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「Catch up Premier League」~Match week 18~ 2023.12.21-12.24etc

目次

クリスタル・パレス【15位】×ブライトン【9位】

外さないままたどり着いた解決策

 リバプール相手に終盤まで踏ん張り、シティ相手にはエティハドで勝ち点奪取。不調で死のロードを迎えたパレスはここまで意外な粘りを見せている。今節はブライトンとのM23ダービーである。

 CBには無理にプレスに行かないスタートとなった両チーム。そうした穏やかな展開の中でまずはボールを持つ局面が多かったのはブライトン。前節のアーセナル戦の途中から見せたバックラインの3-2変形からボールを動かしていく。イゴールでオリーズを動かしていきつつ、その背後を使っていきたいイメージは感じることができた。

 ブライトンは外循環だけではなく、3バックから中央に縦パスをさしていくことで攻勢に出る。こうした前進の多様性が出てきたことは個人的にはいい兆候のように思える。敵陣に運んでからは左の大外の三笘にニアのグロスとファーのヒンシェルウッドが相棒になる形でゴールに迫る。

 だが、クリティカルにゴールを脅かす場面は少なく、チャンスを作るのには苦戦していた印象だ。この辺りはアンカーのリチャーズがフレキシブルに最終ラインに入ることで枚数調整をしていたのがとても良かった。

 しかしながらパレスも前進に手応え。ブライトンのようなショートパスを使った形ではなく、マテタへのシンプルなロングボールを使ったものだった。ロングボールではあるものの、ブライトンのCBの寄せが甘いためかなり安定した前進手段になっていた。

 ボールを収めた後は右サイドの裏を取る形から進撃。オリーズはいい形でボールを受けていた割にはもう一味攻撃にアクセントをつけられても良かったなという感じ。30分を過ぎても両チームはなかなか攻撃の形を作れずに停滞する。

 このままハーフタイムを迎えるかと思いきや、パレスが終了間際に先制点をゲット。1試合に1回は見るフェルブルッヘンのパスミスからボールを繋ぐと、最後はアイェウ。少ないチャンスを活かしてハーフタイム前にパレスが前に出る。

 後半もブライトンの3バックでのポゼッションが中心となる流れ。トランジッションの場面は前半よりも増えていたが、これはむしろ警告が嵩むパレスにとって不利な状況になっているように見えた。

 しかしながらボックス内での守備に関してはパレスは鉄壁。ファウルで止めることさえできれば自陣で堅くボックスを組む。ブライトンは相手を外しきれないままのクロスに終始し、なかなかチャンスを活かせない。

 そうした中でカウンターからエゼがビッグチャンスを迎えるが、前節獅子奮迅の働きを見せたファン・ヘッケが今節も立ちはだかりシャットアウトする。

 80分には三笘が抜け出すなど惜しいシーンも見れるようになったブライトン。最後の決め手になったのはウェルベック。久々のゴールは相手との競り合いから生まれた浮き玉性のヘディング。外せない状況に苦しんだブライトンは外せないままでのウェルベックという解決策に辿り着き、なんとか1ポイントの確保に成功した。

ひとこと

 地獄ロードのパレス、意外と粘りが効いている。

試合結果

2023.12.21
プレミアリーグ 第18節
クリスタル・パレス 1-1 ブライトン
セルハースト・パーク
【得点者】
CRY:45+1‘ アイェウ
BHA:82‘ ウェルベック
主審:ジョン・ブルックス

アストンビラ【3位】×シェフィールド・ユナイテッド【20位】

牙城を崩したのは最下位チーム

 シティ、アーセナルとの連勝を決めてホームでの要塞具合に磨きがかかってきたアストンビラ。リーグ戦でのホームの連勝はクラブ記録となっている。ホームで迎えるのは最下位のブレイズ。連勝を伸ばす大きなチャンスが到来していると言って差し支えないだろう。

 予想通り、試合開始からアストンビラは一方的にボールを持つスタート。5-4-1で組むブレイズは2列目はインサイドに絞りながら大外が手薄になることは許容する形で守っていく。ブレイズはCBにはプレスにいかず、バックラインはそこまで低くはなかった。よってビラは裏を狙う場面もあったが、抜け出しとパスのタイミングが合わずにクリティカルな攻撃にならない。

