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「Catch up Levain Cup」~2023.10.11 Jリーグ YBCルヴァンカップ Semi-final 1st leg アビスパ福岡×名古屋グランパス ハイライト

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紺野のスクランブル投入が右サイドを活性化

 天皇杯は準決勝で敗れてしまった福岡。ルヴァンの準決勝の相手は同じく狙えそうなタイトルはこの大会に一本化された感がある名古屋である。

 ともにフォーメーションは3-4-3。ミラー型の形の特徴はオールコートマンツーで前からプレスをかけやすいことである。福岡はそのメリットをきっちり使うスタンスだった。高い位置からのプレッシャーをかけながら、バックラインからロングボールを引き出しつつ跳ね返していく。

 名古屋はボールサイドと逆のCBであればプレッシャーが弱くボールを運べそうではあるが、名古屋はそもそもボールを運んで時間を作るという意識があまり高くはなく、アバウトでも前線のパワーやスピードに賭けてボールを放り込む傾向にあった。福岡のシャドーのプレスバックが早いのもあるが、こうしたアバウトなボールでの勝負を選択し、それが通用しなかったのが名古屋の前半の攻撃がうまくいかなかった要因と言えるだろう。

 一方の福岡の攻撃の際は名古屋はそこまでマンツーでの強気のプレスに出なかった。後ろを重くする形自体は問題はないのだが、ホルダーを捕まえるのが遅れ続けていたのは少し気がかりなところ。遅れてアプローチに行くことが多いせいかファウルが多く、福岡はセットプレーからチャンスを迎える機会が多かった。

 福岡にとっては平塚の交代は想定外だっただろうが、代わりに入ってきた紺野が右サイドを制圧できたのは嬉しい誤算。スピード感のある裏抜けでこちらのサイドからチャンスを作りつつあった。前半追加タイムには紺野のクロスから先制。鶴野のファーに抜けるコース取りも見事。少ないチャンスを活かした福岡がHT前に先行。名古屋としてはこのシーンの直前に奈良のミスから前田が抜け出した場面を得点に繋げられなかったことに悔いが残る形となった。

 後半、名古屋はユンカーの投入で流れを変えに行く。バックラインと駆け引きしつつ降りるアクションをするユンカーはポスト役として名古屋の攻撃を活性化。よりサイドの深い位置を流れるように取れるようになる。

 CFのポストからチャンスメイクしたのは福岡も同じ。鶴野はウェリントンのポストから決定機を迎えたが、この日2点目のゴールを決めることができなかった。

 ユンカーで攻撃が活性化した名古屋だが、福岡のMFを動かすようなボール回しを徐々に怠るようになったため、ユンカーにボールが入らないようになる。攻撃は再びダイレクトな形で前線に個での解決を促すようになる。

 森島、内田、貴田の投入で少しずつ相手を動かしながら福岡の中盤を乱すアプローチができるようになった名古屋。しかしながら、投入以降の時間では福岡のゴールをこじ開けるのには間に合わず。天皇杯からの大胆なターンオーバーを敢行した福岡がホームでアドバンテージを得て1st legを終えた。

ひとこと

 どちらのチームも堅い展開になる前提でアドバンテージを取れるか?というプランを組んだように見えるので、福岡にとっては100点の1st legだったと言えるだろう。

試合結果

2023.10.11
Jリーグ YBCルヴァンカップ
Semi-final 1st leg
アビスパ福岡 1-0 名古屋グランパス
ベスト電器スタジアム
【得点者】
福岡:45+3‘ 鶴野怜樹
主審:飯田淳平

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