マンツーのしばき合いは明暗くっきりの決着に
3-5-2と4-3-3。一見全く異なるフォーメーションに見える2つの陣形であるが、ハイプレスに出ていくとしたら非常にかみ合わせがいいマッチアップともいえる。
そのかみ合わせの特性を意識しているのか、両チームとも高い位置からの積極的なプレッシングを披露する。というわけで試合はバチバチのデュエル合戦の様相を呈する。互いに延々とホルダーにプレスをかけていく形でなかなかフリーの選手を作ることができない。
より原理的にマンツーで追い掛け回す方向性を見せたのはトリノ。バックラインにも忠実に、後方でも同数での受けを許容する形で強気のスタンスを貫いていく。ナポリの保持は外すことはできないが、低い位置で捕まってやばい目に合うことも少ない。いわば引き分けのような状態が続いていく。
違いを見いだせそうだったのは右サイド。ディ・ロレンツォのフリーランから一気にサイドを破り、何とかクロスでこじ開けるシーンが見られるように。前線のアタッカーの質を考えると1on1を受け入れ続けてもなんとかなりそうな気もしないでもなかった。
一方のナポリのハイプレスは20分付近を境にトーンダウン。バックラインにはボールを持たせる形でのプレスバックの機会がちらほら見られるように。バックラインに自由を与えられたトリノは大きな展開からブレイク。ベッラノーヴァの右サイドの裏抜けからナポリのバックラインを右サイドに引き寄せていく。ボックス内で待ち構えるサパタに対して、遅れて入ってくるヴラシッチが決定機を迎える。
逆にトリノはブロック守備を地道に攻略する形になると、なかなか光を見いだせない。大きな展開を生かして少ない守備ブロックを攻略する形に光を見出したということだろう。
膠着した試合はセットプレーから動く。抜け出したサナブリアが沈めてハーフタイムの直前にトリノが先行する。
迎えた後半。ナポリは積極的なボール保持から、トリノを脅かしていく。しかしながら、交代で入ったマッツォッキが有り余る勢いから一発退場。あっという間に姿を消してナポリは10人になってしまった。
ナポリが混乱に陥る中でトリノは追加点をゲット。5-3-1でどのように守るかという点が整理されていなかったため、ライン間に入り込んだヴラシッチがミドルを叩き込んでさらにリードを広げる。
2点目を奪った後もトリノは積極的にチャンスを作り続ける。左サイドの突破から主導権を握り、ナポリを追い詰め続けるとセットプレーからボンジョルノが追加点を決める。
4-4-1へのシフトチェンジも完全に焼け石に水となったナポリ。マンツーのしばき合いを挑んできたトリノに屈しての完敗となってしまった。
ひとこと
マッツォッキの一発退場は痛恨。マンツー合戦をやめる判断は悪くはなかったように思えるのだけど。
試合結果
2024.1.7
セリエA
第19節
トリノ 3-0 ナポリ
スタディオ・オリンピコ・ディ・トリノ
【得点者】
TOR:43’ サナブリア, 53‘ ヴラシッチ, 65’ ボンジョルノ
主審:マウリシオ・マリアーニ