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「EURO 2024 チーム別まとめ」~スペイン代表編~

目次

代表メンバー

▽GK
ダビド・ラヤ(アーセナル)
13 アレックス・レミロ(ソシエダ)
23 ウナイ・シモン(ビルバオ)

▽DF
ダニエル・カルバハル(R・マドリー)
ロビン・ル・ノルマン(ソシエダ)
ナチョ・フェルナンデス(R・マドリー)
ダニエル・ビビアン(ビルバオ)
12 アレックス・グリマルド(レバークーゼン)
14 エメリク・ラポルト(アルナスル)
24 マルク・ククレジャ(チェルシー)

▽MF
ミケル・メリノ(ソシエダ)
ファビアン・ルイス(パリSG)
15 アレックス・バエナ(ビジャレアル)
16 ロドリ(マンチェスター・C)
17 ニコラス・ウィリアムス(ビルバオ)
18 マルティン・スビメンディ(ソシエダ)
20 ペドリ(バルセロナ)
21 ミケル・オヤルサバル(ソシエダ)

▽FW
アルバロ・モラタ(A・マドリー)
ホセル(R・マドリー)
10 ダニ・オルモ(ライプツィヒ)
11 フェラン・トーレス(バルセロナ)
19 ラミネ・ヤマル(バルセロナ)
22 ヘスス・ナバス(セビージャ)
25 フェルミン・ロペス(バルセロナ)
26 アジョセ・ペレス(ベティス)

■監督
ルイス・デ・ラ・フエンテ

GS 第1節 クロアチア戦

突き詰めた結果、トランジッションが差を生み出す

 互いに保持には腕に覚えがあるという両軍。立ち上がりは共にCBには過剰にプレッシャーをかけずに中盤をマンツーで噛み合わせるという似たような守備対応となった。

 というわけで保持側がどのように対応するか?というところからスタートしたこの試合。先に手応えを持ってボールを動かすことができたのはスペイン。ファビアン・ルイスのサイドフローから左サイドのプレスの切れ目を繋ぐことで敵陣に侵入していく。

 クロアチアはモドリッチがプレスのスイッチを入れて4-4-2気味になっていたがファビアン、ロドリ、ペドリの中盤の細かな移動でこれを上回る。逆にスペインがプレスをかける局面になった場合はIHが出ていくことでプレスをかけ切ることができており、スペインは保持でも非保持でも主導権を握る形となった。

 クロアチアはそれでもボールを取り戻すことで時間を作りにいく。あくまでポゼッションからというのは彼らなりの矜持なのだろう。より大きく動きながらスペインのプレスの判断を乱していく。コバチッチ、ブロゾビッチの降りる動きからボールを落ち着け、少しずつポゼッションを取り戻すようになる。

 ボールを自分のものにすることにフォーカスした結果、この試合ではプレッシングが先鋭化。徐々に互いにオールコートマンツーのような強気な守り方が見えるようになる。そうした中で増えてきたのはトランジッション。この流れにうまく乗ったのはスペイン。先制点の場面ではククレジャの跳ね返しからロドリ→ファビアンと繋ぎながら最後はモラタが仕留める形に。最終的にはボールを自分のものにする手段であるトランジッションから差を分けることになるという現象はなかなかに興味深かった。

 2点目は好調のファビアンの切り返しでモドリッチを外すところから。陣地回復の過程を紐解くとククレジャの素早いスローインが前進の起点になっているのは興味深い。1点目も2点目も始点はククレジャである。

 ボールを再び落ち着けることに成功したクロアチアだが、スペインは前半追加タイムに容赦なくセットプレーから3点目。前半で試合の行方を決定づける。

 後半、クロアチアは強気のプレスで勝負を仕掛けていく。しかしながら、スペインはこれをすぐに平定。試合を落ち着かせることに成功する。

 次節を見据えつつ強度を上げていきたいクロアチアはメンバーを変えながら強度をキープしつつ、高い位置から捕まえることをやめない。左に入ったペリシッチが好調なパフォーマンスを見せたのは後半のクロアチアにとっては救いだった。

 遅ばせながら鋭さを伴うサイド攻撃のクオリティを見せたクロアチア。押し込む流れからのハイプレスでPKをゲット。しかし、このPKは決められず、その後の押し込むアクションもオフサイドでノーゴール判定。一矢報いることも許されない。

 スペインも縦への鋭さには途中交代のオルモでクオリティを維持。早い展開には最後まで食らいついて行ったのが印象的だった。

 試合はそのままスコアが動かずに終了。前半で試合を決めたスペインが開幕戦で勝利を飾った。

ひとこと

 保持を突き詰めた結果、トランジッションが決め手になるのはなかなか興味深かったし、前線にそうした展開にフィットする鋭さを有するWGを置いているスペイン側がどこまでそうしたことに確信犯だったのかは気になるところである。トランジッションの観点ではヤバイ状況の時からチームを救えるロドリがいるかいないかも大きかった。あと、ストーリー的に書けなかったけど両軍のGKのセービングは素晴らしかった。

