ブロック破壊のスキルで大一番に弾みをつける
いよいよ、バイエルンとの大一番をミッドウィークに控えるラツィオ。カリアリとのアウェイゲームを制しアップセットに弾みをつけたいところである。
カリアリは5-3-2でラツィオのバックラインにボールを持たせるフォーメーション。カリアリは2トップと3センターでラツィオの3センターを受け渡しつつ、機を見た時にバックラインにプレスにでていく形。マンツーというよりは流動的な受け渡しが発生する非保持の座組であった。
後方に人を余らせるフォーメーションになっていたカリアリを攻略しなければいけないラツィオ。数合わせを駆使したピン留めよりも、この日はゾーンの切れ目をついたような一本のスルーパスで解決するケースが多め。カタルディ→インモービレへのスルーパスや動き回りながらフリーになることができていた左WGのフェリペ・アンデルソンなど、1本のパスや1人の選手からチャンスを作り出すことが多かった。
押し込んだ流れからラツィオは先制。左サイドの奥を取り、素早いクロスを入れることでオウンゴールを誘発。後方でヒサイを軸として安定した保持を展開していた左サイドから先制点を奪い切る。
カリアリは縦パスを使いトップのラパドゥーラのポストプレーを生かした前進を狙いたいところ。しかしながらこうした縦パスを入れることができるケースは稀。サイドからの攻勢も高い位置からラツィオに止められてしまい、なかなか打開策となるルートを見つけることができないまま前半を終えることとなってしまった。
後半は少しハイラインでチェイシングを敢行するカリアリは巻き返しを図る。しかしながら、そうしたカリアリを折るかのようにカウンターからラツィオは追加点。アンデルソンが起動したカウンターから右サイドに展開し、インモービレがゴールをゲット。セリエA通算200ゴールとなるメモリアルな一発で点差を広げる。
カリアリはマックムブーのプレッシングからショートカウンターが成立。後半早々のプレーがようやく身を結び1点差に詰め寄ることに成功する。ルヴンボのポストからのガエターノのスーパーゴールはなかなかに素晴らしいものだった。
だが、ラツィオは以降も主導権を握る。ライン間に入るイサクセンが起点となり、サイドにボールを散らしていく。非保持に回ればきっちりブロックを組むというメリハリがある戦い方を見せる。
カリアリは少ない手数で攻めていく方が有望だが、そうした場面を作ることができずに苦戦。むしろ、ゆったりとした保持はカウンターを誘発してしまい、アンデルソンに3点目を決められてしまう。
煮え切らない内容が続いていたラツィオだったがようやく快勝。バイエルン戦前に弾みをつける勝利を挙げた。
ひとこと
イサクセンとアンデルソン調子良さそうだった。インモービレはおめでとう。
試合結果
2024.2.10
セリエA
第24節
カリアリ 1-3 ラツィオ
サルデーニャ・アレナ
【得点者】
CAG:51‘ ガエターノ
LAZ:26′ ディオラ(OG), 49‘ インモービレ, 65‘ アンデルソン
主審:マルコ・ディベッロ