ストライカー顔負けのグバルディオルが大勝を牽引
依然続くアーセナルとのマッチレース。シティに残されたのはロンドン勢との3連戦である。その初戦となるのはアーセナルに今季勝利を許さなかったフラム。クレイブン・コテージへの遠征が今節のシティの試練となる。
凧揚げの画像が出回っていたフラムはこの試合にきっちりフォーカスする姿勢を見せた45分だったと言えるだろう。ボビー・リードが最終ラインに入ることで5バック化してシティの可変にはきっちりついていく姿勢を見せており、撤退守備ではスペースを消すプランを敷く。
保持に回ればレノを活用したボール回しでバックスから左右に動かしながらシティのプレスを掻い潜りにいく。しかしながら、シティも最終仕様。立ち上がりからデ・ブライネの列上げに2列目の4枚が呼応する形でフラムのバックスに厳しいプレッシャーをかけていく。フラムは自陣にシティを誘き寄せることはできていたが、避けることに精一杯で前線では孤立するムニスが時間を作ることに苦戦していた。
シティはアカンジが列を上げることでオーソドックスな3-2-5変形を見せていく。5レーンにきっちり人を揃えるフラムに対して、どこからいくのかな?と思ったが、レーン交換でインサイドに侵入したグバルディオルがストライカー顔負けのフットワークからあっさりとディオプを交わして先制点をゲットする。
反撃に出たいフラム。ロビンソンの大外やイウォビの裏への一発のパスなど、わずかな可能性にかけるためのボールを出すことはできてはいたが、ディアスを中心としたシティの守備陣は非常に強固。ワンチャンスを狙ったボールはことごとくカットされる。逆に攻め上がったSBの背後を狙うデ・ブライネを起点としたカウンターでボックス内に迫られることも。クロスに対して体を投げ打ちながら、なんとか1点差でハーフタイムを迎えたというフラムだった。
後半の立ち上がりもペースを握ったのはマンチェスター・シティ。前半と同様にボールを持ちながら試合をコントロールしていく。ようやくフラムのターンになった時にボールを持ったのはケアニー。交代で入った彼が瞬間的に空いたイウォビへのスルーパスを出せなかったのはこの試合へのリズムにまだ慣れていないことの証左だろうなと思う。
頼みの綱だったトラオレはほんのりチャンスの香りを匂わせるのが精一杯。試合をコントロールするシティはベルナルドの斜めの侵入からのこぼれ球をフォーデンが仕留めて2点目を奪う。
実質このゴールで試合は決着だったと言えるだろう。3点目はベルナルドのクロスにファーサイドに詰めたグバルディオル。またしてもストライカー顔負けのゴールでフラムをさらに突き放す。
これ以降はフラムはシティ相手にボールを取りにいく心をへし折られてしまった。無抵抗のままボールを回され続けた結果、後半追加タイムにはディオプが退場。これで得たPKをアルバレスが仕留めて4点差に。
ランチタイムキックオフもなんのその。終盤戦のシティらしい盤石さでアーセナルにプレッシャーをかけた。
ひとこと
シティ、強かった。フラムにはこれ以上できることはあまりなかったように思える。
試合結果
2024.5.11
プレミアリーグ 第37節
フラム 0-4 マンチェスター・シティ
クレイブン・コテージ
【得点者】
Man City:13′ 71′ グバルディオル, 59′ フォーデン, 90+7′ アルバレス
主審:アンソニー・テイラー