らしくない粘りのスタイルで逃げ切り成功
勝ちきれない試合が続いているソシエダ。チームの中軸である久保がアジアカップに旅立ってしまったことにより、システムを5バックに変更する。
セルタがロドリゲスをDFラインに組み込んだことからもわかるように、姿勢としてはソシエダの保持を容認する形。ボールを奪い取ったら素早く前線に蹴り出す形から勝負をかけていく。
よって、基本的にはソシエダの保持がベースとなる形である。保持においてはバックラインは3枚。3人のCBがそのまま入る場合もあるし、GKが入る場合はCBの片側がSBのように流れて4バック化する。イメージとしては3-1-6での組み立てになるだろうか。
セルタの1トップへのロングボールは正直陣地回復の機能性としては低め。そのため、ソシエダとしてはある程度押し込めればそれでOKというスタンスであった。
押し込むフェーズが続くソシエダはそのまま押し切って先制。ライン間に入り込んだメンデスのミドルが仕留めて先行する。
セルタは保持からソシエダの3センターの逆を取るようなイメージで勝負を仕掛けていく。さらにはそこからSBが追い越す形でサイドの攻撃の厚みを増しながらクロスを上げる。
だが、ソシエダもカウンターから十分な手応え。サディクの一発の裏抜けの決定機からチャンスを作るなど、よりクリティカルに得点の機会を作る。どうしてもブロックの外から裏狙いだったり、サイドを地道に切り崩すセルタはゴールまでの距離が遠いままだった。
追いかけるセルタは後半にプレスを強めるスタート。ボール奪取からもペースを奪いにいく。ソシエダは前半こそセルタがボールを持っている時はほぼ放置気味だったのだが、後半はマイナスのパスに厳しく咎めることでセルタの保持に自由を許さない。
70分になると徐々にセルタのハイプレスが間に合うように。高い位置からボールを奪い切る場面が出てくる。ソシエダは背負った状態で無理にパスを出さなくてはいけないシーンが増えており、パスが繋がらない状態が続くようになってきた。
交代で入ったペレスの推進力もセルタの縦の鋭さの材料となる。だが、ソシエダも前線の入れ替えからプレスを強めることで対抗。強度でセルタを跳ね返し、前半のリードでの逃げ切りに成功した。
ひとこと
ソシエダは苦しい試合になったが、ひとまずポイントが欲しい状況。狙い通りのカラーではなかっただろうが、なんとか勝ち切ることができた。
試合結果
2024.1.20
ラ・リーガ
第21節
セルタ 0-1 レアル・ソシエダ
エスタディオ・デ・パライードス
【得点者】
RSO:11‘ メンデス
主審:フィゲロア・バスケス