降りてきたセットプレーでのこじ開け
マドリーはCBが不在者続出という緊急事態。リュディガーとコンビを組むのはチュアメニという苦しい台所事情での一戦となる。
ボールを持つのはホームのマドリー。1トップの脇にポイントを作りながらポゼッションを行う。マドリーの前線の配置はかなり流動的。右の大外はカルバハルかロドリゴのどちらか。逆サイドはヴィニシウスとフラン・ガルシアがシェアする。
マジョルカはシャドーの対応が左右非対称。ヴィニシウスが大外に立つことが多かった左サイドはサンチェスが大外までケアすることが多いが、逆サイドのロドリゲスは大外のカルバハルをWBのファン・デル・ヘイデンに託してハーフスペース付近のモドリッチを消すことが多かった。
ブロックの外から壊していく形の解決策を探っていたマドリー。基本的にはカットインするヴィニシウスやロドリゴが独力でゴールに向かうか、モドリッチやベリンガムの手助けを受けるかどうかという感じだった。前半の終盤にはバルベルデの3列目からの飛び出しが効果的。前線への爆走裏抜けや、斜め方向のボックス内への侵入などオフザボールでの駆け引きが目立つ。
マジョルカはカウンターのルートを探るがなかなか見つからずに苦戦。それでも40分以降はロドリゲス→サンチェスのクロスから決定機を迎えたり、セットプレーからゴールに迫ったりなど少しだけインパクトを残すことができた。
だが、基本的にはチャンスが少ない締まった展開に。スコアレスでハーフタイムを迎える。
後半もゆったりとマドリーがボールを持つスタート。だが、この時間帯にゴールに迫ったのはむしろアウェイのマジョルカの方。ロドリゲスを中心に左サイドを縦に貫くカウンターから主導権を握っていく。こちらのサイドはチュアメニがCBを務めるサイド。マドリーが多少後手に回るのは仕方がない。あわやミドルがバーを叩くシーンもあったくらいである。
ペースを握られたマドリーは徐々にベリンガムが存在感を発揮。自陣から繋いだパスワークを引き取ると左の大外から進入してきたロドリゴにラストパス。だが、これはライコビッチのファインセーブに阻まれる。
膠着してきた終盤戦に試合を動かしたのはセットプレー。モドリッチのCKを合わせたのはリュディガー。ライコビッチが一歩も動けないヘディングシュートをゴールに叩き込んで先制する。
チャンスの少ない苦しい試合をセットプレーでなんとかこじ開けたマドリー。年明け初戦のホームゲームを勝利で飾ることに成功した。
ひとこと
ギアが上がりきれそうな状態ではなかったので、セットプレーか閃きよ降りてこい!!モードのマドリーだった。
試合結果
2024.1.3
ラ・リーガ
第19節
レアル・マドリー 1-0 マジョルカ
エスタディオ・サンチャゴ・ベルナベウ
【得点者】
RMA:78′ リュディガー
主審:ムニス・ルイス