やりたいこと同士のぶつかり合い
快走する上位3チームはやや遠いことを踏まえると、この両軍の試合は4位争いに向けたシックスポインターという位置付けになるだろう。アトレティ・アズーリ・ディターリアにラツィオが乗り込んでの一戦となった。
勢いを見せて入ったのはアタランタ。マンツーでラツィオのプレッシングにはめ込んでいく形で高い位置から圧力をかけていく。2CBとアンカーを封鎖されたラツィオ。相対的にプレッシャーが弱いSBのところからは前進はできそうではあるが、アタランタのWBが出てくるまでにそのズレをうまく使えそうな様子もなかった。
効いているハイプレスからアタランタはあっさりと先制点をゲット。ハイプレスの流れからパシャリッチはゴールを決めて試合の流れに対して順当に先制ゴールを決める。
以降もアタランタの優勢は変わらず。高い位置からのプレス、そして後方からのサポートがどんどん飛んでくる右サイドの攻撃に対して、ラツィオは跳ね返す術を見つけることができず。4-3-3→4-4-2へのIHの飛び出しでのプレスの効果は限定的であり、ラツィオは非保持においてもアタランタの勢いを跳ね返すきっかけを見つけることができない。
押し込み続けるアタランタはハンドでPKを獲得。これをデ・ケテラエルが仕留めて前半のうちに2点のリードを確保した状態でハーフタイムを迎えることとなった。
後半も前進の手段を模索することとなっているラツィオ。苦しみながらもようやく左右に動くロヴェッラとゲンドゥージの右のユニットから少しずつ前にいけそうな可能性を探る。ここから攻撃を加速させて前進の選手たちが素早く崩し切るのが理想だろう。
しかしながら、そうした素早い攻撃を仕掛けることができるのは稀。また、押し込むフェーズになれば相変わらずアタランタのフィーリングは良好であり、ラツィオは効果的に守って攻撃の機会を増やすようなアプローチを見せることができなかった。
ラツィオはカウンターを食らってアタランタに3点目を献上。これで勝負はほぼ決着である。インモービレのPK奪取から何とか最後に一矢を報いたラツィオだが、反撃はここまで。立ち上がりから効率よく圧力をかけていったアタランタがラツィオを内容でも結果でも上回った。
ひとこと
互いにやりたいことを優先した結果、アタランタが上回った感があった。
試合結果
2024.2.4
セリエA
第23節
アタランタ 3-1 ラツィオ
スタディオ・アトレティ・アズーリ・ディターリア
【得点者】
ATA:16′ パシャリッチ, 43′(PK) 76’ デ・ケテラエル
LAZ:84‘(PK) インモービレ
主審:マルコ・グイダ