ラストに噛み合った右サイドがルートンの連敗を止める
初戦は退場者を出したバーンリー相手に快勝。2戦目は粘りの戦いを続けている中でトッテナムに終盤にあっという間に飲み込まれてしまったというグラスナー政権の船出。3戦目はルートンをホームに迎えての戦いとなった。
フォーメーションは共に3-4-3。噛み合わせはバッチリである。後方は特に同数で受けることを気にするわけではないので、両チームとも非保持側はこの噛み合わせの良さを活かしてのマンツーマンをベースで勝負を仕掛けていく。ただし、マークはそこまでタイトではなく、バックラインがすぐさまロストするかと言われればそういう感じでもないくらいの状況。どちらかといえばタイトなのはパスを受ける方。同数ではあるが、きっちりとマンツーで捕まえる意識は強かった。
つまり、保持側は前線のタイトな状況をどのように解決するかというところが重要な展開となった。しかしながら、どちらのチームもはっきり言えば前線の力任せという状況。そうした中で存在感を発揮したのはパレスのマテタ。両チームの前線の中でボールを収めて相手を視線を集めて時間を作る役割を唯一務めることができていたと言えるだろう。
しかしながら、得点はそれと関係ないところから。ダウティーの雑なパスミスからあっさりと失点を許してしまい、ルートンはビハインドを背負うこととなってしまった。
前の時間でエバートンが敗れているということを踏まえると、なんとか勝ち点を積み上げたいという状況になっているルートン。なんとか勝負をかけたいところだが、モリスが起点になれずなかなか前にボールを送ることができない。アデバヨの不在が嘆かれるばかりである。後半も展開は大きく変わらず、状況を動かすことができない。
むしろ、クリスタル・パレスは右サイドの連携を使うなど可能性を広げることができていた様子。トップのマテタを含めてのレーン移動も含めて、ルートンよりは工夫することができていた。
しかしながら、ルートンがようやく迎えたラストチャンスが最後の最後で身を結ぶ。タウンゼントが入ってようやく右サイドからの攻撃が形になった96分に同点ゴール。ウッドローがシュートを決めて劇的な形でルートンが追いつく。
攻撃においても精度と強度の両面が足りず、苦戦したルートン。最後の最後でなんとか追いつき、連敗を止めて勝ち点を積み重ねることができた。
ひとこと
ルートンはだいぶ薄い勝ち筋だっただけに勝ち点を拾えたことは僥倖。パレスはもったいない試合運びになってしまった。
試合結果
2024.3.9
プレミアリーグ 第28節
クリスタル・パレス 1-1 ルートン・タウン
セルハースト・パーク
【得点者】
CRY:11′ マテタ
LUT:90+6′ ウッドロー
主審:サニー・シン=ギル