MENU
カテゴリー

「EURO 2024 チーム別まとめ」~オランダ代表編~

目次

代表メンバー

▽GK
13 ユスティン・バイロウ(フェイエノールト)
23 マルク・フレッケン(ブレントフォード)
バルト・フェルブルッヘン(ブライトン)

▽DF
2 ルシャレル・ヘールトロイダ(フェイエノールト)
マタイス・デ・リフト(バイエルン)
フィルヒル・ファン・ダイク(リバプール)
ナタン・アケ(マンチェスター・C)
ステファン・デ・フライ(インテル)
15 ミッキー・ファン・デ・フェン(トッテナム)
17 デイリー・ブリント(ジローナ)
22 デンゼル・ダンフリース(インテル)

▽MF
ジョルジニオ・ワイナルドゥム(アルイテファク)
14 タイアニ・ラインデルス(ミラン)
16 ヨエイ・フェールマン(PSV)
20 イアン・マートセン(ドルトムント)
24 イェルディ・スハウテン(PSV)
26 ライアン・フラーフェンベルフ(リバプール)

▽FW
シャビ・シモンズ(ライプツィヒ)
ボウト・ベグホルスト(ホッフェンハイム)
10 メンフィス・デパイ(A・マドリー)
11 コーディ・ガクポ(リバプール)
12 ジェレミー・フリンポン(レバークーゼン)
18 ドニエル・マレン(ドルトムント)
19 ブライアン・ブロビー(アヤックス)
21 ジョシュア・ザークツィー(ボローニャ)
25 ステーフェン・ベルフワイン(アヤックス)

GS 第1節 ポーランド戦

アケとガクポが牽引するオランダのバタバタ逆転劇

 立ち上がりはオールコートマンツーっぽい挙動を見せたポーランド。しかしながら、徐々に素早い撤退から自陣に5枚のDFを置く形を作っていく。前線の細かいポジションの入れ替えで簡単にフリーの選手をオランダに作られたことが影響しているのかもしれない。序盤はベトナレク周辺が怪しさ満載だった。

 オランダ目線でズレを作れそうだったのはアケ。引いて受けるポジションを取ることでオールコートマンツーであればWBが出ていくところであるが、アケがオランダのCBと同じ高さに下がって受ける分、追いかけるのを躊躇してギャップができていた。

 ただ、この出来たギャップをオランダの周囲の選手が上手く使えている感がなかった。オープンな状況で大外のガクポに渡ればここから勝負ができるのは間違いなかったが、そのパイプ役がいなかった。前線に人を残す観点から言えば、パイプ役はできれば中盤3枚のうちの誰かにやって欲しかった感があるが、降りるデパイか逆サイドから顔をだすシモンズのどちらかがヘルプに来ることが多かった。

 スハウデンとフェールマンのCHは前半の終盤にようやく慣れてきたかなという感じではあったが、ビルドアップでの存在感やバックスが生み出したズレを使うという意味では存在感は希薄。正直に言えばフレンキーの不在は大きい感じはした。

 もう1つオランダの攻撃で少し気になるのはカウンターの大雑把感。スペースを繋ぐことに急ぎすぎている感じはした。もう少し、ポーランドの陣形を動かしながらボールを繋ぐことは意識されてもいいように思った。けどもまぁ全力で前が空いていないガクポのミドルがオランダの同点ゴールにつながっているので、そこはどこに正義があるのかはわからない。

 「オランダの同点ゴール」といったように先に点を取ったのはポーランドだった。少ない前進の機会ながらポーランドはギャップを使っての前進もちらほら。決まった場所で待ち構えるロングボールはほぼ完璧にオランダのCB陣に跳ね返されていたが、裏抜けを伴うスペース勝負はそれなりに機能していた。そして、押し下げる機会を得るとセットプレーから先制ゴールを手にする。

 以降もポーランドはギャップ勝負に出れば押し下げる展開を作れる状況。左の大外のザレフスキを希望の光としてクロスを上げることでゴールに迫っていた。

 迎えた後半、ポーランドは3センターがきっちりと自陣側のプロテクトに重きを置くスタート。自陣を固めたくなる気持ちは前半を見ればわかることはわかるが、2トップが前で孤立。味方のヘルプは期待しにくい状況でオランダのCBとバチバチはかなりしんどそうではあった。レヴァンドフスキがいればあるいは!という感じだったけども。

 オランダは左のガクポを起点に多彩な攻撃を披露。右の大外のダンフリーズへのクロス、自分の外を回るアケへのパス、もしくはバイタル付近の選手たちへのパスでミドルを誘発など様々な形からゴールに迫っていく。

