リールの粘りを振り切れず
慎重な入りを志している両チーム。立ち上がりから非常に試合はおとなしい展開となった。どちらのチームもCBに無理に出ていく様子はなし。
バックラインは自在にボールを持てているが、受け手がなかなかフリーにならないため、前進には苦労。特にRCランスの受け手へのチェックは厳しく、リールはなかなかフリーで中盤を浮かすことができない状態が続く。
そういう状態なので肉弾戦で優位に立てるかどうかな重要な序盤戦に。この部分でもRCランスは優位に。相対的にマークの甘い左右のサイドからボールを運び、エリア内へのクロスでのデュエルでの勝負に出ていくという形で仕掛けていく。
リールは押し込まれた時に拙い手応えはあったのだろう。プレッシングを強化して徐々にRCランスの最終ラインへのプレッシャーを強めていくように。展開的には主導権が動くというよりもファウルが増えていく形でさらにデュエル色が強い流れに。OFRしながらもハンドでPKをもらえなかったことも含めて、RCランスのスタジアムの雰囲気はワンプレーごとに対してナーバスになっていった印象だ。
しかし、そんな雰囲気を跳ね返すように前半終了間際に先制したのはリール。右サイドのショートコーナーからアギラールのマークを外したアンドレが先制ゴールをゲット。セットプレーから試合を動かしてハーフタイムを迎える。
後半、両チームはサイドアタックから活路を見出していく。リールはジェグロヴァ、RCランスはフルジーニがサイドからドリブルでラインを下げて、エリア内にスペースを創出。マイナスのパスから決定機を作っていく。縦に強引に仕掛けてもなかなか実らない前半を踏まえて、サイドから押し下げるプランが効く後半の頭となった。
両軍はこれ以降はオープンな展開に。互いに間延びした中盤を保持側がスムーズに進みながら敵陣に進んでいくシーンが目立つように。前半は非保持側がきっちり捕まえることができていたシーンだが、後半は明らかに保持側が有利で進んでいく。
後半途中までは互角に攻め合っていたように思うが、終盤はトマソンやワイなどCL出場組の主力が登場したRCランスが優勢に。後半追加タイムにはトマソンが決定的なチャンスを迎えるが、シュートは枠を捉えることができず。試合は引き分けで幕を閉じることとなった。
ひとこと
前線のクオリティの部分で少し差があったかなと思う試合だった。短い時間でも存在感を見せたワイに比べると、デイビッドの出来は少し寂しいようにも思えた。
試合結果
2023.10.8
リーグ・アン 第8節
RCランス 1-1 リール
スタッド・フェリックス・ボラール
【得点者】
RCL:70′ マチャド
LOSC:45+3′ アンドレ
主審:ベノワ・ミロ