理詰めの圧倒でトッテナムを寄せ付けず
高い位置からボールを捕まえにいくブライトンに対して、トッテナムがプレスを回避するスタートとなった。ブライトンは序盤からグロスが列を上げてのプレスを行うなどの積極策が目立つ非保持のスタンス。押し込まれてしまった時のリトリートとの使い分けもスマートだった。
トッテナムは横への揺さぶりが少なく、保持で効果的にブライトンを外すことができていなかった。逆に受けに回るとトッテナムは怪しさ満点。CB不在のスカッドなので前に出ていくしかないのだが、ブライトンは横断からあっさりとヒンシェルウッドが先制ゴールを仕留める。パスワークを各駅停車で行うことで大外で余ったヒンシェルウッドを活用する形はトッテナムの即席DFラインをうまく上回った。
さらにブライトンは続けてPKを獲得。引っ張ってしまったクルゼフスキがPKを献上しさらなる追加点を許すことに。ブライトンは2点を奪ってもなおハイプレスを続行。ボールを奪ったら左右にボールを動かしながら相手を外すことを続けて敵陣に侵入していく。トッテナムに反撃の糸口を与えないまま、一方的に責め続けたブライトンが前半を圧倒して終えた。
後半早々にトッテナムはリシャルリソンがネットを揺らすがこれはオフサイド。ハイプレスから生み出したチャンスはトッテナムを勢いづかせるが、オフサイドでブライトンのラインコントロールに屈してしまったり、あるいはシュート精度が伴わなかったりなど、思うように攻めきれない時間が続くことに。
そんなトッテナムを尻目にブライトンは追加点をゲット。復帰戦となったエストゥピニャンには嬉しいゴールとなった。ブライトンは終盤に左右が非対称気味の3バックにシフト。テンポのいいパスワークからサイドを打ち破りにいく。そしてPKからジョアン・ペドロが4点目を仕留める。
トッテナムは終盤に2つの追撃弾を得て、なお攻め立てることでブライトンのゴールを脅かす。しかしながら、80分以降のリカバリーで4失点をチャラにするのはいくらなんでも難しい。試合の大半を圧倒したブライトンが順当な勝利を挙げたと言っていいだろう。
ひとこと
ブライトンの前半の理詰めでの圧倒は圧巻だった。
試合結果
2023.12.28
プレミアリーグ 第19節
ブライトン 4-2 トッテナム
アメリカン・エキスプレス・コミュニティ・スタジアム
【得点者】
BHA:11′ ヒンシェルウッド, 23′(PK) 75′(PK) ジョアン・ペドロ, 63′ エストゥピニャン
TOT:81′ ベリス, 85′ デイビス
主審:ジャレット・ジレット