 そのため、ビラはサイドにボールをつけながらブレイズの守備の薄いところの攻略にシフトする。しかしながら、これはビラの得意分野ではない。相手を引き出してのプレス破壊は得意だが、サイドでの定点攻撃はこのチームの苦手分野。マンツーでついてくるブレイズを外すことができずに苦戦する。

 外せなくてもポゼッション側の恩恵としてついて回るのがセットプレーの機会。しかしながら、ブレイズは相手を掴みながらも自由を与えないことを優先。幸運なことにこの日のVARにはこのブレイズの守備は介入する必要はないという判断を下したようだった。

 とはいえ、ブレイズも前進には苦戦。長いレンジのキックから打開のきっかけを掴むことができず、試合はハーフタイムに突入する。

 後半も保持で試合を支配するのはアストンビラ。右サイドを仕掛けるサイドに定めつつ、左サイドでフィニッシュのデザイン。前半からボックス内に積極的に絡んでいくラムジーも含めて、クロスの枚数は揃えていくことができていた。

 ブレイズは久しぶりの出場となったラローチの押し上げから反撃に出るが、決め手にならない状況は前半と同じ。一方的にビラが右サイドから攻撃を続けていく。

 すると、セットプレーの流れからネットを揺らしたのはベイリー。しかしながらこれは直前のラムジーのGKへのコンタクトがファウルを取られてしまいノーゴールに。ビラファンはコンタクトに関するジャッジの一貫性に文句を言いたくなったはずだ。

 このように時折VARのレビューが入ったことで止まることが多かったこの試合。そのリスタートからなんとワンチャンスを活かしたブレイズが先制。大外を囮としたハーマーの抜け出しからアーチャーが冷静に仕留めて先行。70分まではシュートがなかったブレイズが先行する。

 同じく後半は70分までシュートがなかったビラは先行されたことで総攻撃に。なんとか後半追加タイムにザニオーロが同点ゴールを決めたがこれで一杯。

 シティもアーセナルも屈した連勝記録を止めたのはまさかのブレイズ。大きな勝ち点1でビラのクリスマス首位の可能性を潰してみせた。

ひとこと

 失点した後のブレイズの迷いのないボールの捨て方にはグッときた。

試合結果

2023.12.22
プレミアリーグ 第18節
アストンビラ 1-1 シェフィールド・ユナイテッド
ビラ・パーク
【得点者】
AVL:90+7′ ザニオーロ
SHU:89‘ アーチャー
主審:アンソニー・テイラー

ウェストハム【8位】×マンチェスター・ユナイテッド【7位】

好調の前線をパケタが操り7位対決を制する

 7位争いとなった両チームの一戦。ウェストハムが勝てば両チームの順位は入れ替わることとなる。

 どちらもバックスにプレスをかけない立ち上がり。CB陣はエバンスとおそらくデビュー戦となったカンブワラのコンビという即席感の強い組み合わせだったが、アンカー役だったメイヌーやGKのオナナを含めてバックラインの枚数調整は自在。エバンスが列を上げる亜流のパターンまで使い分けていた。

 だが、可変は自在でもやや行き着く先が不透明感があるのがマンチェスター・ユナイテッドの課題。たとえば、ガルナチョやアントニーの1on1やポストからのブルーノの解放など、もう少し出口を意識した組み立てができるとスピードアップができる。

 ポゼッションから押し込むことができたのはウェストハム。サイドからの押し下げに対して、マンチェスター・ユナイテッドの中盤は自陣PA内に吸収される形に。ボックス内での対応も含めてバタバタ感があるのはこのメンバーであれば多少は仕方がない。

 10分が過ぎるとマンチェスター・ユナイテッドの押し込みに対抗したウェストハムのカウンターが頻発。これにより試合は徐々にオープンな展開になっていく。

 そうした中で両チームにそれぞれに大きなチャンス。先に回ってきたのはマンチェスター・ユナイテッド。クドゥスのパスミスからガルナチョが1on1を迎えるが、これはアレオラが冷静にカット。ガルナチョはこの時間帯にオープンな状況でボールを持つことが増えていただけに、1つは決めておきたかったところだろう。

