一方的に押し込む展開を生かし切れないインテル
ジェノアはホームのルイジ・フェラリスに首位のインテルを迎える大一番に挑む。首位を快走するインテルだが、特にボール保持から主導権を握ることにはこだわる様子を見せていないのが特徴。ジェノアはバックラインからボールを左右に動かしてポゼッションから勝負を仕掛ける。
バックラインに無理にプレスをかけないインテル。3センターのスライドさえ間に合えば、ハイプレスでボールを刈り取り切れなくてもOKというスタンスをキープする。
対するインテルの保持に対するジェノアのアプローチも慎重。中盤はきっちりとマンツーでボールを仕掛ける形で自由を与えてはいなかったが、数的優位の3バックに無理にプレスに行くことはせず、ボールを持たせる自由を与えていた。インテルはバックラインから裏を狙うことでまずは様子を見つつのスタート。発煙筒で試合が中断するというピッチ外の出来事とは裏腹にピッチの中は穏やかな立ち上がりとなった。
ジェノアはサイドからのカットイン→ファーへのクロスが徐々に刺さる位置まで入り込むことができるように。攻守にうまくインテルと組み合うことができている様子だった。
インテルは少しずつダルミアンの進撃が目立つように。28分の突撃など、レーンにこだわらない突撃でジェノアの中盤にちょっかいをかけていく。
一進一退の攻防を見える中で先行したのはインテル。右サイドのダルミアンのロングスローからこぼれたところをアルナウトビッチが仕留めて先制する。
だが、発煙筒の影響で長くなった前半ATにジェノアは同点に。セットプレーかドラグシンがゴールを決めて試合は振り出しに戻す。
後半はインテルにペースが流れたといっていいだろう。長い展開に対してバレッラのフリーランを絡めたり、左サイドからバストーニが持ち上がったりなど後方支援の3人目が暴れまわる形でジェノアのブロック守備に徐々に圧力をかけていくように。
ジェノアは保持に回っても前半のような冷静な振る舞いを見せることができず。バタバタしてはボールを前に送ってしまい、とっとと帰ってきてしまうという苦しい状況が続くことになった。
ということで後半は一方的にボールを持つ展開になったインテル。しかしながら、マルティネスが好セーブを見せるなど、PA内に追い込まれてもジェノアが粘りを見せる。
時間が経過すると敵陣ではセットプレーのチャンスを単発で見つけるなどインテルの攻撃一辺倒の展開を少しそらすことができたジェノア。どうにかタイスコアの展開を守り切り、勝ち点1を拾い上げることに成功した。
ひとこと
ジェノア、結構いいチーム。ドラグシンいなくなっちゃったけど。
試合結果
2023.12.29
セリエA
第18節
ジェノア 1-1 インテル
スタディオ・ルイジ・フェラリス
【得点者】
GEN:45+7′ ドラグーシン
INT:42′ アルナウトビッチ
主審:ダニエレ・ドヴェリ