ブロックごと叩き割り1ポイントを死守
CLでは土壇場で引き分けになってしまうなど、どこか流れの悪さが拭いきれないセビージャ。今節の対戦相手のラージョは4試合負けなし継続中で直近3試合は引き分けという粘り腰がある相手。なんとか悪循環を断ち切りたいところだが。
立ち上がりからボールを持ちながら攻めたいセビージャ。4-2-3-1ながらSHが前方にスライドする意識が高いラージョに対して、CHの脇にボールを差し込むことでポゼッションからペースを握りに行く。
しかしながら、この試合の立ち上がりはあまりセビージャの保持一色という形にはならず。ラージョはボールを奪うと、左WGのアルバロ・ガルシアに素早くロングボールを放り込んでいく。
セビージャの中盤でのパスワークに対しても、速い段階の潰しで対応。正直、ファウルも多い展開だったが、乱戦に持ち込めているというのはそれなりに保持側のペースを乱せているということもあるのでOKなのだろう。
さらに、この状況を正当化できる先制点をゲットするラージョ。セットプレーからグデリのバタバタした対応にかこつけたオスカルがゴールをゲット。21分にラージョが先行する。
追いかけたいセビージャだが、なおも強気のプレスを続けるラージョの毒牙にかかり、低い位置のボールロストから失点。爆弾ポゼッションの最後というババをひいたアクーニャがボールを失い、ラージョに2点目を献上する。
2点のリードを得たこともあり、ラージョのプレスはここで落ち着く。ようやくセビージャが本腰を入れて保持から攻略にかかる。ラージョのプレスが下がったこともあり、敵陣に入る頻度は高まったセビージャだが、2列目の存在感が薄く仕上げのフェーズが雑になってしまっており、なかなかゴールに迫ることができない。
後半も苦しみが続くセビージャ。選手を交代してもなかなか2列目の崩しの精度が上がらず、チャンスというチャンスが作れない。
重い状況を強引に打開したのはムサの豪快なミドル。ブロックごとたたき割るような一撃でようやく追撃を開始。以降もミドルシュートはルケバキオが惜しいものを放つなど、緻密な崩しができないセビージャにとってはそれなりに現実味のある代替策だったといえる。
スソとファンルの右サイドからの崩しも悪くなく、押し込んでからの攻撃が板についてきたセビージャ。しかしながら、即時奪回のフェーズで余計なファウルを犯してしまうことが多く、ラージョに一息入れる隙を与えてしまう。
粘りながらラージョは後半追加タイムまでリードをキープに成功。しかしながら、ラストのセットプレーでセビージャは同点に。セットプレーをしずめたのはエン=ネシリ。高い打点のヘッドでラージョの4試合ぶりの勝利を打ち砕いて見せた。
ひとこと
土壇場でゴールを手にしたセビージャだが、勝ちきれなかったことは痛恨。試合後にセビージャは監督の解任が発表されることなった
試合結果
2023.10.7
ラ・リーガ 第9節
セビージャ 2-2 ラージョ
エスタディオ・ラモン・サンチェス・ピスファン
【得点者】
SEV:50′ ソウ, 90+6′ エン=ネシリ
RAY:21′ オスカル, 26′ ガルシア
主審:ディアス・デ・メラ・エスクデロス