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「早すぎるラストチャンス」~2019.1.19 プレミアリーグ 第23節 アーセナル×チェルシー プレビュー

目次

Fixture

プレミアリーグ 第23節
アーセナル(5位/勝ち点41/12勝5分5敗/得点46 失点32)
×
チェルシー(4位/勝ち点47/14勝5分3敗/得点40 失点17)
【主審】アンソニー・テイラー

直近の成績

戦績

近年の対戦

13/14以降の17戦でアーセナルの4勝、チェルシーの7勝、引き分けが6回。図中のコミュニティシールドとFA杯はウェンブリー開催。

エミレーツ・スタジアムでの直近10試合の対戦成績

アーセナルの3勝、チェルシーの3勝、引き分けが4回。

以下はBBCを基にしたプレビュー

Head-to-Head

・チェルシーは直近14試合のリーグ戦での負けは一度だけ(W8D5)。16年9月のエミレーツでの3-0。
・チェルシーが勝てばエミレーツのリーグ戦で6勝目をあげる初めてのチームに。現在はユナイテッドと並んで最多タイ。
・アーセナルとチェルシーのプレミアでの対戦はロンドンダービーで最も退場者が多い試合(13)。しかし、今季はまだ両チームとも退場者を出していない。

【アーセナル】

選手情報

・ベジェリンとモンレアルに復帰の可能性。
・エジルにも復帰の可能性はあるが、ムヒタリアンは引き続き欠場。

Match Facts

・22試合無敗の後、公式戦直近8試合で4敗。
・プレミアでのホームゲーム直近10戦で無敗(W8D2)。最後の敗戦は開幕戦のシティ戦。
・直近12試合のリーグでのホームのロンドンダービーは無敗。直近5試合は全勝。最後の敗戦は16年の1月。
・クリーンシートは3で、これより少ないのはフルハムだけ。
・昨季1月に新契約にサインしてから、エジルはリーグ戦35試合中18試合にスタメン。3ゴール2アシスト。
・レノはプレミアデビューから15試合でクリーンシート1つ。デビュー後15試合でクリーンシートを達成できなかったGKは過去に3人のみ。
・オーバメヤンはホームでの18試合のリーグ戦で20ゴールに絡む(15G5A)

【チェルシー】

選手情報

・アザールの偽9番が有力。
・モラタは起用可能だが、ベンチスタート濃厚。
・ジルーは負傷を抱えているが、プレー可能な見込み。ロフタス=チークは背中の負傷で欠場。

Match Facts

・開幕11試合27得点だが、その後の11試合で13ゴール。
・直近11試合のリーグ戦で3ゴール以上決めていない。
・勝てばアウェイ4連勝。同一シーズン内では16年10月から12月以来。
・直近9試合のビック6相手のアウェイゲームでは1勝のみ(D3L5)。17年のウェンブリーでのスパーズ戦。
・ジルーがゴールを決めれば、このカードで両方のチームで得点を取った2人目の選手に。1人目はセスク。

予想スタメン

展望

 絶不調とは言わないまでも、中盤戦から取りこぼしが目立つようになったチェルシー。各チームのジョルジーニョ対策が進んでいることもあいまって、最小限に抑えられたターンオーバーがボディーブローのように効いている可能性はある。開幕から4-3-3を継続しているのは一貫している。バリエーションを持たせているのは3トップの組み方で、自由に動き回るアザールをどこに置くかという部分がメインになる。裏抜けならばモラタ、ポストプレーとコンビネーションでの崩しならジル―を起用するだろうが、どちらもサッリの絶対的な信頼を得るには至っていない。機動力を優先するならばペドロとウィリアンを組み合わせて、アザールを中央に置く形も最近はおなじみになった。
 アーセナルの直近の試合での守備の難点はネガトラでのWBの戻りが遅れること、そしてそのカバーにCHが出てきたときに、全体のスライドがなされず中央のバイタルエリアを空けてしまうこと。特にコラシナツのサイドはこの傾向が顕著なので、チェルシーとしてはカウンターで右の高い位置に起点を作りながら、バイタルエリアでアザールに前を向かせるスペースを作りたいところだろう。アーセナルの陣形がコラシナツサイドによれば、マルコス・アロンソの得点力を生かせる場面も出てくるかもしれない。

 ボクシングデーのブライトンとの引き分け以降、リーグではフルハム以外に勝利していないアーセナル。徐々に帰ってきた怪我人も勝利に結びつけることができていないのが現状だ。この試合で注目したいのはシステム選択。3-4-3では先程も言ったような、WBの戻りの遅れから裏を突かれるという弱点がある。4-3-3などのスリーセンターなら、CHが1枚スライドしても中央は空きにくくはなる。モンレアルやベジェリンなどSBの復帰もこのシステム採用の後押しになるだろう。
 それでも3-4-3が捨てがたいのは、ハーフスペースと大外の組み合わせが前回対戦で実効性を示しているからだ。チェルシーの非保持での4-4-2ゾーンと3-4-3はかみ合わず、アーセナル目線では比較的相性がいいだろう。ハーフスペースを使うのがうまいイウォビと大外から推進力を生かせるコラシナツの連係や、神出鬼没のラムジーはチェルシーには効くはずだ。アーセナルとしてはまずはチェルシーのプレスを外すところから始めなければいけない。前回対戦ではゲンドゥージがプレス回避の役割を果たしていたが、今回はどうなるか。最終ラインでは前節もくさびを通していたコシエルニーを軸にボールを前に進めたいところ。ボールを引っ掛けずに攻撃の完結を意識することも重要。機動力のあるチェルシーの前線のカウンターの回数自体を減らすことが、長く遠ざかっているクリーンシートの第一歩といえるだろう。負ければ勝ち点差は9に広がる。アーセナルは早くもラストチャンスとなってしまった。

 両チームにとって偉大なGKであるチェフにとっては感慨深いゲームになる。双方のゴールマウスで数多くの両チームの対戦を見守ってきた守護神の最後のビッグロンドンダービー。彼が現役として最後に見守ることになるこの試合で勝利を手繰り寄せるのはどちらのチームだろうか。

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