■スコア以外にも見どころのある大勝
立ち上がりのコペンハーゲンはシティを狭いスペースに閉じ込めようと積極的。CFのカラモコで中央を仕切り、中盤はスライドしながらシティを片側サイドに閉じ込める。立ち上がりに見られたこのコペンハーゲンの守り方こそ、シティ封じの理想ということだろう。
しかしながら、この理想がキープできる時間はかなり短かった。シティは狭いスペースは狭いスペースなりに崩しにいける。特に、このコペンハーゲンの4-5-1はサイドの深い位置において守りが手薄になりやすい。シティはゴメスやマフレズでサイドの奥を取りながらエリア内に迫っていく。
手始めに外からぶん殴るシティはこのスタンスであっさりと先制点をゲット。カンセロのクロスをハーランドが沈めてゴールを奪う。コペンハーゲンとしてはグラウンダーのクロスはなんとかして閉じたかったところだろう。
シティは無理に入り込まなくてもこうした外側からのぶん殴りで対応可能。特に輝いていたのは右のマフレズで、サイドから高さを調節しながらバイタルなどのマイナスのスペースに折り返してミドルを誘発していく。
2点目はゴメスのミドルからハーランドが押し込み、3点目は大外のグリーリッシュから折り返したインサイドから再びゴメスが放ったミドルがオウンゴールを誘発。先制点も含めた3点ともブロックの外からぶん殴る形でシティがリードを奪う。
コペンハーゲンは撤退守備でのクローズに失敗した上、ボールを持っても前進することができず。ゴールどころかシュートまで持っていくこともままならない状態で、反撃に打って出ることができない。
後半のコペンハーゲンは5-4-1にプラン変更。正直なところ、軟着陸を図るという形だろう。傷口をなるべく広げないようにというのが彼らの後半のプライオリティだった。しかし、それでも早々に追加点を奪ってしまうシティ。セットプレーからスタメニックがホールディングでPKを取られてしまい、これをマフレズが決める。
ハーフタイムのパルマーをはじめ、後半のシティは若手博覧会。ルイスやウィルソン=エスブランドなど普段のリーグ戦では見ることのできない若手選手を続々と投入していく。
ウィルソン=エスブランドは初めて見た選手だが、同サイドのグリーリッシュの解放に一役買っていた。グリーリッシュがインサイドにカットインしていく形を増やしていくと、5点目はこの形から最後はアルバレスがゲット。ゴールショーのトリを飾って見せた。
大量5得点で圧巻の勝利を飾ったシティ。後半は若手も大いに試す時間を作れるなど、スコア以外にも見どころと余裕のある試合を見せた。
試合結果
2022.10.5
UEFAチャンピオンズリーグ
Group G 第3節
マンチェスター・シティ 5-0 コペンハーゲン
シティ・オブ・マンチェスター・スタジアム
【得点者】
Man City:7’ 32′ ハーランド, 39′ ホチョラヴァ(OG), 55′(PK) マフレズ, 76′ アルバレス
主審: ドナタス・ルムサス