サイド攻撃の活性化で逆転に成功
ゆったりとボールを持つペースとなったのはドルトムント。CBとGK、そしてアンカーのジャンの4枚でボールを循環させていく。フランクフルトのプレス隊は出ていくことはしない。プレッシングの意欲が全くないわけではなく、ラインを上げる隙は常に狙っているように見えたが、バックラインまで戻されてしまうと深追いするのは難しい。
ドルトムントは広がるSBからフランクフルトの背後を取る形から前進。右のヴォルフから攻め込んでクロスを上げていく。押し込むドルトムント、カウンターを狙うフランクフルトという構図だったが、先制点を手にしたのはフランクフルト。単独でターンから抜けたマーモウシュの1on1を後方からカバーする形で追いかけたゲッツェがゴール。古巣相手に先制ゴールを手にする。
失点以降も自陣でのミスがちらほらと落ち着かないドルトムント。フランクフルトが押し返す場面は少しずつ増えていく。だが、ドルトムントはなんとかボールを前に運ぶと定点攻撃から反撃。右の大外に立った魔連からのクロスをファーのアデイェミに合わせてゴールを奪う。試合はハーフタイムを前にして振り出しに戻った。
後半はフランクフルトの保持がベースで進む。前半のカウンター狙いが嘘のように、バックラインから幅をとりながらボールを動かしていき、ドルトムントを押し込んでいく。
しかしながら、押し込まれることに危うさを感じたドルトムントは60分過ぎからプレッシングを強化して反撃。ボールを持ちながら押し返す時間を少しずつ取り戻すように。
攻撃において少し手薄だった左サイドをバイノー=ギッテンスでテコ入れし、左右の攻撃のバランスも整えていく。押し込みつつサイド攻撃の強化を図ったドルトムントはセットプレーから勝ち越し。ブラントのFKをフンメルスが叩き込んで先制する。
直後にエムレ・ジャンが退場の危機を迎えるがOFRで警告に引き下げになったことでギリギリ回避。逆にバイノー=ギッテンスが抜け出しからPKを獲得することによって試合は決着。仕留めたのは先ほど退場を回避したジャンだった。
後半にペースを取り戻したフランクフルトを返り討ちにしたドルトムント。逆転勝ちで3ポイントの積み重ねに成功した。
ひとこと
バイノー=ギッテンスは見事なジョーカーぶりであった。
試合結果
2024.3.16
ブンデスリーガ
第26節
ドルトムント 3-1 フランクフルト
ジクナル・イドゥナ・パルク
【得点者】
BVB:33′ アデイェミ, 81′ フンメルス, 90+3′(PK) ジャン
FRA:13′ ゲッツェ
主審:トビアス・スチュイラー