 まずいとなったポーランドは徐々にプレスを強化して展開を前半に回帰。試合はオープンな打ち合いの流れに。オランダの前線の急ぎまくっているカウンターが再び見られるようになる。

 なかなかゴールが生まれない状況を助けたのはオランダの交代選手。ワイナルドゥムのフリーランを囮に縦パスを受けたベグホルストが殊勲の決勝ゴールをゲット。クロスからの空中戦ではなく、シンプルな崩しから貴重なゴール。アケの脱力しているのに鋭いラストパスは見事の一言である。

 終盤は左サイドを中心に攻め込むポーランド。やや息切れ気味のザレフスキに代わって交代で入ったピョトロフスキが左右のサイドで奮闘しながらクロスを上げる。これで押し下げたラインからミドルで二次攻撃。フェルブルッヘンの守るゴールを脅かす。

 多くの枠内シュートを浴びるもなんとか1失点にポーランドを抑えたオランダ。不安定な試合運びながら逆転で初戦を勝利で飾った。

ひとこと

 オランダ、中盤のもう一声感とカウンター時の急ぎすぎ感は気になるところ。負傷者絡みの中盤はどうしようもないかもしれないが、スペースがある時の攻撃はもう少し相手を動かすことを意識できるプレースピードで勝負したさがある。

試合結果

2024.6.16
EURO 2024
グループD 第1節
ポーランド 1-2 オランダ
フォルクスパルク・シュタディオン
【得点者】
POL:16′ ブクサ
NED:29′ ガクポ, 83′ ベグホルスト
主審:アルトゥール・ディアス

GS 第2節 フランス戦

またしてもバタついた終盤のオランダ

 前日のスペイン×イタリアに並び、こちらもGS屈指の好カード。連勝とGS突破をかけての大一番ということになる。

 立ち上がり、右サイドの奇襲を仕掛けたのオランダ。フリンポンの抜け出しから一気にゴールに迫る。振り返ってみればおそらくこれが前半でオランダが最もゴールに迫った瞬間のように思われる。

 フランスはすぐ左サイドのグリーズマンのミドルからすぐに応戦。これ以降はフランスがペースを握る。サイド攻撃で複数人からの抜け出しで押し下げてゴールに迫っていく。オランダは押し下げられるのを見てCHが最終ラインに入る形でカバーが入る。

 すると、その様子を見たラビオが空いた中盤に侵入。ワンツーでのパス交換からラインブレイクに成功し、グリーズマンに決定機を供給するが、チャンスを生かし切ることができない。

 オランダはこのピンチを切り抜けると2列目がインサイドに絞ることで中央を閉じることを優先。チュアメニが降りるアクションに合わせるようにラビオ、グリーズマンが中盤に動きながら撹乱するフランスと中央をどこまでこじ開けるかのマッチレースになる。間に合わずに危ういファウルを犯すシーンがちらほらデ・フライが警告を受けなかったのは幸運と言えるだろう。

 オランダがより問題だったのはやはり攻撃に出るタームだろう。カウンターは直線的に急ぐケースとタメを作れてはいるが単一ルートしかないケースが多く、このような点で合わせるアプローチだとフランスのような強固なDF陣相手に穴を開けることができない。先に挙げた二択もほぼデパイのポジション次第という感じでチームとしてどう攻めるかが共有されている感じがなく、ボールを奪う形が相当良くなければ効果的な位置でシュートを打つことすらままならない状況。前半は0-0とはいえ差がある状況というのは前日のスペイン×イタリアとそっくりである。

 後半もボールを握ったのはフランス。チュアメニの降りるアクションに合わせて空いたスペースに現れるカンテとラビオの厄介さは後半も健在。痺れを切らして出ていこう!と前に出たガクポの思いをへし折るようにサリバが背後のデンベレに通してたパスはなかなかにえぐかった。

 ゴール前でも右のハーフスペースの手前のあたりにファン・ダイクを釣り出せるシーンが増えてきたフランス。最終局面から大ボスを退かすことでよりゴールに近づくことができていたが、後半もフィニッシュでグリーズマンは決定的な仕事を果たすことができない。

 すると、徐々にオランダが反撃。左の大外のガクポを起点とした攻めで敵陣に迫ると、背負ったデパイが押し下げたところに飛び込んだシモンズがネットを揺らす。が、メニャンが横飛びするコースに立っていたダンフリースがオフサイド。オランダは貴重な先制のチャンスを逃すことに。

