ハイプレスで牙をむくホッフェンハイムがシーソーゲームを制する
ドルトムントは立ち上がりにミスから失点。ジャンのパスミスをかっさらわれてしまい、ホッフェンハイムがショートカウンターから2分で先制ゴールを陥れることに成功する。
この場面のようにホッフェンハイムは立ち上がりに狙いすました形でのプレッシングを敢行。2トップがボールをドルトムントの左サイド側に誘導し、マートセンにカデジャーベクが厳しくプレスをかけることで仕留める形で高い位置からボールを奪いに行く。
逆サイドのリエルソンは警戒が薄かったのか、比較的にホッフェンハイムは放置の傾向があり。マンツーでのプレスが緩む安全地帯としてこちらのサイドは使えそうな雰囲気だった。
だが、ドルトムントが狙っていたのは追い込まれる側の左サイド。今日はサンチョとサイドを変えて、左サイドでの起用となったマレンの存在感が抜群。特に相手を背負った状態でボールを受けて、そこから自らで反転してシュートに持っていく形は素晴らしかった。
これによりホッフェンハイムのプレッシングを徐々に撃退していくドルトムント。サイドを軸に押し下げていくが、ラインを下げても特にホッフェンハイムは中央の封鎖がうまい感じはしなかったので、単純に押し込まれる分苦しい展開になった。
そうした状況で輝いたのは再びマレン。絶好調のこの男からドルトムントは同点に追いつく。さらには右のハーフスペースの裏を抜けるというハイラインの抑えにくい部分を攻略し、ドルトムントはPKを獲得。
これで試合は一気にドルトムントペースに。ホッフェンハイムは捕まえるところが見当たらず、押し込まれると苦しいうえに前進のポイントも作ることができず。ドルトムントのPKシーンのようにハーフスペースの裏を狙ってはいたが、こちらはきっちりとDFに潰されてしまう。
なんとか反撃をしたいホッフェンハイム。ハイプレスから襲撃を仕掛けていくが、なかなか手ごたえはなし。ロングボールも2トップの手前に絞るWBのカデジャーベクが立つなどそれなりに工夫は見られたが、なかなかわかりやすい効果は見られず。
後半のドルトムントは右のサンチョを軸に押し込む形から決定機を作る。基本的には順調ではあったが、ロングカウンター一発からホッフェンハイムの反撃に遭う。前進の手段がない中で自陣からのカウンターを見事に完結。CH起用となったブラントは少し軽い対応になってしまった。
勢いに乗るホッフェンハイムはハイプレス起動からのトランジッション合戦で再逆転に成功。左サイドを根性でキャリーするチャレンジに踏み切ったドルトムントをひっくり返して一気に逆転までたどり着く。
アデイェミの投入で左サイドにもポイントを作ったドルトムント。左右のサイドからクロスを放り込んでいくが、追いつくゴールを手にすることはできず。撤退守備には脆さもあったホッフェンハイムだが、何とか逃げ切りに成功した。
ひとこと
ホッフェンハイムはハイプレスからこれだけ結果を出せるなら、ただただ殴られていた前半の時間はなんだったんだ。
試合結果
2024.2.25
ブンデスリーガ
第23節
ドルトムント 2-3 ホッフェンハイム
ジグナル・イドゥナ・パルク
【得点者】
BVB:21‘ マレン, 25’ シュロッターベック
HOF:2‘ ベブ, 61’ 64‘ バイエル
主審:マルコ・フリッツ