決勝点を何とか間に合わせて勝ち点3を確保
年末以降、非常に苦戦が目立つようになったソシエダ。久保の復帰以降もなかなか突破口が見当たらないという苦しい戦況になっている。今節の相手はマジョルカ。久保にとってはかつての古巣との一番になる。
マジョルカのフォーメーションは5-3-2がベースだが、高い位置からのプレッシングには意欲的。ソシエダもプレッシングにおいては応戦。3バックでボールを運ぼうとするマジョルカに対して、中盤が襲い掛かるようなプレスからのボール奪取を狙っていく。そのため、試合は速いテンポでのスタートとなった。
少し時間が経つと試合は戦前の予想通りにソシエダがボールを持つ流れに。構造的に空きやすい仕組みになっていたSBから大外に張るWGを軸にしたサイドの3人程度を使った崩し、そしてそこからのマイナスの折り返しからのミドルシュートなどいつものソシエダらしい崩しをちりばめた攻撃を見せた。
しかしながら、先制したのはマジョルカ。ソシエダのプレスをかいくぐって敵陣まで進むと、そこからロングスローを叩き込んでゴールをゲット。サンチェスのダイナミックなボレーという意外性のある形から先制ゴールを決める。
失点してからソシエダはさらにワンランク強いプレスを敢行。結局のところ、ボールを奪った直後のトランジッションを重視した速攻が一番手ごたえあったのだろう。前線3枚を軸にしたカウンターからチャンスを迎える。
同点ゴールを決めたのも縦に速い展開から。スベルディアからの縦パスを引き取った久保がドリブルでこじ開けてゴールを仕留める。ノーセレブレーションを貫いた恩返し弾で試合は振り出しに戻す。
流れが悪くなったマジョルカは前半追加タイムにライージョが立て続けにカードを貰う形で退場。拍手での2枚目は非常にもったいなかった。
よって後半はおしこむソシエダがいかに10人のマジョルカを攻略するか?という展開になっていく。マジョルカは4-3-2という比較的強気のスタイル。前への2枚残しは正直かなり色気があるなという感じである。
その分、中盤の3枚はボックス内に吸収される形。交代選手でギアアップを図ったソシエダに対してはかなり首の皮一枚の状況が続く。久保の横断のパスやバレネチェアのミドルなど、ブロックの外からもマジョルカを追い込む場面が出てくるように。
それでもマジョルカは2トップをキープ。最終ラインに近いところで守る形になっても、何とか踏ん張る形を続けていた。
焦らずに攻撃を繰り返していたソシエダは後半追加タイムに決勝点をゲット。左サイドからのクロスをメリーノが叩き込んでついに勝ち越しに成功。何とか間に合わせたソシエダが10人のマジョルカを下して勝ち点3を確保した。
ひとこと
ライージョの退場、本当に不必要だった。完全に試合が変わってしまった。
試合結果
2024.2.18
ラ・リーガ
第25節
マジョルカ 1-2 レアル・ソシエダ
エスタディ・デ・ソン・モイシュ
【得点者】
MAL:4 サンチェス
RSO:38‘ 久保建英, 90+3’ メリーノ
主審:ゴンサレス・フェルタス