ターンオーバーも問題なく4発の完勝
アトレティコ・マドリーとのCLの大一番をホームで制したインテル。休む間もなくアウェイでレッチェとのリーグ戦に臨む。さすがにスターターはターンオーバーが目立つ。ビセック、アスラニ、フラッテージ、ダンフリーズ、サンチェスあたりにとっては先発で存在感をアピールするための重要な一戦となる。
レッチェは前回の対戦と同じく積極策で高い位置からのプレスに出ていく。なるべく中盤までで蓋を仕切る勢いで前と左右へのスライドを精力的に行うことで高い位置でインテルを食い止めるプランを組んだ。
インテルの3バックは厳しいプレッシャーを受ける形となったが、見事にこれに対応した印象だ。特に右のビセックはパヴァールがいつもこなしているサイドでの列上げを実践し、プレス回避の重要な役割を果たしていた。
レッチェはボールを持つ側に回ると、ショートパスを軸としたポゼッションを実施。インテルの2トップの脇からの前進を狙う。インテルも特にプレスモードではなかったため、レッチェの保持自体はそこまで遮られることはなかった。
しかしながら、ボールを奪った際のトランジッションではインテルは違いを見せる。アスラニからの一発の裏抜けで完全にレッチェの最終ラインを打ち破ったラウタロ・マルティネスが先制ゴールをゲットする。
インテルはいつもであればファストブレイク時にも幅を使いながら左右のWBの攻撃参加を促していたイメージであるが、この試合に関して言えば直線的な攻め手が際立ったものがある。いつもよりも縦成分が強い攻撃でチャンスを作り出していた。
縦に速い展開を作っている中でレッチェもカウンターから勝負を仕掛けていくが、インテルの守備陣の跳ね返しのスキルによって、明確なチャンスにはならず。ファストブレイクの破壊力に関しては両チームに差が出た印象だ。
後半、レッチェはプレッシングから巻き返しに行くが、インテルはポゼッションから余裕の平定。リードを奪っている中で過度に展開を荒立てることなく着実に時計の針を進めていく。
順調に試合を進めるインテルはフラッテージが右サイドからの襲撃に成功して追加点をゲット。同じ右サイドから襲撃で2分後に追加点を仕留めるとこれで試合の大勢を決める。
終盤にはセットプレーから4点目。少々のメンバー入れ替えでは何の問題もなし。展開の掌握とリードの確保の両輪を回す充実の後半となった。
ターンオーバーでも大量得点での勝利を決めたインテル。チームとしてのスカッドの充実度を示す完勝となった。
ひとこと
インテルは本当に強い。
試合結果
2024.2.25
セリエA
第26節
レッチェ 0-4 インテル
スタディオ・ヴィア・デル・マーレ
【得点者】
REC:
INT:15‘ 56′ ラウタロ・マルティネス, 54′ フラッテージ, 67′ デ・フライ
主審:ダニエレ・ドヴェリ