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「Catch up FA Cup」~2024.4.21 FA Cup Semi-final コベントリー・シティ×マンチェスター・ユナイテッド ハイライト

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これぞFA杯という激闘を制したユナイテッドがファイナルへ

 劇的な展開でウルブスを逆転し、ウェンブリーへの切符を手にしたコベントリー。準決勝で相対するのはここにきて怪我人事情がピークに達しているユナイテッド。カゼミーロがCBを務めている最終ラインは極限状態と言えるだろう。

 コベントリーはユナイテッドのバックラインにボールを持たせてOKというスタンス。2トップの守備の基準は中盤。いつもより後方の人数が多い5バックで守備ブロックを組むスタートであった。

 CBにボールを持たされたユナイテッド。特に中盤が激しく動くことでコベントリーに揺さぶりをかけていく。メイヌー、マクトミネイ、ブルーノの3人にはマンツーと受け渡しを併用しつつ、中盤が変形しながら守備をしていくコベントリー。この3人の広い行動範囲はウザそうな感じ。左のハーフスペースのDF-MF間に立つブルーノや大外のラッシュフォードからクロスを放り込んでいく。

 先制点は右サイドのクロスから。ストライカー顔負けのクロスへの動きだしを見せたマクトミネイのゴールで試合を動かす。

 コベントリーは前線に起点を作れずに沈黙。5バックでプレス意欲が低い影響が出てしまい、一方的に押し込まれる展開だった。失点以降はようやくボールを持てるように。クロス対応に追われる時間を短くし、ここから反撃の準備といきたいところだったが、その矢先にセットプレーからのマグワイアのゴールでユナイテッドがリードを広げたところでハーフタイムを迎える。

 コベントリーはハーフタイムに布陣変更。普段着の4-2-3-1に戻して少しずつ保持で押し返す時間を作るように。逆にユナイテッドがカウンターから陣地回復を狙うという前半と毛色が違う展開となった。

 しかしながら、点を取るのはユナイテッドという構図は同じ。ブルーノの3点目が入った時点で試合は決まったと考えたサポーターは少なくなかったはずだ。

 だが、FA杯の恐ろしさはここから。70分すぎに右サイドのクロスからシムズが見事な追撃弾を決めるとここから流れは徐々に変わっていく。この時点ではアントニーにボールを渡しながら時計の針を進めていたユナイテッドだったが、2点目が完全に事態を変えてしまう。ワン=ビサカへの大きなディフレクションとなったオヘアの2点目はいかにも流れを掴んでしまったチームにもたらされたゴールであった。

 こうなると、もはや3点目が入る方が筋書きとしては正しいまである。保持の収めどころが見つからないユナイテッドとは対照的にライトやタヴァレスといったスピードスターを生かしての押し下げからコベントリーは攻め手を作ると、後半追加タイムにワン=ビサカのハンドを誘発。これをライトが仕留めて試合は振り出しに。ウェンブリーは熱狂の渦となった。

 延長戦は両チームとも死力を振り絞る流れに。流石に押し込むのはユナイテッド。ブルーノのクロスバー強襲弾などを中心にするミドル攻勢からコベントリーを脅かしていく。

 凌ぐ展開が続いたコベントリーだが後半終了間際に左サイドの抜け出しからチャンスメイクをするとトープがネットを揺らす。狂喜乱舞となったウェンブリーだったがこれは僅かにオフサイド。ユナイテッドは首の皮一枚繋がった展開となった。

 PK戦を制したのはユナイテッド。劣勢の中でも裏のカバーと驚異的なセービングでチームを助けたオナナのPKストップで流れを掴むと、ホイルンドのラストショットで決着。青息吐息で決勝進出をつかんだユナイテッド。勇猛果敢なコベントリーを下し、決勝は2年連続のマンチェスター・ダービーとなった。

ひとこと

 いやぁ、痺れたね。

試合結果

2024.4.21
FA Cup
Semi-final
コベントリー・シティ 3-3(PK:2-4) マンチェスター・ユナイテッド
ウェンブリー・スタジアム
【得点者】
COV:71′ シムズ, 79′ オヘア, 90+5′(PK) ライト
Man Utd:23′ マクトミネイ, 45+1′ マグワイア, 58′ ブルーノ・フェルナンデス
主審:ロベルト・ジョーンズ

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