保持でリカバリーに成功したメキシコが開幕節を勝利で飾る
グループBの第1節は招待国同士の一戦。メキシコとジャマイカがアメリカで相まみえるというのはもはやコパアメリカなのか?という気もしないでもない。
ボールを持つ立ち上がりになったのはやはりメキシコ。バックスにプレスをかけてこないことが多いジャマイカに対して保持でアドバンテージを握るスタートとなる。ジャマイカのプレスはシャドーが前に出て行くスイッチを入れることができるかがキーポイント。
しかしながら、序盤はメキシコがプレスを交わして右サイドからのクロスが主体。ロスト後も即時奪回からリカバリーに成功しており、保持のサイクルを徐々に回していくようになる。
だが、20分を過ぎると少しずつジャマイカがボールを持つシーンも出てくるように。こちらも主体は右サイドからのクロス。アントニオを起点に深さを作ると、ここからボックス内に攻め込んでいく。
ジャマイカは前半の終盤にはメキシコのWGに対して自陣にプレスに出てくるように仕向けるなど徐々に余裕が出てくるように。降りてきた前線に当てて空いているサイドに逃がすことを問題なくやっているあたり、印象と違ってポゼッションの心得はある程度あるチームのように見えた。
逆に厳しくなったのはメキシコ。攻守における重要人物であるアルバレスが負傷でいなくなったこともあり、攻守に安定感を欠いてしまう展開に。
よって、試合はフラットに。そうした中で互いに決め手がない展開でハーフタイムを迎えることとなった。
後半はむしろジャマイカの方がよりチャンスが多い立ち上がり。左サイドからのクロスにパルマーが決定機を迎えるなど決定機もあったし、押し込んでからの回収で一方的に攻め立てることもできていた。
その流れに乗るようにジャマイカはネットを揺らす。左サイドに流れたアントニオを起点にレンビキサがシュートを叩き込むがこれはオフサイド。ゴールは認められなかった。
助かったメキシコは60分過ぎから少しずつボールを持てるように。徐々に平常運転に戻すと、セットプレーの二次攻撃からアルテアガが豪快なミドルを叩き込んで先制に成功。ようやく試合を動かすことに成功する。
終盤はジャマイカが主導権をもってメキシコ陣内に攻め込んでいくが、メキシコの自陣での跳ね返しは非常に安定。危なげなく終盤戦を逃げ切り、開幕節での勝利を飾ることに成功した。
ひとこと
中盤戦の不安定さは気になったが、メキシコが根性で勝利。ジャマイカは印象と比べると、だいぶいろんなことができるチームだなと感じた。
試合結果
2024.6.22
コパ・アメリカ 2024
グループB 第1節
メキシコ 1-0 ジャマイカ
NRGスタジアム
【得点者】
MEX:69′ アルテアガ
主審:イスマイル・エルファス