同点ゴールで一気に主導権を握ったラツィオ
立ち上がりから勝負に出た感じがあったのはアウェイのフロジノーネ。4-3-3に対する3-4-3という形は少しギャップができてしまうが、フロジノーネは噛み合わせる形で修正していく。
ボールを奪い切った後は縦に急ぐとは限らず、自陣に下げながらバックスを使ってのポゼションもしばしば。速いカウンターまではセットというわけではない感じである。自陣からボールを進めるときはサイドに展開。WBからのハーフスペースアタックなどからボックス内に攻めに入っていく。
一方のラツィオはまずはハイプレスを回避しなくてはならない。後方は同数を許容しているフロジノーネだが、このリスクを突くことができていたとは言えないのがラツィオの辛いところ。徐々にフリックからボールを逃すことができるが、フロジノーネの帰陣よりも早く勝負することができない。
ペースを握ったのはフロジノーネ。中盤より前で跳ね返しながら勝負に出ていく形を作る。ボックス内にもより深く侵入することができていた。
20分を過ぎると少しずつラツィオのペースに。CFのカステジャーノスのポストが収まるようにはなるが、それがスピードアップにつながっていたかどうかというのはまた別問題。フロジノーネはこの時間帯以降ボックスから遠ざかってしまうなど、だんだんと苦しい状況になっている。どちらも明確なチャンスがない状態のまま試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。
後半は押し込むフェーズを迎えたラツィオ。フロジノーネのハイプレスは後半は中途半端で捕まえきれている場面をなかなか作ることができなかった。
しかしながら、先制したのはフロジノーネ。クロス対応の際に不用意に腕を上げてしまったゲンドゥージがハンドを犯してしまい、PKを献上してしまう。ゲンドゥージはこのプレー以降も縦パスを通してしまい、ファウルを犯してしまうなど苦戦。総じてラツィオの中盤はボール奪取に強引なアプローチになっていた。
ハンドでPKを献上してしまったゲンドゥージだが、同点ゴールの起点になることに成功。右のSBの位置に落ちることで相手の中盤を引き出すと、そのスペースにロヴェッラが侵入。ここから右サイドに展開し、クロスに合わせたのはカステジャーノス。対空時間の長いシュートでなんとか捩じ込み同点に追いつく。
ここからラツィオは畳み掛け。ガリターノのあっさりとしたロストからイサクセンが勝ち越しゴールを決める。
これ以降はフロジノーネの保持をひっくり返す形でラツィオがファストブレイクからチャンスを作っていく。トドメとなった3点目はセットプレー。パトリックがCKを押し込んで試合を決定づける。
同点ゴール以降は完全にペースを握ったラツィオ。あっという間の逆転勝利で勝ち点3を掴んだ。
ひとこと
後半、めっちゃ目立ったゲンドゥージ。
試合結果
2023.12.29
セリエA
第18節
ラツィオ 3-1 フロジノーネ
スタディオ・オリンピコ
【得点者】
LAZ:70’ カステジャーノス, 72′ イサクセン, 84′ パトリック
FLO:58′(PK) スーレ
主審:エルマーノ・フェリシアーニ
