猛攻をひっくり返して勝ち点3を確保
ここにきてややトンネルに入ってしまった感があるパレス。やや昇り調子のルートンのホームに乗り込むのはどことなく嫌な感じがするタイミングである。
しかしながら格上なのはやはりパレス。ボールをゆったりと持ちながらバックラインからアンデルセンがキャリーしつつ崩しの様子をうかがっていく。CHもこれに呼応して移動。高い位置を取るSBを後方からフォローするようにボールサイドにレルマが顔を出していたのは印象的だった。
いつもよりも高い位置で相手の攻撃を食い止めて、自分たちのターンを引き寄せる。ハイラインで縦パスを咎めると素早くカウンターに。まさしく支配的にゲームを組み立てていく。エドゥアールの反転からシュラップが押し込めなかったシーンはパレスが順調な証拠だろう。
ルートンはリトリート&カウンターで勝負に出るが、なかなか対抗するのは苦しいところ。工夫を見せていたのはオグベネで、ボールを受けるときは表だけでなく裏に出ていくパターンも織り交ぜながら勝負をかけていた。
一度敵陣に入り込むと、こちらも勇気をもってラインを上げて再び下がらないように対応。バックラインの縦パスへの食いつき、そしてバークリーとラドックの挟み込みでなんとかパレスに食らいついていくような前半となった。
それでも前半の終盤は押し込み続けるパレス。だが、得点をうみだすことはできず。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。
後半もパレスがペースを握っていくスタート。しかしながらルートンの抵抗も必至。ボールを何とかキープしては左右に散らす役割を根性でこなしていたバークリーの姿が非常に頼もしく映る。順調に押し込むパレスだが、負傷者のアクシデントが発生。エゼとドゥクレが交代で下がってしまう緊急事態に陥る。
それでも何とかしたいパレスは70分手前にオリーズ→エドゥアールのタッチダウンパスからゴールを決めたかと思われたが、これはハンドで取り消し。ルートンは胸をなでおろすことに。
だが、このシーンがお互いのゴールの着火剤に。直後のセットプレーで今度はルートンが正真正銘の先制点をゲット。押し込んだのはCBのメンジだった。しかし、すぐにパレスも反撃。ロングカウンターから1人で攻撃を完結させたのはオリーズ。キャリーとフィニッシュまで独力で行い、完璧なカウンターでケニルワース・ロードの観客を黙らせる。
得点をきっかけに乗っていくパレス。押し込みながらのクロス攻勢でひたすらルートンを追い立てる。防戦一方で苦しいルートンだったが、ワンチャンスから状況のひっくり返しに成功。カウンターからオグベネ→ブラウンへのボールが通りこれが劇的な決勝点となる。
昇格組のルートンにとっては非常に大きな1勝。一方でパレスはまたしても悪い流れを食い止めることができなかった。
ひとこと
アンデルセンのパワープレー、もうちょっと効果的に使ってほしい。
試合結果
2023.11.25
プレミアリーグ 第13節
ルートン・タウン 2-1 クリスタル・パレス
ケニルワース・ロード
【得点者】
BUR:72‘ メンジ, 83‘ ブラウン
CRY:74’ オリーズ
主審:ジャレット・ジレット