 一方のウェストハムのカウンターのチャンスはエバンスがカット。前半のパフォーマンスは非常に安定。できることをきっちりやっており、急造ラインのDFリーダーとしてできることをやっていたと言えるだろう。試合は両チームともゴールをこじ開けられない状況のスコアレスでハーフタイムを迎える。

 後半は前半よりも一歩踏み込んだ攻撃ができている両チーム。だらっとしたオープンな展開からSBのオーバーラップが積極的に行われており、この分ボックス内での守備側のラインを動かすことができていた。

 特にこの役割で目立っていたのはルーク・ショウ。マンチェスター・ユナイテッドの後半の攻撃はショウの無限オーバーラップがほとんど占めていた。しかしながらギリギリのところでウェストハムのCBが立ちはだかる。特にズマの鉄壁ぶりは素晴らしいものがあった。

 抜け出すところまではできていたマンチェスター・ユナイテッドが優勢な展開だったが、抜け出しからフィニッシュまでをシームレスに行うことでウェストハムが先制点を手にする。パケタ→ボーウェンのパスはマンチェスター・ユナイテッドのバックスを一気に置き去りにした破壊力抜群の一手。これを仕留めてウェストハムが先行する。

 さらに6分後には2点目をゲット。メイヌーのわずかなミスを逃さなかったクドゥスはボール奪取から自ら抜け出しての追加点。またしてもアシストはパケタだ。

 失点を喫してからは無抵抗になってしまったマンチェスター・ユナイテッド。したたかにゴールを重ねたウェストハムに屈し、リーグ戦はノーゴールの連敗となってしまった。

ひとこと

 マンチェスター・ユナイテッドは攻撃の軸が見えてこないのが辛い。ショウのオーバーラップがバレる前に先制できれば少し違ったかもしれないが、前線の好調さが光ったウェストハムとは少し対照的だった。

試合結果

2023.12.23
プレミアリーグ 第18節
ウェストハム 2-0 マンチェスター・ユナイテッド
ロンドン・スタジアム
【得点者】
WHU:72′ ボーウェン, 78′ クドゥス
主審:サイモン・フーパー

フラム【11位】×バーンリー【19位】

あたり負けしないバーンリーが少ないチャンスを活かす

 前日にアストンビラからブレイズが勝ち点を奪ったことで後ろが気になるバーンリー。アウェイゲームとはいえ、この試合はきっちりと勝ち点を持ち帰りたいところだろう。バーンリーはGKを絡めたビルドアップからゲームメイク。フラムは4-4-2を構えてなるべくラインを高くしながらこれを受け止めていく立ち上がりとなった。

 ボールを持つバーンリーはポゼッション型チームの顔をしながらプレーすることに対して日を追うことに慣れが出てきているように感じる。この試合においてもフラムの4-4-2を分離するトライを行っていく立ち上がりとなっていた。

 しかしながら、局面の勝負で少しずつ上回るのはフラムの方。特に右サイドからのカットインの動きを見せていくウィルソンの鋭さはいい意味で目についた。20分手前から少しずつ押し込む機会が増えるフラムだったが、バーンリーも激しいプレスで応酬。試合はオープンな展開になり、中盤でのデュエルが増える展開になる。パリーニャは当然潰しにも効いていたが、ロストもしておりバーンリーの中盤も比較的互角に渡り合っていたと言えるだろう。しかしながら、バーンリーはオープンな展開をシュートに結びつけられないのがやや苦しかった。

 フラムは前半終了間際に畳み掛ける攻撃を見せるが、ここはトラフォード。イウォビのミドルをセーブし、なんとか前半を0での折り返しに成功する。

 後半はハイプレス合戦でスタート。先に襲いかかってきたフラムに対して、バーンリーはポゼッションからの落ち着いた回避を見せて、プレミアをここまで戦ってきた経験値によるレベルアップを見せる。

