押し込み続けるホームチームがタイスコアに持ち込む
立ち上がりは直線的に早いボールが続く展開に。互いにGKまでにプレスをかけて、保持側は仕方なくロングボールを蹴るような序盤戦。ボールを落ち着かせて収めることができない状況が続くバタバタしたスタートとなった。
一瞬ドルトムントがボールを持つようになったかと思ったが、PSVはさらにもう一段プレスを深追いで落ち着くことを許さない。広がってボールを動かすドルトムントはPSVのプレス隊を左右に動かしながら脱出を狙う。だが、好戦的なPSVのIHとSBの忠実なスライドからPSVは中盤より前にドルトムントを跳ね返す。
しかしながら、それでも踏ん張り切ったドルトムント。左右に動かす形でついにPSVを振り切ると、横断を仕留めたのはマレン。古巣対決となったWGがこの試合の先制ゴールを決める。
一方のPSVは3-2-5気味の変形から縦パスを入れる形で勝負を仕掛けていく。デ・ヨングのポストを中心としたパス交換と抜け出しからのチャンスメイクで中央を切り拓きながらゴールに迫る。ただ、流石に中央を割るケースは稀。この形からのチャンスは山のようには築けない。
サイドでは左のロサノにボールを集めての1on1を行うが、なかなか切り崩すことができず。同サイドにサイバリが裏抜けすることでサポートを行ったりもするが、バカヨコが決定機を決め切れなかった。左サイドのアイソを軸に押し込むPSVだったが、ゴールを破ることはできず。試合はドルトムントのリードでハーフタイムを迎える。
後半もボールを握るのはPSV。一方的なボール保持から試合を進めていく。ドルトムントは前半よりも色気を見せてプレスを高い位置から仕掛けていくが、その姿勢は裏目に。左サイドの奥を取る形でドルトムントのラインを下げさせるとフンメルスにPKを献上させるファウルを誘発。これをデ・ヨングが決めて同点とする。
以降は試合はオープンに。ドルトムントは左サイドからシュロッターベックの配球力を生かした差し込みを行う。サイドからのキャリーと斜めに入れるパスから中央に楔を差し込んでいく。
一方のPSVは右の大外からティーゼとバカヨコのアイソレーションから勝負。だが、こちらはサポートがなくホルダーが素の状態で勝負することが多かった。それでも悪くはないのだけども、もう一味欲しかった感は否めない。
どちらも決め手に欠き、勝ち越しゴールを奪うことができないまま試合は終了。タイスコアのまま勝負は2nd legに決着を持ち越すこととなった。
ひとこと
ちょっとドルトムントは受けすぎたし、後半頭のジタバタも裏目に出てしまった感があった。
試合結果
2024.2.20
UEFAチャンピオンズリーグ
Round 16 1st leg
PSVアイントホーフェン 1-1 ドルトムント
PSVスタディオン
【得点者】
PSV:56‘(PK) デ・ヨング
BVB:24‘ マレン
主審:スルジャン・ヨヴァノヴィッチ
