ベテランの報復行為が劣勢の決定打に
アーセナルとノックアウトラウンドで戦うことになるポルトの予習シリーズがスタート。今節はアウェイのスポルティング戦というポルト側にとっても重要な一戦である。
どちらのチームもバックラインからの保持は陣形を変えながら勝負。ポルトはバックラインが広い距離感を保ち、CHは縦関係。エウスタキオが主に降りるアクションを行い、アンカー的なタスクを担う。大外はSBにお任せ。2トップとSH、そしてもう1人のCHであるヴァレラが中央に集まってのパス交換を行う。
スポルティングは3バックからクリーンにサイドにボールをつけてのビルドアップを志向。ポルトは非保持においては5-4-1に変形し、スポルティングに対してマンツー色が強いフォーメーションで対峙していた。だが、バックラインに対してはFWの距離感が遠く、プレスが強くないのでスポルティングのビルドアップ隊はそこまで苦しまずにボールを動かすことができていた。
サイドでクリーンなマッチアップを作ることができていたスポルティングは先制点をゲット。中央よりやや左サイドを抜け出したギェケレシュがペペを振り切ってやや角度のあるところからゴールを叩き込んで見せた。
先制点以降も落ち着いてボールを持つスポルティング。ポルトのプレスは強化された感はあるが、スポルティングは具かい位置に引き寄せつつ落ち着いて対処することができていた。
その一方でポルトは苦戦。運べる手段はなくはないが、ボックス内にボールを届けるところでミスマッチを作れず。前半終了間際のガレーノのチャンスまで決定機を待つ必要があった。その隙に左サイドからあわや2点目を取りかけるスポルティング。これはレンスのファウルで取り消しになる。
後半はより強度を上げたポルト。ハイプレスでスポルティングのバックラインからも時間を奪いにいく。しかしながらリスタートの妨害をされたことに腹を立てたぺぺが報復で一発退場に。これで一気にポルトは厳しくなる。
捨て身のポルトによってややオープンな展開になる終盤戦だったが、スポルティングは落ち着いて優位を手放さず。60分にカウンターからゴンサウヴェスが追加点を奪う。
60分台にはまだカウンターでチャンスを作ることができていたポルトだが、70分に突入するとスポルティングの落ち着いた試合運びの前に屈してしまうことに。ポルトには2点のビハインドと数的不利を覆す力は残っておらず、何もできないまま無得点で敗北を喫することとなった。
ひとこと
ぺぺの退場は文字通りの決定打。ただし、それがなくとも終始スポルティングの方が優勢だった。
試合結果
2023.12.18
プリメイラ・リーガ
第14節
スポルティング 2-0 ポルト
エスタディオ・ジョゼ・アルバラーデ
【得点者】
SPO:11′ ギェレシュ, 60′ ゴンサウヴェス
主審:ヌーノ・アルメイダ