 一方で守備ではハイプレスを成功させたバーンリー。フラムの低い位置での組み立てを刈り取ると、最後はオドベール。若い年齢には似つかわしくない落ち着いたミドルから先制点を奪い取ることに成功する。

 中盤での激しい応酬に対して一歩もひかないバーンリー。高いシュート意識からスピーディなボールを運びを見せると、追加点を奪ったのはベルゲ。中盤までのドリブルの進撃に対して、後手を踏んだフラムのバックスの対応を見逃さず、シュートのチャンスを見事に一発で仕留めてみせた。バーンリーはこれで2つのシュートで2ゴールである。

 ここまでは後半押し込む機会を得ながらもシュートまで持ち込むことができていなかったフラム。前半も3本しかシュートを打てておらず、試合全体としてシュートが少ない状態で時計の針は進む。

 フラムは沈黙を最後まで打開することができず。ホームでバーンリー相手にあっさりと敗北を喫するダメージの大きい一戦となってしまった。

ひとこと

 バーンリーの方がエネルギーがあった感。同じコンディションならそもそもこんなに中盤で互角にはならないんじゃないかな。

試合結果

2023.12.23
プレミアリーグ 第18節
フラム 0-2 バーンリー
クレイブン・コテージ
【得点者】
BUR:47′ オドベール, 66′ ベルゲ
主審:レベッカ・ウェルチ

ルートン・タウン【18位】×ニューカッスル【6位】

順位の差を埋める強度で金星を獲得

 CL出場権を争っているニューカッスルと降格圏争いに巻き込まれているルートン。ベースとなっている実力の差は両チームには確かにあるはずだが、この試合の立ち上がりに強度で上回っていたのは降格圏にいるルートンのほうだった。

 中盤でスムーズにボールを奪いながら押し込んでいくと、右サイドのタウンゼントのクロスを脱出口にニューカッスルの陣内に攻め込んでいく。ニューカッスルはプレスに出ていくことができずに沈黙。序盤からドゥブラーフカの仕事が多いばたばたとした展開になっていく。

 10分が過ぎるとニューカッスルは少しずつボールを持てるように。今度は仕事が増えるのはカミンスキーの方。安定したセービングでチームに落ち着きをもたらす。

 しかしながら、緩さを残す中盤はルートンに反撃を食らうこともしばしば。好調のアデバヨがボールを運ぶところまで奮闘したり、あるいは少し出番から遠ざかっていたロコンガが身軽なプレーで相手を剥がしていたりなどスムーズに敵陣に進撃するシーンが目立つ。

 押し込む機会が多いルートンはセットプレーから先制。ニアでフリックしたバークリーにファーで合わせたタウンゼントがゴール。エバートンに在籍歴のある2人の関係から先行する。

 それ以降、ニューカッスルはプレスを強めるがルートンはプレス回避が上達しているのか、比較的冷静にこのプレスをいなしていく。ラッセルズの負傷を機にマイリーを下げて4-4-2にシフトチェンジしたということはハウもまたこの試合のニューカッスルがうまくいっていないという証拠だろう。

 後半、ニューカッスルは4-4-2に変更したことで広がるバックラインから2トップに素早く当てる形で攻撃を作っていく。そのため、試合の展開は前半よりもオープンなものに。これはニューカッスルの方が強度面で優位かと思われたが、この点でもルートンは引けを取らない。

 62分にニューカッスルはアルミロン→イサクのラインブレイクからネットを揺らすがこれはオフサイド。これ以降もニューカッスルは最終ラインを破る形を狙い続けるが、枚数は増えたものの連携面でのスムーズじゃない感じが足を引っ張り、なかなかシューターがオープンにならず。ルートンのシュートブロックが間に合う展開が続く。

 75分以降はさすがに苦しい時間が続いたが、何とか踏ん張り切ったルートン。ニューカッスルを下す金星で残留圏に少し近づく3ポイントを手にした。

ひとこと

 強度面でのアドバンテージが消えたニューカッスルはなかなかにつらいものがあった。

試合結果

2023.12.23
プレミアリーグ 第18節
ルートン・タウン 1-0 ニューカッスル
ケニルワース・ロード
【得点者】
LUT:25′ タウンゼント
主審:ダレン・イングランド

