後半のPKで明暗がくっきり
ボールを持つことになったのはメキシコ。2トップが縦関係に守るベネズエラに対して、幅を広く使いながらのポゼッションでボールを動かしていく。GKも使いながら安定した保持からボールを動かしていく格好だ。
中央を固く守るベネズエラに対して、対角のフィードからボールを動かしていくメキシコ。SHをターゲットにしたロングボールからの横断でベネズエラのサイドに対して溶かすようにアプローチを仕掛けていく。
ベネズエラはロンドンへのロングボールを生かしながら前進をしていきたいがこれに対してはメキシコは中盤と挟みながら厳しくケア。わかっているところからは簡単には進ませない気概を感じたし、自らが逆にヒメネスへの長いボールを収めてからの前進をしているというのもなかなか印象的であった。
ならばということでハイプレスも単発で仕掛けるベネズエラだが、背後をつくアクションを使うメキシコが優位。ロングボールの対応と相手のバックスの駆け引きに関しては明確にメキシコが上回る展開となった。
外を使いながらの押し下げでチャンスを作っていくメキシコだが、最後のボックス内の仕上げだけがどうしても足りず。終始攻め込み続けながらもメキシコは前半のうちにリードを奪うことができなかった。
後半もメキシコの保持がベース。ベネズエラはフラットな中盤の5枚でなんとか相手の保持を高い位置から跳ね返すことを前半以上に意識しながらブロックを組む。実際にメキシコは中盤でひっかけてロンドンが決定機を迎えるなど、怪しい場面が出てくるようになった。
すると、先制点を決めたのはベネズエラ。右サイドから侵入したアランブルがキニョネスからファウルを奪ってPKを獲得。これをロンドンが仕留めて先制する。
再び自陣に籠るようになったベネズエラに対して、メキシコは保持の時間を増やしながら勝負を仕掛けていく。すると、こちらもハンドでPKを獲得。同点の絶好のチャンスだったが、こちらはPKを決めきれず追いつくチャンスを逃すこととなった。
後半のPKが明暗を分けた一戦。限られた攻める機会を活かしたベネズエラが押し込まれながらも勝ち点3を獲得した。
ひとこと
綺麗にPKが明暗を分けたなという試合だった。
試合結果
2024.6.26
コパ・アメリカ 2024
グループB 第2節
ベネズエラ 1-0 メキシコ
SoFiスタジアム
【得点者】
VEN:57‘(PK) ロンドン
主審:ラファエル・クラウス