自由なハメスでブロック守備を打ち破ったコロンビアが先勝
グループDの一戦は南米対決。コパアメリカなのだから、南米対決なんて当たり前だろう!と言いたくなるのだが、1周目における南米対決はペルー×チリ、エクアドル×ベネズエラと並んだ3試合だけ。いわば貴重な南米対決なのである。
立ち上がりにボールを持つ素振りを見せたのはパラグアイ。やや重心を低めに落とす左サイドを軸に、ゆったりとした保持を狙っていく。しかしながら、コロンビアはプレッシングでこの保持のベースを阻害。カウンターから少しずつペースを握っていく。
コロンビアのカウンターの主役となっていたのは左サイドのディアス。強引に縦にボールを運ぶ姿はコロンビア代表でも健在。パラグアイは積極的に2枚で囲っていくなど、ディアスのマークにはかなり熱心であったが、それでも振り切る場面がでてくるくらいディアスの馬力は強烈だった。
逆に右サイドのWGのハメスは絞るアクションが軸。大外をSBであるムニョスに使わせる形でレーンをすみ分けていく。
試合は徐々にコロンビアの保持が多くなる。だが、中盤に守備をフォーカスするようになったパラグアイも悪くない。中央の堅さをベースにブロック守備で迎え撃つ。
決め手になったのはフリーマン気味に振る舞うハメスだった。左サイドに流れたハメスからクロスを上げると、これをファーに構えていたムニョスが沈めて先制ゴール。フリーマンのハメスを生かす形でパラグアイのブロック守備を打ち破る。
さらに、コロンビアはセットプレーから前半の内に追加点をゲット。セットプレーからレルマのゴールでさらにリードを広げる。
2失点と苦しくなったパラグアイは後半の頭からプレッシングを起点とした反撃に打って出る。しかしながら、ディアスのキャリーというド根性な形で陣地回復を見せるコロンビアは少しずつ保持で状況を整えていく。
パラグアイはボバディジャをアンカーに据える59分の交代が保持を整えることに。つなぎに関わったところから左サイドのクロスが上がると、ファーのエンシソが仕留めて1点差に追いすがる。
失点後はカウンターベースで3点目を取りに行ったコロンビアが優勢。ハメスのクロスに飛び込んだミナがPKを奪取したかと思われたが、これはOFRで取り消しに。
それでも間延びしたパラグアイの守備に対して保持から安定した時間を作っていくコロンビア。危なげなく残り時間を過ごすことに成功し、初戦で白星スタートを飾ることとなった。
ひとこと
ハメスのフリーマン化によるブロック守備の攻略はさすがであった。
試合結果
2024.6.24
コパ・アメリカ 2024
グループD 第1節
コロンビア 2-1 パラグアイ
NRGスタジアム
【得点者】
COL:32‘ ムニョス, 42‘ レルマ
PAR:69′ エンシソ
主審:ダリオ・エレーラ