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「EURO 2024 チーム別まとめ」~ルーマニア代表編~

目次

代表メンバー

▽GK
1 フロリン・ニツァ(ガズィアンテプ)
12 ホラチウ・モルドバン(A・マドリー)
16 シュテファン・タルノバヌ(FCSB)

▽DF
2 アンドレイ・ラツィウ(ラージョ)
ラドゥ・ドラグーシン(トッテナム)
4 アドリアン・ルス(パフォス)
5 イオヌツ・ネデルセアル(パレルモ)
11 ニクショル・バンク(ウニベルシタテア・クライオバ)
15 アンドレイ・ブルカ(アルオフドゥード)
22 バシレ・モゴシュ(クルージュ)
24 ボグダン・ラコビシャン(ラクフ・チェンストホバ)

▽MF
6 マリウス・マリン(ピサ)
8 アレクサンドル・チクルダウ(コンヤスポル)
10 ヤニス・ハジ(アラベス)
13 バレンティン・ミハイラ(パルマ)
14 ダリウス・オラル(FCSB)
17 フロリネル・コマン(FCSB)
18 ラズバン・マリン(エンポリ)
20 デニス・マン(パルマ)
21 ニコラエ・スタンチュ(ダマク)
23 デイアン・ソレスク(ガズィアンテプ)
26 アドリアン・シュト(FCSB)

▽FW
7 デニス・アリベク(ムアイザル)
ゲオルゲ・プシュカシュ(バーリ)
19 デニス・ドラグシュ(ガズィアンテプ)
25 ダニエル・ビルリゲア(クルージュ)

GS 第1節 ウクライナ戦

90分間を象徴する両チームのポジトラの質

 グループEは群雄割拠。どのチームが抜けてもおかしくはない拮抗しているグループ分けである。

 ボールを持つことが多くなったのはウクライナ。CB+CHの4枚がベースとなるビルドアップ。SBにはかなり自由が与えられており、CBと同じ高さに立ち、5人目のビルドアップに関与するFPになる場合もあれば、インサイドに絞り高い位置で縦パスのレシーバーになることもある。なお、ボールサイドのSBに合わせてSHが低い位置を取ることもあったため、ウクライナのビルドアップは後ろに重たい形になっていた。

 アタッキングサードではサイドから縦の突破を仕掛けてライナー性のクロスを入れる。右はコノプリャーとツィガンコフ、左はムドリクやスダコフが顔を出しての折り返しを狙っていく。

 この形はもちろん悪くはないのだけども、ややサイドへの展開が早すぎだった感もある。スダコフ、ジンチェンコ、コノプリャーあたりがインサイドで後方から縦パスを引き出すことができれば、もう少しサイドの状況は楽になったのだろう。裏を返せばルーマニアが引くときに使わせたくないスペースからきっちり埋めていたことの証左でもある。

 保持に転じたルーマニアは直線的な攻撃を仕掛けていく。CFに当てつつ、右の大外の縦コンビかシンプルにクロスを上げていく。攻撃をやり切る姿勢は悪くはないが、クロスはいかんせんシンプルなので、なかなかゴールに迫ることができない。

 そうした中で結実したのはプレス。ローラインで堅実に守りながらも隙があれば高い位置まで出ていく姿勢を見せるルーマニアの良さが出たプレスから先制点をゲット。ハイプレスでボールを引っ掛けるとスタンチュがスーパーシュートを沈めてルーマニアが先制する。

 ウクライナからすればマトヴィエンコにボールが渡った時点で脱出できたかなと思ったが、コースを消されたこともあり、処理が慌ててしまい、ルニンに爆弾パスを渡す形になってしまった。このゴールでルーマニアは一気に勢いづくように。カウンターからのシュートなど、少しネガトラの遅さが気になるウクライナのバックスに対して、シュートを増やしていく。

 対するウクライナは保持での打開策が見つからず。ハーフスペースを堅実に潰し続けるルーマニアの守備に対してギャップを作ることができず。よりクロスを上げるのがハードになった状態でハーフタイムを迎える。

 後半も大きく流れは変わらない。保持をベースに解決策を探すウクライナに対して、ルーマニアがきっちりとラインを下げて守る形を続ける。ウクライナはジンチェンコを気持ち高めの位置に配置したような気もしたが、大枠は変えず。前半と似た盤面が続くこととなる。

 流れを変える決め手になったのはカウンターだろう。見事なキャリーを見せたスダコフをムドリクがトランジッションの遅れで助けられなかったウクライナのカウンターが不発になった直後に、ドラグシュのキープを脱兎のことく駆け上がって助けたラティウがカウンター完結までの道をつなげたという一連は90分間の両チームの勢いを象徴するものであった。

 ルーマニアは1点目と同じく豪快なミドルをマリンが沈めてリードを広げる。さらには息をつく間も無く3点目。右サイドで落ち着きを見せていたマンが焦るウクライナのDF陣を翻弄している姿には2-0というスコアを感じざるを得なかった。