 ガクポとデパイが互いに利用するかのようなオフザボールを見せるようになってからはフランスを押し切れそうな雰囲気になってきたオランダ。しかし、そうなった途端に早々にクーマンはベグホルストとデパイをスイッチする。さらにはその直前に投入したヘールトロイダで急にSBを絞らせるなどよくわからない工夫をスタートする。

 可変性が増したバックラインと動きながら起点になるジルーによりオランダのバックスの負荷はさらに増えることに。結果的に守備で頑張れるベグホルストがプレスバックで存在感を見せていたのは面白かった。

 試合はそのまま終了。今大会初めてのスコアレスドローにより、共に両軍の勝ち点は4。敗退が決まったポーランドに引き分け以上で突破が決まるフランスにとっては大きな1ポイントの上乗せだったと言えるだろう。

ひとこと

 オランダ、最後の15分絶対面白いのずるい。

試合結果

2024.6.21
EURO 2024
グループD 第2節
オランダ 0-0 フランス
ツェンドラール・シュタディオン
主審:アンソニー・テイラー

GS 第3節 オーストリア戦

持ち味存分のオーストリアが追い縋るオランダを振り切って首位通過

 前節終了時の段階では突破が決まっていなかったものの、グループAとBの結果を受けてオランダは試合前の時点で突破が確定。オーストリアに関してもボーダーとなるハンガリーを下回るには5点差以上の負けが必要。こちらも突破の可能性がかなり高い状況の一戦となった。

 立ち上がりからいいプレーを見せていたのはオーストリア。オランダは中盤を嚙み合わせることを優先する形で守っていたが、その奥に登場するアルナウトビッチを捕まえきれず、ここに縦パスを差し込まれて起点を作られサイドの奥へ侵入を許す。

 左サイドに展開したボールからの折り返しをきっちり決めたオーストリア。開始早々に先制する。この中央の高い位置の起点への縦パスをいかした攻撃は前節と同じ。オーストリアは鋭い縦へのパスからチャンスを作るスタートとなった。

 なかなか攻撃のスイッチが入らないオランダ。こちらも結果的には縦にパスを入れるところからチャンスを作っていくことに。サイドに逃げずに中央にパスを差し込むことで攻撃のきっかけをどこまで作ることができるか?という対決になっていた。

 オーストリアも片側のCHが前にスライドすることで中央のスペースを犠牲にしていたので、オランダはこのギャップに縦パスを入れることで前進。しかしながら、加速した状況で迎えた決定機をつかむことができず。そうこうしている間にオランダが鋭く縦に攻め入ることができる時間は終了。オーストリアがオランダを再びひっくり返す時間帯を迎えて、最後はオーストリアペースでハーフタイムを迎えることとなった。

 後半もオーストリアは強気のスタンス。CHの列上げのプレスに加えて、ザビッツァーが絞りながら同サイドへの圧縮をかけていく。ヘールトロイダがインサイドに絞るなど配置の工夫を見せたオランダだったが、そうしたところと無関係なトランジッションからゴールをゲット。やや偶発的に転がってきたカウンターの機会をガクポが一番得意な形で完結。後半早々に同点においつく。

 しかしながら、オーストリアもすぐに反撃。押し込むところからグリリッチュが左のハーフスペースの奥を取るところからの折り返しをシュミットが仕留めてすぐに再びリードを奪う。

 交代選手をガンガン入れる時間帯を経ても両チームのゴールラッシュは止まらず。互いの速い攻撃に対して守備側の中盤がついていけずに攻撃側の優位で試合は進んでいった印象である。

 先に点を取ったのはオランダ。ベグホルストを隠れ蓑に使った形でデパイが技ありのシュートを決めて追いつく。だが直後にオーストリアは再び左サイドの攻略から勝ち越し。2点目とかなり似た形でサイドの奥を取ったザビッツァーが角度のないところから3点目を決める。とったらすぐにやり返すのがこの日のオーストリアであった。

 互いにトランジッションを緩めなかったことにより、常に攻撃側に有利な状況が続いた90分。撃ち合いを制したオーストリアは他会場の結果にも助けられ首位での死の組通過を果たすこととなった。

ひとこと

 早い展開の中でオーストリアの良さが出た一戦だった。アラバありで見たかったなぁ。

試合結果

2024.6.25
EURO 2024
グループD 第3節
オランダ 2-3 オーストリア
オリンピア・シュタディオン
【得点者】
NLD:47′ ガクポ, 75′ デパイ
AUS:6′ マレン(OG), 59′ シュミット, 80′ ザビッツァー
主審:イヴァン・クルチニャク

Round 16 ルーマニア戦

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次