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「Catch up UEFA Champions League」~2024.5.1 UEFAチャンピオンズリーグ Semi-final 1st leg ドルトムント×パリ・サンジェルマン レビュー~

目次

柔軟さを見せるドルトムントと非保持でギアアップできないパリ

 ホームのドルトムントはボールを持たせてOKというスタート。4-1-4-1の状況でパリのCBにはある程度余裕を与えるスタートとする。

 その分狙っていたのは前進の後からの即時奪回。右SBのリエルソンを片上げしつつ、こちらのサイドから押し下げることでドルトムントは前に進むルートを見つける。パリ・サンジェルマンはWGとIHが共にボールサイドに流れながら片側圧縮を仕掛けようというスタンスだったが、ドルトムントはこのパリの守備の特性をよく理解して押し込むところまで進めていたと思う。

 押し込む流れからドルトムントは即時奪回を狙いにいく。パリはこの即時奪回を外して背後にスペースがある状態でのカウンターを狙う。前からのプレッシングが機能しないパリからすると即時奪回を外せばスピード豊かなアタッカー陣を生かせるのだから、ドルトムントの深追いはある意味チャンスをもらったようなものだろう。

 試合は徐々にパリの保持にペースが移行。押し込むフェーズからサイドのトライアングルを生かした攻撃で敵陣に迫る。

 跳ね返しに専念することとなったドルトムントだが、自陣からのロングボールから一発回答。わずかなバックラインの抜け出しからフュルクルクが最終ラインの裏に入り込みゴールを陥れて展開をひっくり返す先制点を奪う。

 後半はリードをされたパリが押し込むスタート。前半以上にパリは迫力のあるスタート。ムバッペのようにブロック外からチャンスを作る場面もあったし、ファビアン・ルイスのように前線に抜け出すことでドルトムントの守備陣を完全に置いていく場面もあった。しかしながら、いずれの場面も決めることができず。

 試合はパリが押し込み、ドルトムントが自陣からのカウンターで勝負をする場面がほとんとだったが、時間の経過とともにドルトムントが保持から時間を作る場面が増えていく。盤面が変わった時にハイプレスからリズムを作り直せないのは今のパリの弱みと言えるだろう。

 決定機の波を凌いだドルトムントはパリの前後分断を誘発し、試合をコントロール。前半のフュルクルクのゴールでのリードを守り切って1st legでのアドバンテージを手中に収めた。

ひとこと

 ドルトムントの柔軟なプランが際立った1st legだった。

試合結果

2024.5.1
UEFAチャンピオンズリーグ
Semi-final
1st leg
ドルトムント 1-0 パリ・サンジェルマン
BVBシュタディオン・ドルトムント
【得点者】
BVB:36‘ フュルクルク
主審:アンソニー・テイラー

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