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「Catch up UEFA Nations League」~2024.10.10 UEFA Nations League グループF 第3節 イングランド×ギリシャ ハイライト

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不安定な守備陣を象徴するバッドエンド

 ベリンガムとフォーデンを並べる形をテストするイングランド。一方的なボール保持でギリシャのブロックの攻略に挑むスタートだった。

 イングランドの保持の特徴は非常によく動くこと。SBとベリンガム、パルマーあたりは高さとレーンを自在に移動しながら打開策を模索。バックスに対してボールの出しどころを提示することに非常に積極的であった。

 だが、このレーン移動が効いているかは別のところ。自由なポジションが保持においてあまりプラスに作用している感がなかった。むしろ、SBが居場所を留守にしたままロストをすることもあるので、このスペースがギリシャのカウンターの電車道になっていた感がある。スピードのあるサイドアタッカーを活かすことでギリシャはより効率的に敵陣のゴールに向かうことができた。

 左サイドは裏抜け、右サイドはサカの定点攻撃と左右でカラーの異なる攻撃を繰り出したイングランドだが、押し込むフェーズからチャンスメイクに至るシーンは稀。ボールを奪うとカウンターから堅実に裏を抜けるギリシャの方がチャンスが多い展開。

 それだけでなく、ギリシャはボール保持でもイングランドの特攻プレスを交わすことができそうな感覚。イングランドはプレスに行けなくなると、バックスのラインコントロールと連携がガタガタなので、いくらでもピンチを作られそうな感覚。コルウィルのスーパーセーブがあった場面はピックフォードもお粗末だが、オフサイドすら取れないCBコンビのラインコントロールのヤバさも際立つ。

 後半、押し込むイングランドはサカを負傷で失う一方、ギリシャは先制点を手にするという明暗くっきりな展開に。パヴリディスの見事なコントロールから先制点を奪う。このゴールをきっかけにギリシャは圧をかけて、左右からクロスを入れてチャンスを作っていく。

 サカの代わりに入ったマドゥエケはそれなりに攻撃の起点にはなったが、特効薬とするのは言い過ぎだろう。最後はワトキンス、ソランケの2トップに移行することで前半とは全く異なるカラーの前線となったイングランド。そのワトキンスの裏抜けから深さを作ると、ベリンガムがスーパーシュートで同点ゴールを決める。

 これで面目を保ったかと思われたイングランドだったが、終盤にバックスがギリシャの攻撃を処理しきれずに失点。この試合における不安定なバックラインを象徴するような一連のプレーだった。

 劇的なゴールで敵地での勝利を挙げたギリシャ。バルドックに捧げる大きな一勝を彼にとってゆかりの深いイングランドで手にしたことは彼らにとって大きな意味があるだろう。

ひとこと

 ピックフォードがフォーカスされるんだろうけど、コルウィルとストーンズのバタバタ感もなかなか。全てはSBの移動の収支が合わないところから来てそうだけど。テン・ハーグのユナイテッドっぽさある。

試合結果

2024.10.10
UEFAネーションズリーグ
第3節
イングランド 1-2 ギリシャ
ウェンブリー・スタジアム
【得点者】
ENG:87′ ベリンガム
GRE:49′ 90+4′ パヴリディス
主審:アンドレア・コロンボ

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