出遅れが続くオーストラリア
開幕節はバーレーンにホームで敗れてしまったオーストラリア。出遅れをこれ以上酷くしないためにもインドネシアとのアウェイゲームは必勝の構えである。
しかしながら、サウジアラビア相手に勝ち点を取ったインドネシアも手応えは十分。中盤でのデュエルに堂々と渡り合うなど、自信をつけたような展開となった。
オーストラリアは早い展開ならば、長いボールからオープンな展開を生かそうとするが、ロングボールは精度も悪く、やたら伸びていってしまったり、あるいは体の当て合いでそこまで優位を取れなかったり。挙げ句の果てにはファウルを犯してボールを奪い返すところもスムーズにいくことができなかったりなど、かなりスムーズさを欠いていた。
インドネシアは保持に回るとゆったりと。オーストラリアのプレスの意識は高かったが、割とひっくり返すことができる様子。中盤に縦に差し込むなど、オーストラリアの前がかりさを逆手に取るような前進をすることができていた。
敵陣でも大外ではパス交換から抜け出すチャンスを作るなどかなり上々。非保持に回ってもミドルゾーンに構えてラインをイタズラに下げないなど、文字通りオーストラリアと互角に渡り合っていたように思う。
20分が過ぎると少しずつペースを握ったのはオーストラリア。左サイドのオーバーラップを仕掛けるアーヴァインからのクロスでチャンスを作っていく。押し込むことで増えるセットプレーはさすがにオーストラリアが有利。圧力を高めていく。
長いキックを蹴って、セカンドを回収すべく押し上げるという前進のモデルも少しずつ確立されてきたオーストラリア。セットプレーとロングボールを軸に徐々に押し込むも、先制ゴールを決めることができないままハーフタイムを迎える。
後半、ゆったりとボールを持つオーストラリア。インドネシアはかなり前進がアバウトになった。それでもオーストラリアは自陣のパスミスからインドネシアにチャンスを与えるなど、完全に安定したわけではなかった。
オーストラリアは交代で入ったメイビルが少しずつ存在感を見せるように。中央に強引に差し込むようなパスからゴールに迫るが、シュートはパエスの正面に飛び、ネットを揺らすことができない。
長らく、5バックが押し込まれたインドネシアだったが、追加タイムにペースをゲット。得点は欲しいが前に出ていくことができず、間延びしたオーストラリアに対して逆に攻め返すことができるように。
結局試合はそのままスコアが動かず終了。オーストラリアは開幕節に続いた勝てないまま9月シリーズを終えることとなった。
ひとこと
短期勝負の最終予選で痛恨の出遅れを見せたオーストラリア。上がり目もよくわからなかったので、普通に結構やばそう。
試合結果
2024.9.10
アメリカ・メキシコ・カナダW杯
アジア最終予選 グループC 第2節
インドネシア 0-0 オーストラリア
ゲロラ・ブン・トモ・スタジアム
主審:サルマン・ファラヒ