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「Catch up Premier League」~2023.11.26 プレミアリーグ 第13節 トッテナム×アストンビラ ハイライト

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5-3-2はロングカウンター専用機ではない

 昨日がシティ×リバプールならば本日はトッテナム×アストンビラ。第13節はトップ5の直接対決が多く組まれる豪華な説となった。

 スタメンを見た時に苦しいメンバーになっているのはトッテナムの方。しかしながら、試合の主導権を握ったのもトッテナム。ウドジェの抜け出しからの決定機を皮切りにプレスとポゼッションの両面から決定機を量産。ビラのDFをボックス内で翻弄する。

 オフザボールの動きの質と量がベストメンバーと遜色がなかったのはさすがと言える一方で、ラストパスの質などのディティールの技術に関してはマディソンの不在を感じるというのがトッテナムの正直なところだろう。それにしてもどれか1つは決めてもいいだろうというくらいには多くの決定機があった。22分のロ・チェルソのゴールはセットプレーの二次攻撃であり、数多く作ったチャンスとはまた文脈が違うものである。

 アストンビラはカマラがバックラインに入りながらボックス内でピンチを数多く救っていたのが印象的。リトリートフェーズに入るとあらかじめ彼がDFラインに組み込まれる5バックにシフトすることでボックス内に加勢しやすくなっていた。

 アストンビラにとって痛恨だったのはビルドアップで歯が立たなかったことだろう。アストンビラのビルドアップは引き込んでからの加速は得意であるが、トッテナムの飲み込むようなハイプレスへの対応はバタバタ。トッテナムはバックラインにCB不在という懸念がある状況からか、中盤が列を上げてでのプレスで意地でも前で止めてやるという意識でこの試合に臨んでいた。

 アストンビラはこの中盤の山を越えることができれば決定機になる。失点直後のオフサイドの決定機に代表されるようにマッギンでポロを引きつけつつ、外を回るディーニュという形は定番。パターン化した前進から一気にエリアに迫っていく。ワトキンス×トッテナムのCB陣ならば、とりあえず放り込みさえすれば可能性が出てくるのも大きい。

 トッテナムのプレスが弱まった30分以降は展開がフラットに。アストンビラは前進の機会を均等にすることができた。左サイドを中心に攻めるビラはカマラの2枚目の警告を見逃される幸運にも恵まれた。そして、前半終了間際にこちらもセットプレーから同点。ドウグラス・ルイスの長いレンジのキックをトーレスが合わせて、タイスコアに引き戻したところで試合はハーフタイムを迎える。

 後半、ビラは5-3-2にシフト。カマラを最終ラインに定常的に据えて、ドウグラス・ルイスをアンカーに置くこととした。しかしながら、ルイスは動き回りながら持ち場を空けるシーンが多く、トッテナムの保持に対してズレを作ることが非常に多かった。ローライン×ロングカウンターベースの変更であれば、悪手になりかねない交代だった。

 ロングカウンターの機会も多かったビラだったが、保持に回ると4バックに戻り定点攻撃を行うこともしばしば。リトリートでスペースを消すこと一辺倒ではなかった。そのため、トッテナムも左サイドを中心にファストブレイクのチャンスが。しかし、決定機はことごとくマルティネスに潰されてしまう。ヴィカーリオも含めてこの試合のGKのパフォーマンスはえぐかった。

 保持できっちりボールを動かす機会を得ていたアストンビラは後半に入ったティーレマンスのアシストを受けたワトキンスが勝ち越しゴールをゲット。わずかなシュートの隙を逃さずにゴールを決めたワトキンスはまさしく仕事人という感じだった。

 その後は試合はオープン合戦。ビハインドということもあり、一度押し込むと攻撃に迫力が満点。マルティネスやポストに助けられるシーンが徐々に増えてくるアストンビラ。しかし、トッテナムも中盤を越される機会が多く、決定的なチャンスを与えることもしばしばだった。

 しかしながら、マルティネスが後半はゴールに鍵をかけることに成功。決定機の多い試合に見事に抵抗して見せた。

ひとこと

 前半リードで折り返ししかトッテナムの勝つ道はなかった感じがある。

試合結果

2023.11.26
プレミアリーグ 第13節
トッテナム 1-2 アストンビラ
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:22‘ ロ・チェルソ
AVL:45+7‘ トーレス , 61′ ワトキンス
主審:ロベルト・ジョーンズ

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