天国から地獄行きは寸前で回避
序盤からペースを握ったのはインテル。ポゼッションは横断しながらエラス・ヴェローナのブロックの間をすり抜けながらサイドで押し下げていく。サイド攻撃は左右のCBが後方支援。左サイドのバストーニは通常運転だが、右のCBにはSB色の強いパヴァールが入った分、押し下げる動きには積極的だったかもしれない。
中央ではルカクのポストが非常に効果が高かった。ルカクが収めて深さを作ることが自在な横断を生んだ側面もあるだろう。13分の先制点もルカクのポストから。このポストからムヒタリアンが前を向き、裏に抜けたラウタロが仕留めてゴール。前半から先行する。
一方のエラス・ヴェローナはゆったりとボールを持つスタート。インテルの2トップの脇に安全地帯を作りながらポイントを作る。もっとも、このやり方はボールを持たれる方法としてインテル側は織り込み済み。3センターのスライドで前進を封じている。
いつもよりはライン間はルーズだったように思えたし、実際に縦パスを入れていたエラス・ヴェローナだったが、ジュリッチがボールを収まらない。ルカクと比べると非常に対照的な成果だった。
失点したのでプレスを前がかりにするが、インテル側のカウンターの養分になるばかり。ブロック守備からのカウンターに合わせてプレスを回避する形でインテルはスピードアップした攻撃を続けていく。
後半も流れは同じ。ハイプレスを仕掛けるエラス・ヴェローナに対して、インテルはカウンターから迎撃するスタイルで反撃していく。左右のクロスを上げる体勢は整うエラス・ヴェローナだが、決定的なシュート機会を得ることができないまま時間が過ぎていく。
優勢だったインテルも決定力の分ではやや分が悪かった。セットプレーからはかなり追加点のチャンスがある流れだったがいずれも仕留めることができず。78分のシーンではボールではなく、アルナウトビッチがネットインしてしまっていた。
インテルが決めきれずにいた中でエラス・ヴェローナは同点弾を手にする。ウンゴニエとドゥダで右サイドを攻め切るるとアンリが同点ゴールをゲット。これで試合を振り出しに戻す。
同点ゴール以降は一方的なインテルの攻めのシーンが続く。左右からのクロスの集中砲火でエラス・ヴェローナのブロックを攻め立てる。そして93分にその集中砲火が実り勝ち越し。バレッラのミドルのこぼれをフラッテージが押し込んで、インテルがついにリードを奪う。
しかし、直後にまさかのダルミアンがPKを献上。決定的なチャンスを得たエラス・ヴェローナだったが、アンリはこのPKを仕留めることはできず。天国から地獄の過程でなんとか救われたインテル。ジェットコースターのような後半追加タイムを乗り切り3ポイントを手にした。
ひとこと
いや、いろいろあった後半追加タイム。エラス・ヴェローナにとっては悔しい終盤戦となった。
試合結果
2024.1.6
セリエA
第19節
インテル 2-1 エラス・ヴェローナ
スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ
【得点者】
INT:13′ ラウタロ・マルティネス, 90+3′ フラッテージ
VER:74′ アンリ
主審:ミカエル・ファブリ