連勝中の勢いで展開を取り戻したベネズエラ
すでに2連勝で突破を決めているベネズエラ。しかしながら、そこまで大幅にメンバーを入れ替えないまま第3節のジャマイカ戦に臨むことに。
ボールを持つことが多かったのはジャマイカ。3バックと2CHのビルドアップ隊は意外にもショートパスからの前進を選択する。ただし、この前進の手法は中盤をコンパクトに跳ね返すことでカウンターに移行するベネズエラに対してあまり相性が良いものではなかった。そうした中でも中央に当ててサイドに展開することで攻撃を構築するジャマイカの奮闘が見られる流れだった。
カウンターベースで勝負を仕掛けていくベネズエラだったが、徐々にペースアップを図る。プレスで奪う位置を高めてだんだんと敵陣でのプレータイムを増やしていくように。ボールを奪った後の圧力もさすがであり、奪った瞬間に全体を押し上げる意識がかなり強く見えていた。
ジャマイカはこの圧力に対して面食らったように見えた。ボールを奪っても前に出ていく気概が感じられず、その場で立ち止まる選手ばかり。馬力のあるアントニオの突撃からなんとかするしかない!という状況であった。
前半の中盤にガラッと変わった戦況は後半になっても引き継がれることに。ボールを奪った後に中盤やSBでの押し上げから枚数をかけた攻撃をベネズエラは実現していく。
すると、その勢いのまま先制点をゲット。左サイドから上がったクロスにベッロが合わせる形で試合を動かす。
さらには中央に強引に刺していく縦パスからベネズエラは追加点。ジャマイカはあれよあれよという間に中央を破られてしまい、やや不運な形で跳ね返りがゴールに吸い込まれることとなった。
反撃の糸口がほとんど見つからないままだったジャマイカだったが、70分手前から少しずつテンポを取り戻していく。押し込む機会自体は増えていくが、ベネズエラもカウンターの鋭さをキープ。ここでの威力を落とさず、相手よりより得点の可能性が高い状態を作り出す。
最後はベネズエラが仕上げの3点目をゲット。3連勝でのグループ突破に華を添えたのはラミレスの一撃だった。
ベネズエラは3連勝で堂々の首位通過。ジャマイカ相手にも勢いは止まらず、ノックアウトラウンドへの弾みをつける勝利を挙げた。
ひとこと
この試合のテンポの手繰り寄せは勢いがあるチームであることを感じさせるものであった。
試合結果
2024.6.30
コパ・アメリカ 2024
グループB 第3節
ジャマイカ 0-3 ベネズエラ
Q2スタジアム
【得点者】
VEN:49‘ ベッロ, 56’ ロンドン, 85‘ ラミレス
主審:マウリシオ・マリアーニ