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「Catch up China Super League」~2023.9.29 中国超級リーグ 第27節 山東泰山×武漢三鎮 ハイライト

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静のフェライニと動のクリソンで後半の主導権を握る

 ACLに備えた山東泰山の予習シリーズスタート。中国リーグの記事を書くのは初めてである。映像はYouTubeで確保。たぶん、クラブのオフィシャルページだったはず。ボールを持つスタンスを見せたのは3バックを採用している武漢。山東の2トップはプレスの足が重たく、武漢にはある程度ボールを持たせてOKという姿勢を見せていた。

 2トップの脇から3バックがボールを持つ形で前進を狙う。トップのヤクブにボールを当てる形からポスト→自らのターンで攻撃を牽引する。殴る手段としては非常にシンプルではあるが、山東のバックスは自陣ではバタバタ。落ち着いて跳ね返すことができるかというと非常に怪しい。

サイドに関しては2列目がスライドすることで同サイドを使わせない意識があったことは悪くはなかったと思う。武漢のサイドから仕上げも精度を欠いていた。だが、強引さに対する対応方法に関しては怪しさが見えたのも事実だ。

 保持に回っても山東は強引にインサイドにつけてはロストを繰り返す形で前進ができない。1トップのフェライニへのロングボールの依存度はかなり高く、これ以外ではなかなか思うように前進をすることができない。

 流れが変わったのは後半の頭。停滞した状況を見て、山東が見せた3枚替えで試合の主導権は大きく山東に引き寄せられることとなる。とりわけ効果が大きかったのは9番のクリソン。フェライニ以外の起点が前線に出来ることで、フェライニはフィニッシャーに専念。左右に大きく動くクリソンを武漢は捕まえることができず、狙い通りボックス内に鎮座したフェライニから先制点を奪い取る。

 動のクリソンと静のフェライニで組まれる2トップで山東は完全に試合の主導権を掌握。特にボックス内のフェライニの存在感は圧倒的であり、クリソンによって前に運べる手段が解放されるとほぼ止める術がなかった。前半とは武漢のCFであるヤクブとまるっと存在感が入れ替わった感じである。

 FKから直後に追いつくチャンスがあった武漢だが、これを逃すと一気に試合は山東ペースに、山東のサイドでは29番の蒲陳が裏抜けからの押し下げに寄与。ほかに押し込む武器が出てきたのは山東にとっては大きかった。

 セットプレーからジャジソンがゴールを仕留めると試合は完全に決着。終了間際にヤクブが1点を返すが、反撃もそこまで。クリソンの登場でフェライニへの動線を確保した山東が後半を制圧しての勝利を挙げた。

ひとこと

 フェライニが引退しちゃったのやばくないですか。

試合結果

2023.9.29
中国超級リーグ
第27節
山東泰山 2-1 武漢三鎮
済南オリンピックスポーツセンター
【得点者】
山東泰山:49‘ フェライニ, 84’ ジャジソン
武漢三鎮:90+4‘ ヤクブ
主審:マー・ニン

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