高さは正義
ロイ・ホジソンは体調不良でギブアップ。戦績的にも苦しい状態が続くクリスタル・パレスはマッカーシーを暫定監督に据えてグディソン・パークに乗り込む。
パレスの布陣はいつもと異なる3-4-3。3バックで4-3-3→ドゥクレが前に出て行って4-4-2にシフトするエバートンの守り方に対して、バックラインで枚数を確保する。ロングボールをシンプルに前に蹴っていくケースもあるが、攻め筋自体もOK。WBでSBを食いつかせて前線が裏を狙う形やそれをフリに中央を経由して逆サイドに横断するなど、序盤は前進のレパートリーを豊富に表現。新しいフォーメーションからエバートンのボックス内に侵入していく。
一方のエバートンは序盤こそ大きく左右を揺さぶりながらのボール保持を行っていたが、少しずつ直線的なロングボールにシフト。キャルバート=ルーウィンの高さと両SHの走力を活かした形から押し上げを図っていく。20分以降はパレスが撤退気味に構えたこともあり、攻撃の機会は増えて行ったが、セットプレーでのチャンス構築が中心のエバートン。放り込みは前進以上の意味合いはなかったように思える。
パレスにもセットプレーのチャンスはあったが、リチャーズはチャンスを決めきれず。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。
後半もバックラインからのロングボール合戦というダイレクトな展開になった両チーム。保持の機会が多くなって行ったのはエバートンの方だった。少し手数をかけた横断などテイストを変えたポゼッションから勝負を仕掛けていく。
前線も積極的に裏抜けを敢行するエバートン。パレスはついて行き過ぎてしまうことが逆に後手に回ってしまい、スペースを開け渡してしまうように。
しかしながら、先制したのはクリスタル・パレス。前線が根性で捻り出したスペースからアイェウがミドルを放って先制。この試合らしいダイレクトな展開から先制ゴールを決める。
反撃に出るエバートンは結局ロングボールが軸。ビハインドなのでターゲットを2枚にスイッチする形で攻勢に出る。やはりすがるものは高さである。
そして、その高さを生かす形でセットプレーから追いついたエバートン。中盤に入ったオナナの打点の高いヘディングから試合をフラットに戻す。ジョンストンはかなり粘っていたが、最後は高さに屈してしまった。
高さは正義という方向性で固まったエバートンは引き続きロングボールで壊しにいくが、最後まで決勝点を挙げることはできず。試合はタイスコアでの痛み分けで幕を閉じた。
ひとこと
高さは正義。オナナの打点は高かったー。
試合結果
2024.2.19
プレミアリーグ 第25節
エバートン 1-1 クリスタル・パレス
グディソン・パーク
【得点者】
EVE:84′ オナナ
CRY:66′ アイェウ
主審:ポール・ティアニー