後半追加タイムの意地の1ポイント
アジアカップ前のラストゲームとなった久保。ホームでアラベスを迎えての一戦に臨む。
試合はアップテンポな形でのスタート。ボールが行き交う展開で始まる。試合が落ち着くとボールを持つ側になったのはホームのソシエダ。4-3-3ベースのボール保持からアラベスの4-4-2のブロック守備を動かしていく。アラベスの守備はアンカーを捕まえる形で2トップが受け渡しながら中盤を噛み合わせていく。
ソシエダはバックラインからサイドにボールをつける形からアタッキングサードに侵入。サイドを軸にアラベスのバックラインを押し下げにいく。たまにサイドにつける動きをフリにして、ハーフスペースの裏に直接流れるメンデスの動きだしはかなり効いていた。
トラオレがインサイドに入る形での3-2-5への変形もちらほら。久保とメンデスが右の大外をシェアする形でのポジションの入れ替えなどはこれまでのソシエダでは少し見かけないような形であった。
ソシエダは一方的なボール保持からのやり直しを繰り返してポゼッションを支配する。アラベスは限られた機会からカウンターを放っていくというのが試合の流れだった。しかしながら、裏抜けの処理をしようと飛び出したレミロがまさかのエリア外でハンドを犯して一発退場。正直そんな場面ではなかっただけに、間合いを誤ってしまってのでかいミスとなってしまった。
10人になってもなおソシエダはボールを持つが、4-1-4のフォーメーションはポゼッションを維持することはできても、ボックス内での怖さを見せることができずに苦戦。ゴールはかなり遠いものになってしまった。
そうした状況を改善するために後半のソシエダは無理目でもプレスに出ていくことで少しでも敵陣の高い位置からボールを奪い返しにいく。しかしながら、これはリスクと表裏一体。スビメンディが飛び出してバックラインに仕掛けたプレスをひっくり返されてしまうことで、スカスカになった中盤を繋がれてしまい、一気にゴール前に迫られる場面も出てくるようになった。基本的にはカウンターベースのアラベスだったが、こうした場面ではきっちりボールを動かしながらゴールに向かえるのがスペインのチームという感じである。
そうした状況でアラベスはPKを獲得。メリーノの安易な飛び込みがファウルを招いてしまう。これを仕留めてアラベスが先制する。
追い込まれたソシエダは右サイドの久保を軸にボックス内に迫る。カットインでのドリブルやミドルシュートがクロスバーを叩くなどチャンスを作っていく。
10人での猛攻が実ったのは後半追加タイム。96分にスビメンディが前線に飛び出してゴールを仕留めることに成功。ソシエダは意地の1ポイントを確保して試合を終えた。
ひとこと
レミロの退場、ちょっともったいなかった。
試合結果
2024.1.2
ラ・リーガ
第19節
レアル・ソシエダ 1-1 アラベス
エスタディオ・アノエタ
【得点者】
RSO:90+6′ スビメンディ
ALA:76‘(PK) リオハ
主審:ガルシア・ヴェルドゥア