ノッティンガム・フォレスト【17位】×ボーンマス【14位】

10人に苦しむもエースのハットトリックで土壇場の勝利を手に

 シェフィールド・ユナイテッドに続き、今季の解任第二号となったのはフォレストのクーパー。これに伴いプレミアに帰還したのはヌーノ。初陣は好調のボーンマスとの一戦である。

 フォレストのフォーメーションはオーソドックスな4バック。バックラインには無理にプレスに出ることもなく、ボールを持たせてOKという考え方である。

 ボーンマスは左のSBに攻撃色の強いワッタラが入ったため、3バックでのビルドアップがベースとなる。片側を大きく上げてWBのような働きをワッタラには求めているのだろう。

 4バックで受けたフォレストは少しこのプランに面を食らった様子。左サイドの5人目の登場人物であるワッタラにより、フォレストの4バックはマークにつききれなくなる。はじめはロングボールのターゲットだったオリギが少しずつ位置が下がることになるのはそこはかとない切なさを感じる。

 オープンな展開はどちらかといえばボーンマスに味方をしたといえるだろう。フォレストの守備陣は背走させられることが多く、ファウルがかさんでしまう展開に。カードが徐々に出るようになったところで20分過ぎにボリーが退場。早い試合のテンポにあっという間に飲み込まれてしまった。そしてまたしても割を食ったのはオリギ。CBのニアカテが代役でオリギと入れ替わり。退場のあおりを受けての交代となってしまった。

 4-4-1で守り切りたいという考えのフォレスト。ロングボールからトップに当てて、素早くサイドに展開することで何とかエリア内にボールを入れ込んでいく。もちろん攻撃に出る機会はボーンマスの方が多いが、フォレストもまたハンドを誘発するなどあわやという場面を作り出していた。

 後半、先行したのはフォレスト。スコットのパスミスを刈り取り、カウンターから一気に先制ゴールをゲット。エランガのゴールで後半開始早々にリードを奪う。

 だが、すぐにボーンマスも同点に。左右からのクロス爆撃でソランケが反撃のシュートを叩き込む。以降も大外を使ったクロスで徹底的にサイドからボーンマスを押し下げていく。インサイドではビリングとソランケの空中戦での無双が目立つ。2点目は彼らの空中戦での優位をきっちりと得点に結びつけたゴールだった。

 それでもフォレストは隙を見てライン間からの縦パスから一気に前進すると、セットプレーからウッドが仕留めて同点に。再びフォレストに勝ち点を奪うチャンスが訪れる。

 思うようにハイプレスに行けずに場を支配することができないボーンマス。だが、終盤はフォレストの守備ブロックをたたき続けると、決勝ゴールは後半追加タイムに。またしてもゴールを決めたのはソランケ。ハットトリック決めたエースの活躍でボーンマスが土壇場で勝利を手にした。

ひとこと

 ソランケ、おめでとう。

試合結果

2023.12.23
プレミアリーグ 第18節
ノッティンガム・フォレスト 2-3 ボーンマス
ザ・シティ・グラウンド
【得点者】
NFO:47′ エランガ, 74′ ウッド
BOU:51′ 58′ 90+4′ ソランケ
主審:ロベルト・ジョーンズ

トッテナム【5位】×エバートン【16位】

最後の砦は膝

 未勝利のトンネルを抜け出したトッテナムは連勝で巻き返しの気流に乗っている最中。対するはこちらも10ポイント減でお尻に火がついてからはかなり勢いがついているエバートンである。

 立ち上がりはロングボールをベースにハイプレスを仕掛けてくるエバートンに対して、バックラインと中盤にサスペンションが出た影響で入れ替わりが発生したトッテナムがバタバタするスタートだった。しかしながら、徐々にポゼッションからのプレス回避でエバートンの押し下げに成功すると9分には先制点をゲット。右サイドを押し下げるサール→ジョンソンのパスから折り返しをリシャルリソンが仕留める。

