5バックでの逃げ切りは今日も実らず
ボールを持つこととなったのはアウェイのバーンリー。ウェストハムはバーンリーの中盤を守備の起点に設定したミドルブロックを構築する。
配置的にはインサイドを固めることをベースとして組まれているであろうウェストハム。しかしながら、きっちりインサイドを閉めることができていないのが実情。この日はトップ下に入ったオドベールがライン間で受けて反転を決めるなど、バーンリーは簡単に縦パスを入れてそこから先を見通すことができていた。
ここはひとえにウェストハムのCHの責任だろう。フォファナの先制点のゴールはシュート自体はスーパーで彼を褒めるべきだが、簡単に前を向かせてしまうフィリップスの対応があまりにもひどい。形だけは中央を閉めながらも実情ではインサイドを使われまくると言う状況を生み出していた責任が先制点にも紐づいていると言える。
ウェストハムは保持に転じるとカウンターにフォーカス。だが、トップにタッパのないボーウェンを起用しているにも関わらず、雑なロングボールをただ前に入れるだけのウェストハムはなかなかペースを握り返すことができず。
風向きが少し変わったのは20分過ぎからウェストハムのバックラインがかなり高い位置からCHのフォローに出ていくようになってから。ライン間を圧縮する形で後方からの押し上げを決めることで流れを引き寄せてくる。
だが、次のゴールを手にしたのはバーンリー。左サイドのラーセンとカレンのコンビネーションからのハーフスペースアタックからマヴロパノスのオウンゴールを誘発。リードを広げてハーフタイムを迎える。
しかし、後半の立ち上がりにウェストハムは一瞬で反撃。バックラインの拙いボール処理の隙を見逃さなかったパケタがボールをかっさらい、冷静に1on1を沈める。
このゴールから徐々にウェストハムが保持の時間を増やしていく。前線の裏抜けを活用するなどロングボールの風味を変えることで前半とは異なる有効打に変換していけるように。
押し込まれているバーンリーは5バックに変更。ウェストハムはサイドからクドゥスを軸に切り崩しを図っていく。アントニオとイングスのシンプルなポスト&裏抜けという形から追いついたかと思われたが、これはオフサイドで取り消し。だが、直後に左サイドから粘ったクドゥスのボールをイングスが豪快に叩き込みようやく追いつく。
同点に追いついてからもゴール前の局面があった両チームだが、さらにネットを揺らすことはできず。試合は2-2の痛み分けで幕をとじた。
ひとこと
2-1になってからの粘り方が5バックになってしまうとやはりあんまり長くは時間を稼げないだろうなと言う感じはする。
試合結果
2024.3.10
プレミアリーグ 第28節
ウェストハム 2-2 バーンリー
ロンドン・スタジアム
【得点者】
WHU:46′ パケタ, 90+1′ イングス
BUR:11′ フォファナ, 45+1′ マヴロパノス(OG)
主審:ダレン・イングランド