10人で同点をもぎ取ったブレイズが勝ち点1を死守
もはや、勝ち点を拾っていくというよりはもぎ取っていくことをしなければ残留は難しくなっているブレイズ。そのために必要なのは得点。救世主候補のブレアトンはいきなり先発でのデビューとなった。
立ち上がりはアバウトに前に蹴っ飛ばす流れ。保持側は慎重にサイドの裏を取ることができればそこからクロスを上げていく算段だった。
注目のブレアトンは左サイドから先発。とはいえ、よりストライカー寄りの選手。保持時に絞ってプレーしたり、あるいは非保持で背後をブルックスに任せたりなど、この辺りは少し歪な対応に。ウェストハムはSHをSBが追い越す形でブレアトンの戻らないブレイズの左サイド側を突いてチャンスを作っていた。
加えて、ブレイズはバックスの対応が怪しい。バタバタとしたCBが被ってのピンチやソウザのパスミスなど、軽率なミスから簡単にウェストハムに決定的なチャンスを与えてしまう。
しかしながら、ウェストハムが盤石だったかと言われるとそういうわけではない。4-4-2気味だった分、中央の縦パスはスカスカ。ブレイズのポジトラのルートは割ときっちりと用意されており、反撃の算段は十分。惜しむらくはカウンターができそうな状況が揃っていても、走るタイミングが合わずに裏へのパスが繋がらない。
そうこうしている間にウェストハムは先制。ミドルシュートのこぼれ球を逆サイドのコルネが仕留めて試合を動かす。これ以降もウェストハムは主導権をガッチリと。押し込みながらいつ追加点が生まれてもおかしくない状況だった。
しかし、前半終了間際にブレイズが同点に。ボックスの外からなんとかボールをエリア内に押しこみ、オスーラが放ったシュートがアレオラの手からこぼれる。ここに飛び込んだのがブレアトン。44分のゴールでなんとか帳尻を合わせてハーフタイムを迎える。
後半もボールを持ちながらウェストハムの陣内に攻め込んでいくブレイズ。ウェストハムはボックス内を死守しているため、押されているという感じではないが、自分たちのペースをなかなか作ることができない。
基本的に後半の多くの時間は凪。どちらのチームもなかなかチャンスらしいチャンスを作れないまま時間が推移していく。
そうした流れの中で決定機を掴んだのはウェストハム。イングスのドリブルでハーマーのファウルを誘ってPKを獲得。これをウォード=プラウズが沈めてウェストハムがリードを奪う。ブレイズはハーマーの前のロビンソンの軽い対応が悔やまれる展開だった。
途中交代で入ったブリュースターの一発退場で試合は完全に決したかと思われた。ウェストハムはコーファルが2枚目のファウルで終了間際に退場すると、右サイドからマカティーが上げたクロスがアレオラのファウルを誘発してPKを獲得。治療の末、アレオラはプレー続行不可。代わりに入ったファビアンスキが守るゴールマウスをマクバーニーが破り、ついに同点に追いつく。
次のプレーではアフメドジッチにPK疑惑があったが、VARはこれをスルー。10人から土壇場で勝ち点を拾ったブレイズが1ポイントを死守した。
ひとこと
締まらない展開が凪になり、最後は激流になった試合。情緒が忙しかった。
試合結果
2024.1.21
プレミアリーグ 第21節
シェフィールド・ユナイテッド 2-2 ウェストハム
ブラモール・レーン
【得点者】
SHU:44′ ブレアトン・ディアス ,103′(PK) マクバーニー
WHU:28′ コルネ, 79′(PK) ウォード=プラウズ
主審:マイケル・サリスベリー