 ウクライナは2トップに移行し、左右からのクロスからゴールに迫っていく。ここに気持ちを切らさなかったのは救いではある。ムドリクのプレースキックを含め、ゴールに迫る場面も作れており、反撃の姿勢が見られなかったわけではない。

 しかしながら、得点に関してはドラグシンを中心とするルーマニアの守備陣がシャットアウト。1つ止めては互いを鼓舞し合う好循環でローラインで耐え続ける終盤戦を過ごす。

 試合は3-0。思わぬ大差がついた一戦は先制点で勢いに乗ったルーマニアが完勝を飾った。

ひとこと

 先制されるとめんどくさそうな国であるルーマニア。守備の堅さはどのチーム相手でもめんどくさそうではあるが、攻撃が成り立つかに関してはCFが後方の選手を攻め上がるための時間が作れるかで決まりそう。相手の守備陣とのマッチアップのバランスが変われば、押し返す手段を持てずに苦戦するパターンもなくはなさそうだ。

試合結果

2024.6.17
EURO 2024
グループE 第1節
ルーマニア 3-0 ウクライナ
フースバル・アレナ・ミュンヘン
【得点者】
ROM:29′ スタンチュ, 53′ ラズバン・マリン, 57 ドラグシュ
主審:グレン・ニーベリ

GS 第2節 ベルギー戦

外と中で押し下げのポイントを作ったベルギーが悪夢払拭に成功

 初戦をスロバキア相手に落としてしまったベルギー。2戦目はなんとか勝利を収めたいところだが相手はウクライナを倒して勢いに乗るルーマニア。オランダ×フランスやイタリア×スペインとは異なる意味で注目の2節のカードと言えるだろう。

 しかし、そんなワクワク感とは裏腹に試合は早々に動く。トランジッションの応酬から先制点を奪ったのはベルギー。深さをとったルカクを活用し、ティーレマンスのミドルで早々に試合を動かしてみせた。

 トランジッションに関しては両チームには明確な差があったように思える。ベルギーは前節までの不安定さはどこへやら。時間をもらったCBから組み立てを行うと、ここから外循環でWGにボールをつけるか、IHに縦パスを通すかのどちらか。インサイドに入るデ・ブライネは後ろをオナナとティーレマンスに託して、チャンスメイクにフォーカス。ドリブルからゴール前に侵入したり、WGに散らして勝負する舞台を整えたりなどを行っていた。

 大外のWGがピン留めのポイントになる。ルケバキオはバカヨコやドクほどは癖がなくシンプルにプレーするのがこの試合では良かった。CFのルカクは深さをとるマシンに。正しく効いている時のルカクである。WGとCFによって相手陣内に深さをとるアプローチには事欠かなかったベルギー。前半の主導権は一方的だったといっていいだろう。

 対するルーマニアは前線の起点作りに苦戦。前節はボールを収めることができていたドラグシュはベルギー相手だと起点としてまるで機能せず。中央ユニットのフィジカルさを活かしたベルギーにシュートどころか陣地回復すら許しらもらえなかった。

 後半、ルーマニアは右サイドのマンからカットインでスタート。立ち上がりは互いにハイプレスから主導権を握りにいく。ベルギーのハイプレスをひっくり返す形でミハイラの抜け出しからチャンスを迎えるなど、前半にチャンスのなかったルーマニアもゴールを脅かすことができる序盤戦となった。

 しかしながら、5分もあればベルギーは保持で主導権を奪取。ルーマニアは4-1-4-1のミドルプレスに移行する。すると、中央でのボール奪取からベルギーはカウンターでルカクがネットを揺らす。待望の初ゴールかと思われたが、またしてもこれはオフサイド。ルカクはまだトンネルを抜け出すことができない。

 ルカク事変の直後はベルギーは自陣でバックパスをミスしてルーマニアに決定機を与えるなど一時的に不安定になる。終盤は互いにフリーのバックラインから前線への一発裏抜けからチャンスを伺う形に。撃ち合いになれば有利なのはベルギー。GKのカステールズからの裏抜けからデ・ブライネが追加点をゲット。これで試合は決着。カステールズはファインセーブにフィードでアシストと大車輪の活躍であった。

 立ち上がりと締めに1得点ずつを重ねて悪夢の開幕節を払拭したベルギー。グループEを混戦に持ち込むことに成功した。

ひとこと

 緩さもないこともなかったが1節目とは別人だったベルギー。WGとCFでピン留めできる相手にはめっぽう強そう。

試合結果

2024.6.22
EURO 2024
グループE 第2節
ベルギー 2-0 ルーマニア
ケルン・スタジアム
【得点者】
BEL:2′ ティーレマンス, 80′ デ・ブライネ
主審:シモン・マルチニャク

GS 第3節 スロバキア戦

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