試合結果

2024.6.15
EURO 2024
グループB 第1節
スペイン 3-0 クロアチア
オリンピア・シュタディオン
【得点者】
ESP:29′ モラタ, 32′ ファビアン, 45+2′ カルバハル
主審:マイケル・オリバー

GS 第2節 イタリア戦

左サイドでこじ開けた先制点で見事に決めた首位通過

 今大会のGS屈指の注目カード。スペインとイタリアがGSの突破をかけて激突する大一番である。

 立ち上がりから攻め立てるスタートとなったのはスペイン。左サイドを軸に攻撃を構築していく。率直にニコ・ウィリアムズのキレが素晴らしかった。対面のディ・ロレンツォを手玉に取り、ボックス内に確実にチャンスを供給する。チャンスはやってくるので中盤がシュートに向けたポジションを取ることができる。マイナスでミドルを待ってもいいし、モラタの背後に忍び込んで立ち上がりに決定機を迎えたペドリのようにボックス内に入り込むのもいい。左サイドは明確な起点となった。

 前がかりなスペインに対してイタリアはボールを奪った後は中盤にボールをつける。バレッラが浮く形があり、ディ・ロレンツォなどプレッシャーをかけられても届けられる選手が後ろにいるのがイタリアの強みなので、ここまではつなぐことができていた。ただ、その先の出口の火力はスペインには劣る形。ボールをきっちり収められるモラタや押し切れるヤマルやニコ・ウィリアムズはいないので、その点で攻撃の機能性が異なったイメージである。

 スペインはイタリアの仕掛ける早い展開に対して、こちらも早い展開で応酬。クロアチア戦でもあったような撃ち合いの流れが前節よりも早めに来たという感じである。そうした中で少し気になったのは少し激しい接触が多かったこと。接触起因での怪我人が出なかったのは良かったけども、ちょっと審判のマネジメントが大変そうな試合ではあった。

 前半の中盤が過ぎると試合は再びスペインの押し込む局面がベースとなっていく。決め手となるWGの仕掛けからMFに得点のチャンスが出てくるスペイン。ドンナルンマのセービングによって踏ん張るイタリアの構図が続く。イタリアにとってはなんとかスコアレスで折り返したという感じの前半だろう。

 後半、2枚の交代で中盤を入れ替えるイタリア。カンビアーゾは右サイドの守備のヘルプに行くことが多かったので、この辺りは非保持における手当てなのかもしれない。

 後半も引き続き押し込んでいく流れとなったスペイン。ロドリが倒れ込んだシーンはかなりヒヤッとしたが、プレーは続行。シティファンとスペインファンは胸を撫で下ろしたはずである。

 押し込む流れは前半と同じだが、後半の変化は左サイドのウィリアムズの突破にククレジャがフリーランで見事なサポートをしていたこと。内側のレーンを上下動することで揺さぶり、ウィリアムズのマーカーを1枚に限定していた。前半のウィリアムズのプレーは圧巻であったが複数枚を剥がそうとする強引さも垣間見えたので、ククレジャのサポートは上質さを感じるものだった。

 この左サイドのユニットからスペインは先制点はゲット。ウィリアムズの突破からインサイドで軌道が変わったボールはカラフィオーリに当たってオウンゴール。不運な形ではあったが、こうなってもおかしくないようなボールを入れられるくらいにはやられていたのは確かだろう。

 イタリアは保持で巻き直せないのも痛かった。ジョルジーニョを引っ込めてしまった影響がどこまであるかはわからないが、即時奪回に動いてくるスペインに対してプレスを逃しきれない場面が前半以上に目立ってしまい、陣地回復はさらに難しくなっていった印象である。

 終盤はスペインがプレスを控えたこともあり根性でのキャリーで押し返すが、サイドの決め手は不足。押し込む相手を攻略する一手が90分上下動したディマルコに1on1を託すというのは苦しいところであった。

 後半追加タイムはボックス内の守備を強いられた場面もあったが、それ以外はほぼ冷や汗をかくことなく過ごすことができたスペイン。首位を確定させた状態で2チーム目のGS突破を決めた。

ひとこと

 イタリアの火力不足はこのメンバーだと如何ともし難いところがあるなという感じ。だからこそ、後方の動的成分で補っているのは設計的にはうなづけるけども、スペインのように高い位置から引っ掛けられる相手だとバタバタした形で受けなければいけない状況が増えてしまうので、それはそれで頭が痛い感じもする。

試合結果

2024.6.20
EURO 2024
グループB 第2節
スペイン 1-0 イタリア
アレナ・アウフシャルケ
【得点者】
ESP:55′ カラフィオーリ(OG)
主審:スラヴコ・ビンチッチ

GS 第3節 アルバニア戦

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