 この、ラインブレイクからフィニッシュまでの一連のつながりは非常にトッテナムらしい攻撃の形。直後のジョンソンのチャンスも加速からフィニッシュまでの間合いが先制点を似たものだった。

 勢いに乗るトッテナムはセットプレーから追加点。右サイドのショートコーナーからワンツーで抜け出したジョンソンが今度はソンに折り返し。これをソンが仕留めて早い段階で2点のリードを奪う。

 その後もしばらくはモノトーンな試合の流れ。エバートンは一度カウンターからスピードアップできそうな機会があったが、これを活かすことができず展開は変わらないままだ。

 潮目が変わったのはその直後。35分くらいからだろうか。トッテナムのバックラインから中盤に対してエバートンのプレスがハマるようになる。それでも愚直に繋ぐトッテナムに対して、エバートンのハイプレスは面白いようにハマりシュート機会を量産。特に負傷でゲイェに代わって入ったアンドレ・ゴメスの柔らかさはいいアクセントになっていた。ヴィカーリオの落ち着きによりトッテナムは無失点で前半を凌いだが、少し前半の終盤はバタバタした内容となった。

 後半もサイドの裏から攻撃を仕掛けていく両チーム。エバートンは後半の立ち上がりに遂にプレスで仕留めたかと思われたがこれは直前のボール奪取のところでアンドレ・ゴメスのファウルを取られて取り消し。トッテナムは不用意なビルドアップでのプレーのツケを払わずに済んだ。

 試合はオープンで両チームの撃ち合いがだらっと続く展開。先のゴール取り消し以降はトッテナムの方が得点に近いながらが続いていると言える流れだった。

 しかしながら前半と同じくトッテナムの左サイドからエバートンにハイプレスのきっかけを掴まれると、再びエバートンは押し返す。キャルバート=ルーウィンとベトの2人を並べた前線に躊躇なく放り込むと、82分にアンドレ・ゴメスがスーパーシュートを決めて1点差に迫る。

 最後は左サイドからダンジュマが攻めの起点となり、ヴィカーリオを脅かし続けるが、膝でボールをかき出し劇的な同点ゴールはギリギリで回避。終盤は攻めの圧に苦しんだトッテナムだが序盤の2点のリードを活かしてなんとか逃げ切りに成功した。

ひとこと

 立ち上がりに2点とっておいてよかったねだし、2点とっても全然試合をコントロールする気がないのはいかにもポステコグルー。

試合結果

2023.12.23
プレミアリーグ 第18節
トッテナム 2-1 エバートン
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:9′ リシャルリソン, 18′ ソン
EVE:82’ ゴメス
主審:スチュアート・アットウェル

リバプール【2位】×アーセナル【1位】

オープンながら少ない決定機の首位攻防戦

 レビューはこちら。

https://www.footballista.jp/regular/173581

 首位攻防戦となるアンフィールド決戦は落ち着く間もなく生まれたアーセナルのゴールで開幕。セットプレーからガブリエウがネットを揺らして早々に先行する。

 この試合のメインとなる局面はリバプールの保持。アーセナルは枚数を合わせてのハイプレスは行っていないが、ジェズスがリバプールの左サイド側から追い込みながらハヴァーツがプレスのスイッチを入れる形で高い位置からのボール奪取を狙っていく。

 しかしながら、リバプールはスイッチ役がいない逆サイドにボールを振ったり、スイッチ役のハヴァーツの背後にガクポやショボスライを忍ばせることによって徐々にアーセナルのプレスを撃退していくように。これで落ち着いてボールを持つことができるようになった。

 自由を与えられたバックラインからフィードを飛ばしたのはアレクサンダー=アーノルド。サラーとジンチェンコの1on1を生み出したパスからリバプールは同点ゴールをゲット。アーセナルはビルドアップのところで押し返すことができずに、自分たちの時間を作ることができず、リバプールに自由に高い位置でボールを持たせたことが失点に繋がってしまった印象。サラーとジンチェンコのマッチアップはどう対策するかというよりもきっちり隠すことのほうが重要である。

