む形でウニオン・ベルリンのDF-MF間を狙っていくか、もしくはハーフスペースに走りこむ選手に合わせてパスを出すかのざっくりとした2択。後者ではオルタのフリーランも効いていた。
順調に押し込むフェーズを進めていたように思えていたがブラガだったが、深追いしたタックルをしたニアカテがまさかの退場。試合の流れとは関係ないところから数的不利に追い込まれることとなってしまう。
10人になったブラガに対してウニオン・ベルリンはポジトラから襲い掛かる。保持の時は4バック気味にして左サイドを押し上げるウニオン・ベルリンだったが、トランジッションの場面でその左サイドの出足の良さが出た格好。ルシヨンのオーバーラップからゴセンスが仕留めて先行する。
ウニオン・ベルリンのリードで迎えた後半。押し込むのは10人のブラガである。ウニオン・ベルリンはポゼッションから相手を落ち着かせるプランはなく、逆にこの保持のトライにおいてブラガにとがめられて失点。ボールを奪った後に右サイドのジャロまで素早く繋ぎ、あっさりと同点ゴールを奪ってみせた。
それ以降もボールを持つのはブラガ。ウニオン・ベルリンは前線のプレスの運動量が完全に下火になってしまい、数的優位をもってしても時間の経過と共にできることがだんだんとなくなっていく。
遅れていたウニオン・ベルリンのサイドのカバーを狙う形でブラガは最後まで攻撃を続けるが、こじ開けることはできず。10人のホームチームが相手を延々と押し込み続けるという変わった内容のドローゲームとなった。
ひとこと
ウニオン・ベルリン、いくらなんでも片道切符が過ぎる。
試合結果
2023.11.29
UEFAチャンピオンズリーグ
Group C 第5節
ブラガ 1-1 ウニオン・ベルリン
エスタディオ・ムニシバル・デ・ブラガ
【得点者】
BRA:51‘ ジャロ
UNI:42‘ ゴセンス
主審:クレマン・トゥルパン