ミドルブロックを崩しきれなかったソシエダ
おそらくボールを持ちたいだろうソシエダに対して、カディスは左サイドへのロングキックから試合をスタート。サイドから裏をとって押し下げていくことでチャンスを作っていく。立ち上がりはサイドから裏を取ることで相手に圧をかけていくスタンスは効いている。
ソシエダは落ち着いてボールを持てるようになるまで少し時間がかかった。パスワークで中盤に穴を開けながら縦パスを刺すスペースを作りにいく。しかしながら、カディスも一歩も引かない状態でこれに応戦。なるべく高い位置で踏ん張れるようなミドルプレスでソシエダのパスワークを圧迫していく。
20分過ぎから少しずつ流れを獲得したのはソシエダ。カディスのプレスラインを下げることに成功し、敵陣でのプレータイムを増やす形に。敵陣深い位置での枚数をかけた高いからチャンスを探っていく。
クロスは基本的には同サイドに集約していく形。サイドチェンジは行わず、同サイドへのオーバーロードから左利きの選手がインスイングのキックでファーに抜け出すようなクロスから勝負をかけていく。中央からややファー寄りに3枚ほどソシエダは枚数を用意していたが、中央より手前のカディスの壁に跳ね返されてしまい、なかなかひっくり返すことができない。
カディスは基本的にはミドルプレスが主な攻め筋。というわけで押し込まれる前半の終盤は苦しい戦いに追い込まれることとなった。
これをよしとしなかったカディスは後半開始から高い位置から跳ね返す方向性にもう一度巻き直すためのアクションを見せていく。ソシエダは大きな展開からこのプレスをいなしていく。前半よりは落ち着きながらプレスを回避していたのが印象的。右サイドにはトラオレが入り、より攻撃色を強めながらの勝負を仕掛けられるように。
ということで前半以上に一方的に押し込み続けることで試合を動かしていくソシエダ。しかしながらカディスもなんとか踏ん張りながらボックス内で勝負の時をまつ。
70分ほどになると少しずつ組み合うような展開になってくるこの一戦。試合はカウンターの応酬をベースとしたファストブレイクの撃ち合いとなっていく。久保がぶん回されながらカウンターを阻止された場面などはソシエダの方がよりシャープさを持っている証拠だろう。
だが、最後まで両チームとも相手の守備をこじ開けることができず。優勢に進めたソシエダは勝ち点3を奪うことができなかった。
ひとこと
差し切れるかと思ったが、もう少しニアサイドを抉るようなクロスはバリエーションとして合ってもよかったかもしれない。
試合結果
2023.12.21
ラ・リーガ
第18節
カディス 0-0 レアル・ソシエダ
エスタディオ・ヌエボ・ミランディージャ
主審:イグレシアス・ビジャヌエバ