 迎えた後半はアーセナルはハイプレスとポゼッションから押し返すことを狙う立ち上がり。しかしながら、ビルドアップの局面においては遠藤の出足の良さが際立っており、リバプールはプレスからの波状攻撃を仕掛けることができていた。

 アーセナルも左右にボールを動かすことでリバプールのプレス回避に対して応戦する。この辺りは前半のリバプール側の保持で突きつけられた部分をアーセナル側もまた突きつけられた形である。アーセナルもまた相手のプレス側が出してきた課題を解決した格好だ。

 押し返すことができるようになってきたアーセナルだが、コナテをはじめとするCBの強固さに苦戦。チャンスらしいチャンスが作れないまま時間が経過していく。試合自体はオープンな展開が続いていたのだが、両チームに生まれたチャンスがあまりにも少なかったことを考えると、アンカーとCBのカバー範囲の広さがアーセナルもリバプールも素晴らしいということだろう。もちろん、70分のアレクサンダー=アーノルドのチャンスは例外。逆にミスが絡まなければあれだけのチャンスは作れないということだ。

 オープンだが保持側にゴールチャンスが多く訪れないという珍しい展開になった一戦。アンフィールドで迎えた首位攻防戦は痛み分けで幕を閉じることとなった。

ひとこと

 特にリバプール側に見られたリスタートの早さが印象的。そうでもしなければ守備ブロックに風穴を開けられなかったことの裏返しだろう。

試合結果

2023.12.23
プレミアリーグ 第18節
リバプール 1-1 アーセナル
アンフィールド
【得点者】
LIV:29′ サラー
ARS:4′ ガブリエウ
主審:クリス・カバナフ

ウォルバーハンプトン【13位】×チェルシー【10位】

攻守が噛み合わないチェルシーがモリニューで沈黙

 連敗を最下位相手にようやく止めてここから上位追走を再開したいチェルシー。ミッドウィークには土壇場のゴールからのPK戦でニューカッスルを下してカラバオカップ準決勝進出を決めるなどちらほら明るい話題も見られるようになってきた。今節はモリニューに乗り込んでの一戦である。

 ウルブスはまずはチェルシーにゆったりとボールを持たせるスタンス。チェルシーはCBが広い位置をとりながらビルドアップを行っていく。グストを片上げする3バック化がチェルシーのビルドアップの基本布陣。残りの3枚のDFと2枚のCHを活用しながらのボール回しを行う。

 ウルブスはWBが出ていきながらサイドの蓋は素早く閉じていくスタンス。このWBの強気なスタンスによりチェルシーはなかなか押し下げることができず。

 前半も中盤になるとチェルシーはラインの入れ替えを頻発するように。チェルシーから見て右サイドのウルブスのWBの裏にスターリングを走らせるなど、少しアクセントになるようなランも増えてきた。

 そのスターリングは32分に決定機。バックパスをかっさらった後に3対1の局面を迎えたが、やや淡白なシュートという選択肢を選び取ってあっさりとジョゼ・サにボールを渡してしまった。

 このプレー以降、35分過ぎから少しずつボールを動かしながらゴールに迫っていくウルブス。チェルシーのラインの間と裏を意識しつつボックス内の侵入の頻度を増やしていく。

 後半はウルブスはさらに強気のプレスを行っていく。チェルシーのバックラインはこの強気のプレスにかなりナイーブな反応を見せる。バタバタとしたバックスの対応もあり、試合はなんとなくオープンな展開に。

 すると、セットプレーからウルブスが先制。レミナがゴールを叩き込み、ウルブスが一気に流れに乗る。以降もミスがやたらと出るチェルシーのバックスにウルブスがプレスでつっつきながらの展開が続くことに。

 しかし、ウルブスもドーソンの負傷によりプレスに出るかに迷いが出るように。以降はどちらでもない時間がしばらく流れていく。

 反撃の機会を掴むことができないチェルシーに対して、ウルブスは左サイドの裏抜けから追加点をゲット。ブエノの抜け出しからドハーティが追加点を奪い、試合を完全に決める。バディアシルがボールをあっさりと置いていってしまうあたりもこの試合のチェルシーの流れの悪さを感じる。

