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「Catch up UEFA Champions League」~Quarter-final 2nd leg+α~ 2021.4.13-4.15

目次

①チェルシー×ポルト

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■アドバンテージと反省で眠らせる

 1stレグを2-0で終えたチェルシー。そのアドバンテージを十分に活かして、チェルシーの2ndレグは非常に慎重な立ち上がりとなった。いつものトゥヘルチェルシーは保持からの即時奪回で相手陣で常にプレーすることを志向しているのだが、この日はローラインでブロック形成。加えて、保持においてもボールを無理につながずになるべく安全な方法で捨てる。

 攻守にらしくないチェルシーだが、これはおそらく単なるアドバンテージ以上に週末のWBA戦の反省を活かしたものといえるだろう。撤退守備だけでなく、保持においても見られた慎重な姿勢はバックスからの保持が浮足立って5失点した教訓に沿ったものだろう。

 ただ、この試合はチェルシーらしさが出にくい展開ではあったものの、ポルトらしさも封じられる展開でもあった。攻守におけるトランジッションの頻度はかなり下げられており、ユベントス戦や1stレグのように球際に激しくアプローチしていくポルトの良さはほぼ見られない。

 ポルトは定点攻撃で言えば右のサイドのテカティートを主体とした攻略を狙っていく。前半はまだポルトには攻める余地があったが、後半はチェルシーがさらに重心を下げる。普段ならば3-4-3のように守るチェルシーだが、WBを下げてマウントの位置を下げて5-3-2のようにして後ろを重くすることでポルトの保持の局面を停滞させる。

 チェルシーがボールを持つ際は右サイドのプリシッチにボールを預け、タメを作ったところで逆サイドに大きく展開することで前進。マウントやチルウェルがサポートに走ることでカウンターを成立させていた。

 結局はほぼ90分ポルトを寝かせることに成功したチェルシー。ポルトは終了間際のタレミのスーパーゴールを土産にベスト8でこの舞台を去ることとなった。

試合結果
チェルシー 0-1 ポルト
エスタディオ・ラモン・サンチェス・ピスファン
【得点者】
POR:90+4′ タレミ
主審:クレマン・トゥルパン

②パリ・サンジェルマン×バイエルン

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 まとまらなくてレビューを書いたのでこれを読んでください。

試合結果
パリ・サンジェルマン 0-1 バイエルン
パルク・デ・フランス
【得点者】
BAY:40′ チュポ=モティング
主審:ダニエレ・オルサト

③ドルトムント×マンチェスター・シティ

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■冷や汗をかきつつベスト4へ

 こちらのカードで勝ち抜けに得点が必須なのはドルトムントの方である。高い位置からのプレッシングを中心にマンチェスター・シティにプレッシャーをかけていく。プレッシング一辺倒ではなく、1stレグでシティを苦しめた撤退した4-5-1ブロックも併せつつ、少しアグレッシブさの味付けを増した感じの2ndレグとなった。

 攻撃においては右のSBであるモリーへの大きな展開をジャブとして、本命は中央での加速。ハーランドへの楔が入った瞬間が最も攻撃が前に進む。さすがにシティはそこへのポストプレーは警戒はしていたとは思うけども。ドルトムントが得た先制点はアンカーであるエムレ・ジャンが空いたところから。ここからの大きな展開でベリンガムがネットを揺らす。

 この場面では、CBへのプレッシャーをかけたデ・ブライネがジャンへのプレッシングが連動しなかったことで、ジャンへのパスが通った瞬間に不満を示していた。この場面ではプレスが機能しなかったということだろう。その隙をついたドルトムントの得点だった。

 マンチェスター・シティはトップに入ったデ・ブライネを筆頭にプレス位置は高いけど、強度は高くないやり方で2ndに入った。シティからすればやや慎重派だけど、2ndレグにアドバンテージを持っていたチームの中では普段のスタイルを残している方だと思う。例えばチェルシーとかと比べると。

 先制点が入ると今度は得点が必要になったのはシティ。ドルトムントが撤退色を強めたこともあり、シティが保持する時間が長くなっていく。しかしながら、もう一味やもう一押しが物足りないマンチェスター・シティ。それだけにハンドで得た先制点はジャッジも含めてやや幸運だった。押し込んだご褒美をこのタイミングで得ることができた。

 これによってドルトムントは構えて出ていきたいときだけ出ていくということが難しくなる。そうなると、シティで別格の力を放っているデ・ブライネを使ったボール運びがさらに刺さるようになる。今季のシティ、デ・ブライネへの依存度が高いと序盤戦の苦しい時期を思い出すのが少し気がかりではある。デ・ブライネへの依存度とチームのパフォーマンスが反比例している感。

