ホイルンドの初ゴールが夢の劇場の逆転劇を締める
どちらのチームもバックラインからゆったりとボールを持つスタート。CBが広がりながら落ち着いたポゼッションを行っていく。ユナイテッドはお馴染みのCBとSBの横の関係性を入れ替わる可変を披露している。
相対的にプレスの強度が高かったのはユナイテッド。中盤よりも前でボールを取る意識が高く、それでいてWGはきっちりと自陣に戻る意識も高かった。WGの背後を取られてもブルーノのような中盤がスペースを埋める形でスライドするなど、ビラの重たい保持を阻害する。
惜しむらくはボール奪取をスムーズなカウンターに繋げられなかったこと。ミドルゾーンからボール奪えたにも関わらず、そこから先のところがもっさりとしてしまっており、なかなかシュートチャンスを作ることができなかった。
11分にようやくビラは横断からベイリーの1on1を右サイドで演出。これを機に少しずつボールを持てるようになっていく。ワトキンスのポストからラムジーの飛び出しなど少しずつらしい前進を形を見せていく。
流れに乗ったビラはセットプレーから先制。マッギンのFKは誰にも触られることなくゴールネットを揺らしてアストンビラが先行する。
さらに4分後にはアストンビラは追加点。ファーのラングレの折り返しをデンドンケルが仕留めて2点目を奪いとる。折り返しにもシュートにも寄せられないユナイテッドのセットプレーの守備は要反省案件であった。
この2失点でユナイテッドは尻に火がついた様子。エリクセンの裏抜けから一発でブルーノが抜け出したり、サイドに押し下げることができていたりなど少しずつビラのゴールに迫っていく。だが、ゴールを揺らすことができず。試合は2-0でビラのリードのままハーフタイムを迎える。
後半はユナイテッドがいい入りを見せる。左サイドからの裏抜けからガルナチョがゴールまでの導線を引くがこれはオフサイド。早々のゴールは認められなかった。
だが、この左サイドの裏抜けは後半のユナイテッドの攻撃のベースになっていた。アストンビラのボールの失い方がまずかったこともあり、守備が整っていない状態で相手の攻撃を受けるシーンが増えていく。
追撃弾はすぐに生まれることに。左サイドから抜け出したラッシュフォードからファーのガルナチョが仕留める。取り消された後半早々のゴールとほぼ同じ形から得点を奪う。
勢いに乗ったガルナチョが71分に同点ゴールもゲット。この辺りのビラのズルズル感はいかにも要塞から離れたアウェイ仕様のアストンビラという感じである。
流れを引き寄せたユナイテッド。逆転弾を仕留めたのはホイルンド。嬉しいプレミア初ゴールは2点ビハインドからのグレードエスケープを決める大きな一撃。なかなかゴールに辿り着けなかったCFが逆転劇の幕を下ろし、夢の劇場での90分は終わりを迎えることとなった。
ひとこと
2点のリードはしたが、アストンビラは後半の試合運びの拙さが目についた。ズルズル行ってしまう悪癖はCL出場権争いにおいて修正したい部分である。
試合結果
2023.12.26
プレミアリーグ 第19節
マンチェスター・ユナイテッド 3-2 アストンビラ
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:59‘ 71’ ガルナチョ, 82‘ ホイルンド
AVL:22‘ マッギン, 26‘ デンドンケル
主審:クレイグ・ポーソン