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「Catch up Copa America」~2024.6.21 コパ・アメリカ 2024 グループA 第1節 ペルー×チリ ハイライト~

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見応え十分のスコアレスドロー

 自陣からゆったりとボールを持つ側になったのはチリ。ブルガリのサリーなど後方を3枚にすることで2トップに対して幅のあるポゼッションを展開する。

 ペルーの守備はある程度ボールを持たせてOK。ただし、ポゼッションは狭く。チリが2トップの脇から前進を探るのであれば、同じサイドに閉じ込めることで狭く制限するというイメージである。

 チリはポゼッションでそれを回避していきたいというスタンス。具体的には片側に追い込んでくるペルーの3センターの背後を取るためのアクションをできるかどうかがポイントになる。大外はSBに任せて中央に前の4枚が集結しているあたりも面白い。インサイドで起点を作って、一旦中に目を集めることを大事にしている感じがする。

 一方のペルーの保持に対してもチリはうまく対応した。非保持に回ればズレに対応しなければいけない噛み合わせの対戦になるが、チリはサイドへのズレの対応がスムーズ。列を上げてプレスに行くところのメリハリが冴えていた。

 加えてオフサイドをとるラインコントロールも秀逸。ペルーはラインの駆け引きとボールを収めるところの両面において前線に起点を作ることができずに苦労する流れとなった。

 困ったペルーはある程度外を捨てる守備からカウンター狙いに移行。チリのインサイドへの意識を逆手に取ることでリズムを取り戻していく。

 スコアレスで迎えた後半は壮絶なファウルの応酬でスタート。バタバタした立ち上がりを収めたのは前半と同じくチリのポゼッション。降りる前線がボールを左右に動かすことでペルーの中盤にスライドを促していた。

 ペルーはこの降りるアクションを咎められるかがキーポイント。出ていってボールを奪い取ると、右サイドに展開してポロからの前進でカウンターというプランから反撃を狙っていく。ワイドからのシンプルな押し下げがメインなのだが、中央にボールが入ると収まらない焦りからかファウルを犯してしまうことも珍しくはなかった。

 優勢なチリは前線にブレアトンを投入。奥への動き出しに優れているアタッカーの投入により、チリのカットインの威力はさらに増すことに。しかしながら、最後までゴールをこじ開けることができず。試合はスコアレスで幕を閉じることとなった。

ひとこと

 少しでもラインを上げたいペルーの撤退型守備とポゼッションでの工夫が随所で見られるチリの攻撃。スコアレスだけど見応えがある試合だった。

試合結果

2024.6.21
コパ・アメリカ 2024
グループA 第1節
ペルー 0-0 チリ
AT&Tスタジアム
主審:ウィルトン・サンパイオ

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