 フォーデンがネットを揺らして試合を決定づけたが、勝敗を分けたのはほんの少しの部分。そこを活かすのがシティの強さともいえるが、ドルトムントがそれほどシティに肉薄した180分だったといえるだろう。シティは十分に冷や汗をかいたはずだ。

試合結果
ドルトムント 1-2 マンチェスター・シティ
BVBシュタディオン・ドルトムント
【得点者】
BVB:15′ ベリンガム
Man City:55′(PK) マフレズ, 75′ フォーデン
主審:デル・セーロ・グランデ

④リバプール×レアル・マドリー

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■大黒柱が2本抜けてもミッションコンプリート

 1stレグでアドバンテージを得たのはレアル・マドリー。リバプールが彼らの守備を打ち破れるか?というのがこの2ndレグのテーマになる。リバプールは直近のアストンビラ戦の動きは良好だった。とりわけ良好だったのは中盤の動きで、ミルナーとワイナルドゥムのコンビはビルドアップの手助けからSBやWGのフォローのために外に顔を出したりなど攻撃の活性化には明るい兆しが見えていた。

 その明るい兆候はこの試合でも継続。2点リードのマドリーがそもそも高い位置からチェックをかけてくることはなかったこともあるけども、リバプールは前進の場面で苦しむことはまずなかった。

 しかしながら、中盤の問題が解決する一方で解決しない問題もあるリバプール。それが前線の破壊力の部分。1つの決定機をあっという間に陥れるほど破壊力があった往年のリバプールのアタッカー陣ならば、前半にあったチャンスのどれかは決めてしかるべきだろう。ここ数試合で抱える問題点が顔を覗かせることになったリバプールである。

 トランジッション少なめ、テンポは遅めという状況を徹底していたマドリー。そうなったときにカギになるのは両CBの質である。ラモスとヴァランが不在のマドリーだったが、この試合のミリトンとナチョのパフォーマンスは圧巻だった。前半はシュートチャンスを得ることができていたリバプールだったが、後半は徐々にその手前の段階で機会を得ることができなくなっている。リバプールは交代を進めるにつれ、流れが悪くなっていく。

 最後の砦であるクルトワも圧巻。後半追加タイムのサラーのシュートに対するセービングは、サラーの心が折れる音がこちらまで聞こえてくるようなプレーだった。

 大黒柱2本を欠いてミッションをコンプリートしたマドリー。終盤戦に下火になったアタッカー陣の決定力を取り戻せなかったリバプールには彼らのブロックを崩すことができなかった。

試合結果
リバプール 0-0 レアル・マドリー
アンフィールド
主審:ビョルン・カイペルス

⑤スラビア・プラハ×アーセナル

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■4連大当たりで一気に決着

 試合終了間際に貴重なアウェイゲームを獲得したスラビア・プラハ。アーセナルは勝ち抜けに向けて少なくとも1得点が必要な状況になってしまった。

 立ち上がりからアーセナルに対してスラビア・プラハはマンマーク色を強めて前進を苦しめる。アーセナルは直近のリーグ戦で採用したジャカのSBという手段を継続。ただ、シェフィールド・ユナイテッド戦では相手を引き寄せるためにこの手段を使っていたので、そもそも人についてくるスラビア・プラハには効果は薄い。したがって、これはマンマークを逃れるための手段とは言えない。

 15分くらいまでは苦しんでいたアーセナルだが、ここでカウンターの機会からようやく加速できる状況に。そしてこの一発目の機会でネットを揺らしたアーセナル。突破に向けて前に出る得点を得たと思ったアーセナルだが、これはオフサイド。しかし、アーセナルは次のチャンスから本当の先制点を手にする。きっかけとなったのはスミス=ロウ。ポジションを入れ替わりながらフリーになりつつ攻撃を加速させるという真骨頂のような動きでマンマーク対策を1人でやり切ってしまった。

 チームとしてもオフサイドで気落ちすることなく次のチャンスをすかさず得点につなげたのは素晴らしいリバウンドメンタリティ。今季は実力が伯仲している相手ならば割としっかりした反骨心を示すことができている気はする。とはいえ、オフサイド判定になってしまった1回目から4回目まで連続で全てネットを揺らすところまで持っていくとは驚きの極みである。

 スミス=ロウという打開点から一気に5分強で3つのアウェイゴールを手にして試合の決着をつけたアーセナル。ホームでの1stレグとは異なり、次ラウンド進出への強さをしっかり見せた試合となった。

試合結果
スラビア・プラハ 0-4 アーセナル
エデン・アリーナ
【得点者】
ARS:18′ ペペ, 21′(PK) 77′ ラカゼット, 24′ サカ
主審:ジュネイト・チャキル

   おしまいじゃ!!

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