 後半の追加タイムにはエンクンクが初ゴールをゲット。この試合でのチェルシーの数少ない良かったポイントである。攻守が噛み合わないチェルシーはウルブス相手に力無い敗戦。連勝はならず今季のリーグ戦8敗目を喫することとなった。

ひとこと

 後半のチェルシーのバックスのバタバタ具合はなんだろう。

試合結果

2023.12.24
プレミアリーグ 第18節
ウォルバーハンプトン 2-1 チェルシー
モリニュー・スタジアム
【得点者】
WOL:51′ レミナ, 90+3′ ドハーティ
CHE:90+6′ エンクンク
主審:デビッド・クート

今節のベストイレブン

マンチェスター・シティ【3位】×ブレントフォード【14位】

ミスに漬け込んだファストブレイクでシティが2位浮上を果たす

 クラブW杯で延期されていた第18節の対戦がミッドウィークに実現。短いスパンでの連戦となった。

 トニーが復帰したブレントフォードは高い位置からのプレスでスタート。強豪対策の3-5-2ハイプレスからシティのバックスにプレッシャーをかけていく。

 しかしながら、シティは数分でこのハイプレスを制圧。2トップ脇からボールを運ぶストーンズを止める術がブレントフォードにはなかったように見えた。ただ、もちろんブレントフォード側も制圧されることは織り込み済みで素早くリトリートに移行。5-3-2での自陣ブロックで耐える方策に移行する。

 リトリート時のサイド封鎖に関してはブレントフォードは非常にお見事。おそらくリーグ1と言っていいだろうクオリティでサイドのスペースを潰していく。IH、WB、CBの関係性は非常に美しかった。

 シティは右のWGのフォーデンを中央にスライドさせる形で密集を形成。ミクロなスペースで3センターを外してアルバレスがミドルを打つためのスペースを作るなどのアプローチを見せる。大外を任されたウォーカーはロドリのロブパスという翼を授かってWG化。決定機を生み出す。

 ドクをベンチに追いやってスタメン抜擢されたボブも好調。ミーが済んでのところでクリアしていなければ、この試合の先制点は彼のものであった。

 ただ、ブレントフォードも保持に回れば充実。結局前線には蹴るのだけども、自陣で手数はある程度かけて、できればシティのWGを外して前を向いた状態で裏を狙いたいという工夫が見られたのはとても良かった。

 ファストブレイクに関しては2トップに加えてIHのオンエカの3枚が飛び出す格好でロングカウンターを成立。あわやというシーンを二、三度作るなど十分に手応えのある前半だったと言えるだろう。

 後半も展開は大きくは変わらず。シティはストーンズの右サイドの出張を増やして攻撃を増員気配。少しでもズレてからクロスを上げるためにポイントを多く作っていく。左サイドはWGを軸とした攻めを継続。60分過ぎにはドクを入れてこちらもテコ入れを図る。

 ブレントフォードも傾向は継続。トランジッション時の攻め上がりの人数の多さはさすがであり、ロングカウンターは後半も鋭さを維持したままだった。

 そうした均衡した展開でミスが出たのはブレントフォード。シティの中央ユニットの流れるようなカウンターに対してアイエルがバランスを崩して転倒。抜け出したハーランドがフレッケンとの1on1を制してようやく先制点を手にする。

 以降もシティが追加点に迫る展開を見せるが、オフサイドやシュートが枠外に外れるなど2点目は決まらない。ブレントフォードとしては最後まで希望を残しはしたものの、ゴールをこじ開けることはできず。シティは苦しみながらもファストブレイクからのチャンスをものにして、アーセナルを交わして2位浮上を果たした。

ひとこと

 敗れてはしまったがブレントフォードのローライン5-3-2は見事。めっちゃ綺麗。

試合結果

2024.2.20
プレミアリーグ 第18節
マンチェスター・シティ 1-0 ブレントフォード
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:71′ ハーランド
主審:ダレン・イングランド

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